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ブラジルにおける砂糖およびエタノールの生産・流通事情について(2)

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/国内情報

機構から
[2005年10月]

調査情報部長 加藤 信夫
調査情報部調査情報第3課 課長補佐 竹中 憲一


6.エタノールの生産・流通事情
おわりに


 前月号に引き続きブラジルにおける砂糖およびエタノール生産・流通事情(2)エタノールの生産・流通事情を報告する。
 なお、当機構のホームページでは既に全体版を掲載しているので、参照願いたい。


6.エタノールの生産・流通事情

 (1) エタノールの生産流通の形態
 エタノールの国内配給は、ガソリンやディーゼルがパイプラインで供給されているのに対して、大部分が道路(ローリー)、一部が鉄道によって行われている。
 無水アルコールは、ペトロブラス社が率いる主要な石油企業に直接大部分が売られており、含水エタノールは多くの大・中・小規模の石油企業がUSINAから買い取り、それをガソリンスタンドへと配給している。
 ペトロブラスはブラジル最大の国営石油企業(公社)である。
 1975年に政府のプロアルコール政策によって、アルコールの導入促進が行われたが、ペトロブラスはその一端を担うため、公社としてエタノールの独占販売と一部の流通独占(中間貯蔵施設の独占権。USINAは当該施設以外へのエタノールの販売を禁止)を行う権限が付与されていた。その後、1997年頃からアルコールに関する規制が撤廃され、ペトロブラスの特権は廃止された。
 最近まで、サンパウロ州にある5カ所の中間貯蔵施設は利用されていなかったが、Araraquara市にあるものは、最近、ルーラー大統領が再稼働の式典に参加し、再稼働した。そのほかの4カ所は、Sertaozinho市、S.adelia市、Bauru市、Ourinhos市にある。
 サンパウロ市へのエタノールの国内流通は、2つの経路があり、現在は以下の(2)にあるように、USINAから各社の配給センターを通じて、ガソリンスタンドに配給される経路が主流となっている(図4)。

(1) USINA→中間貯蔵施設(collectors)→パイプラインの始点(パウリーニャ市)→自社配給センター(distributors)→ガソリンスタンド
(2) USINA→各社配給センター(distributors)→ガソリンスタンド


図4 エタノール生産・流通の流れ

 パウリーニャ(PAULINIA)市(サンパウロ市から北西へ128km)にはペトロブラス社最大の精油所があり、各地方からのアルコール集積の拠点となっている。ペトロブラス社以外の15社も拠点を置いている。また、パウリーニャ市はアルコール最大の消費地であるサンパウロやリオデジャネイロまでのパイプラインの始点となっている。このパイプラインは、石油製品用のものをアルコール用として利用しているものが多いが、アルコール専用のパイプラインもある。


(2) ペトロブラス社のエタノール流通形態
 2年前までは、上記(1)の流通形態であり、パウリーニャ市から自社配給センターまでの輸送はパイプラインを使用していたが、トランスペトロ社(ペトロブラスの子会社でパイプラインの所有者)との間でパイプラインの使用手数料の交渉に合意できなかったため、USINAから自社配給センターまで直接タンクローリーで輸送している。しかしながら、最近、当該交渉に前進がみられ合意できそうなことから、今年の7月にはパウリーニャからサンパウロまでのパイプラインの輸送を再開する見通しである。
 再開の理由としては、(1)使用料が下がったこと、(2)以前は一定の利用量に満たない場合の追加費用をペトロブラス社が負担していたが、今後その費用はなくなる方向になったこと、が挙げられる。
 パイプライン再開後は、当面、取扱量が多い無水アルコールのみの輸送を予定しているが、将来は含水アルコールもパイプラインで輸送することを考えている。
 また、ペトロブラスの担当者によると、業界の情報や新聞などの報道では、将来的には日本や中国などへのエタノール輸出を視野に入れて、5ヶ所の中間貯蔵施設(当時、ペトロブラス社が占有していた施設であり、現在は利用されていない)を再利用し、パイプラインをより効率的に使用するとのことであった。


(3) ペトロブラス社配給センター(distributor)の概要
 USINAからエタノールを購入し、ガソリンなどをサンパウロ市内のガソリンスタンドに供給する配給センターで、敷地面積は22万m2(22ha)、場所は、サンパウロ市から6kmのAlamirante Delamareにある。
 月当たりの燃料受入量は、(1)ガソリン、アルコール、ディーゼル:6,500万リットル、(2)無水アルコール:550万リットル、(3)含水アルコール:300万リットルであり、タンクの容量は、無水アルコールで500万リットル、含水アルコールで120万リットルとなっている。ここ数年、エタノールの受入数量は300万〜550万リットルで安定的に推移している。
 当該配給センターは、事務所のほか、各種タンク、プラットフォーム(燃料の発着所と混合場所:詳細は後述)などにより構成されており、大まかな配置図は図5のとおりである。
 近年のエタノールの急な需要に対処するため備蓄についてペトロブラス社の担当者に聞いてみたところ、会社の必然性として、ある一定量の備蓄はしているが、特別に備蓄用タンクを備えているわけではないとのことであった。


図5 配給センター内のタンクなどの配置図

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(4) ガソリンとエタノールの混合方法
 UNICAでは、splash blending法(ガソリンタンクの中にエタノールを25%入れて混合する方法で、タンク内に撹拌するタービンが必要)の説明があったが、訪問したペトロブラス社の配給センターでは、プラットフォーム(写真6)でガソリンスタンドに配給するローリーに燃料を入れる直前に混合する方法が採られていた。一方、当該配給センターに近接するエッソとシェルの配給センターでは、splash blending法が採用されているとのことであった(図6)。以下は、プラットホームでの混合方法を解説する。


写真6 プラットホーム
左側の2つの大きいローリーがUSINAからエタノールを運搬する車右側の小さいローリーは各ガソリンスタンドに燃料を運搬する車


図6 ガソリンとエタノールの混合方法

 タンクに貯蔵されているガソリンとエタノールをプラットホームまでパイプラインをひいて、ガソリンスタンドに配給するローリーに積み込む直前にプラットホームで混合する。
 プラットフォームでは、USINAから運ばれてきた無水エタノールを積載したローリー(47,000リットルの容量)が到着すると、タンクの上からサンプリングをしてpH、酸度などを測定した上で、貯蔵タンクまでパイプランで運ばれる。一方、ガソリンとディーゼルはパイプラインで直接タンクに運ばれる。
 ガソリンスタンド配給用のローリーは、平均15,000リットルの容量で5,000リットル毎に区分されており、同じプラットフォームが利用される。
 プラットホームでは、ガソリン配給用のローリー毎にIDが発給されており、ドライバーがそれぞれの暗証番号をコンピューターに入力することによって自動的に混合率と量の指示が流れて、燃料の混合と流入が自動的に行われる(写真7)。
 当該工場でのガソリンと無水エタノールのブレンドの方法については、写真8にあるように、タンクからつながっている黄色のパイプ(ガソリン)と青色(無水アルコール)の2本パイプがプラットフォームのスタンド用タンク流入直前で交わる(1本になる)ことによって混合される(写真9)。


写真7 混合率を制御する装置


写真8 左から、ガソリン(黄色)、 無水エタノール(青色)、 含水エタノール(水色)、 ディーゼル(オレンジ)のパイプ


写真9 ガソリンと無水エタノールが混合する箇所


写真10 エタノールタンク  左側が含水エタノールタンク、 右側が無水エタノールタンク


写真11 サンパウロ市郊外にあるガソリンスタンドの外観


写真12 ガソリンスタンドの配給パネル左側がアルコール、 右側がガソリン(エタノール25%混合)


写真13 アルコール、ガソリンなどの値段パネル

 1本のパイプ(混合パイプ)の中は螺旋状の部品が取り付けられており、その回転によって良く混ざるようになる。ブレンドの方式としては、トップ式(プラットホームの上部でブレンド)とボトム式(プラットホームの下部でブレンド)があるが、現在はトップ式が主流とのことであった。
 ペトロブラス社の担当者によると、プラットホームでの混合は、ガソリンとアルコールがよく混ざるという利点があるが、現在のプラットホームは自社がアルコールの流通に関して独占権を得ていた時に建設されたもので、(1)の方式のプラットホームを建設するには装置が複雑で多額の経費がかかるという。現在ではタンクの底にタービンがついたタンクが開発されておりブレンドが効率的にできるため、次回タンクを建設する際は底にタービンがついたタンクを建設し、(2)の方式でブレンドすることを考えているという。


(5) ガソリンスタンドでの販売状況
 ブラジルのガソリンスタンド網は多岐にわたっており、ペトロブラス社の製品を扱うガソリンスタンドは約7,150ケ所、次にイピランガ(Ipirannga)社の約4000ケ所、シェル社の約3,000ケ所、エッソ社の約2,500ケ所の順となっていて、このほかに中小の社が多数存在する。サンパウロ州においてペトロブラス社のガソリンスタンドのシェアは約26〜27%であり、ペトロブラス社の自社所有のスタンドはほとんどなく、ペトロブラス社のロゴをつけて委託販売してもらっているとのことであった。
 また、1つの配給センターを多くのガソリンスタンドが共有している状況であり、小売りの状況は複雑となっている。最近、サンパウロ市内では悪質な業者(品質の悪い燃料を供給など)が増えており、市当局は取り締まりを強化していることから、ペトロブラス社での取扱量は若干増えているとのことであった。
 ブラジルでは、写真12にあるように、通常、ガソリン(25%無水エタノール混合)と無水エタノール100%の燃料は1つの配給パネルを通じて給油するように設定されている。そのほかの、ディーゼル、プレミアムガソリンはそれぞれ別のパネルで管理されている。
 ガソリン車またはフレックス車の利用者は、スタンドに着くと、ガソリンと無水エタノールが設置されている配給パネルの前に車を止めて、ガソリンかアルコールを選択して日本のセルフサービスと同様にドライバー自らが好みの油種を給油している。
 サンパウロ市郊外のガソリンスタンドの燃料の価格は以下のとおりであり、ガソリンとエタノールの価格比は約2:1であった(サンパウロ市内のガソリンスタンドもおおむね2:1)。LMCによれば、この価格費は、エタノール生産地からの距離などによって異なるので「地域」によって大きく変動する。



 1リットル当たりのエタノールは同量のガソリンほどのエネルギーを生み出さないことから、エタノール価格がガソリン価格の65%以下であることが必要であるとされる。しかし、サンパウロでのドライバーの聞き取りによると、ガソリンとエタノールのエネルギー差は感じられず、フレックス車では価格が安いエタノールを100%入れている人が多いとのことであった。


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(6) インフラの整備状況
 今回の調査は、サンパウロ州に限定され、しかもエタノールの輸出については、前述のようにペトロブラス社の国内向けの配給センターのみしか訪問できなかったことから、全体像を把握するためには、今後の調査が必要である。
 ブラジルは、高まりつつあるエタノールの国際需要に対応するため、インフラ整備にかなりの力をそそいでおり、約50億ドルを投じて、5年後を目指して2004年の輸出量24億リットルの倍の「50億リットルの輸出体制」を整えるため鉄道や港湾などを整備することとしている。
 主な輸出港は、最大級の港であるサントス(Santos)港およびパラナグア(Paranagua)港である。2004年では、7ヶ所の港(4ヶ所は中南部、3ヶ所は北東部)がエタノールの輸出のために利用されており、エタノール輸出の大部分(60%)は中南部のサントス港を経由している。ペトロブラス社によって計画されているサンセバッション(San Sebastiao)港への新規パイプラインの建設によって、同港は将来において中南部からのエタノール輸出の重要な港としてサントス港およびパラナグア港と肩を並べることになるという。

 今回の調査では、ブラジルのグアルジャ(Guaruja)港にある砂糖と大豆の輸出を行っているカーギルのグアルジャターミナル(Cargill Guaruja Terminal)を訪問したのでその概要を紹介する。
 グアルジャターミナルは1998年に設立され、ブラジルの砂糖と大豆の輸出ターミナルの主要基地である。同ターミナルでは、年に約300万トンの粗糖の輸出を行っている。主な輸出先はロシア、ナイジェリア、サウジアラビアで、ほかヨーロッパ向けに5.5万トンのオーガニックシュガーの輸出を行っている。
 同ターミナルは24時間体制で運営されており、倉庫の貯蔵能力は11万トンで、5万トンと6万トンの倉庫を備え持つが、同倉庫は2日間で一杯になるという。積荷量は1時間当たり1,500トン、1日当たり15,000トンとなっている。
 USINAからターミナルまでの輸送手段としては、鉄道およびトラックがあるが、USINAの立地場所と時間およびコストを考慮して選択されている。鉄道は4線あり、1時間当たり300トンの輸送能力があり、コストも鉄道のほうが安いとのことであった。また海外へは年間60隻の船で輸出されている。


写真14 グアルジャターミナルの砂糖倉庫 (6万トンの容量)

(7) フレックス車の販売状況
 ブラジルでは、2003年からフレックス車(FFV:FIexible Fuel Vehicle)の生産が開始された。フレックス車は、センサーが排気ガスの酸素含有量を測り、センサーから燃料タンクのエタノール・レベルを示すエンジン管理システム(EMS:Engine Management System)に信号を送り、EMSがエタノールの量を把握し自動的に点火の調節を行うシステムである。このシステムにより利用者は、ガソリンとアルコールの比率を自由に変えることができ、現在のようにエタノールの価格が安い場合には、多くの場合エタノール100%で走行しているようである。フレックス車は外観からは認識できないが、車のリアにある各社のロゴ(写真15)などで確認できる(例:「FLE X POWER」、「ELX」など)。


写真15 フレックス車(右側に「FLE X POWER」というロゴが入っている)


図7 ブラジルの自動車販売台数の推移

 図7はブラジルの自動車販売台数の推移である。1986年までは、ほとんどの車がエタノール専用車であるが、1980年代末から石油価格の下落により、ガソリンの使用が増えたことおよび1989年の砂糖価格の上昇などによって、砂糖の生産が増えたことによってエタノール不足が起こり、エタノール専用車は利用者の信用を失い、急速に販売台数が減っている。その後はガソリン車の販売台数が増えているが、前述のように2003年からフレックス車の生産が始まってからは、販売台数が減ってきている。
 ブラジル国内では2005年3月までに48万5千台のフレックス車が販売されており、市場関係者は2005年に78万台の売り上げを予想している。現在ブラジルに参入している自動車メーカーのうち日本の、トヨタ、ホンダだけがフレックス車を生産していないが、共にブラジル国内で生産することを発表済みである。
 2005年5月の自動車の販売台数の割合は、エタノール車(フレックス車とエタノール専用車)が初めてガソリンの販売台数を上回ったが、その割合は次のとおりである。

 フレックス車  :49%
 (年末には80%程度まで上昇する見込み)
 ガソリン車   :49%
 エタノール専用車:2%

 ちなみに、われわれ調査団の現地ドライバーによれば、FIAT社の1,500ccのフレックス車の値段は、約32,000〜34,000レアル(144〜153万円)、ガソリン車は若干安く27,000レアル(122万円)程度とのことであった。
 なお、国際的な経験によればエタノール10%混合までであれば、通常のエンジンのままで走行可能であり、2003年以前のガソリン車であっても、多少改造すればエタノールの混合率をさらに上げることは可能であるという。

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(8) エタノール流通における今後の課題
 訪問したペトロブラス社の担当者によれば、現在アルコールの流通に関しての課題は、各USINAの配給能力が低いことから時々、在庫の量が足りなくなることが挙げられる。
 すなわち、各USINAでもプラットホームを持っているが、当該配給センターのような大規模で効率性の高いものではない。
 今後は、備蓄ができる中間貯蔵施設が復活すると思われるので、これらの問題も解消される見込みである。


(9) エタノール生産者(USINAなど)との契約方法
 各USINAとの契約については、リオデジャネイロのペトロブラス社購買部で一括して契約を行っているので詳細は分からないとのことであった。
 タンクローリーは自社所有しておらず、別途、契約している運送会社(子会社であるトランスペトロ社を含む15〜20社)が、ローリーをUSINAに配車して、エタノールの買い付けを行っている。このため輸送費は自社が負担しており、買上価格はFOBとなっている。運送会社と長期契約を結んでいることから、タンクローリーにはペトロブラス社のロゴを入れてもらっている。

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おわりに

  ブラジルでは、砂糖およびエタノール需要と生産の大きな伸びを見込んでいる。それは砂糖においては、EUの砂糖政策に対するWTOの判定結果を受けて、ブラジルがEUの輸出市場のシェアの相当程度を奪う可能性が高いこと、エタノールにおいては、京都議定書の発効により各国が二酸化炭素削減を迫られる中で、世界で最低のコストでエタノールを生産できるブラジルの供給力に注目が集まっていること、などがその背景にある。
 今回の調査で強く感じたのは、ブラジルは砂糖ではなく、エタノール生産に力を注いでいるということであった。全米砂糖連盟によれば、ブラジルはエタノールに焦点をあてた生産振興を行ってきており、この結果、さとうきびや砂糖の生産量も増加してしまい砂糖の国際需給や価格にも影響を与えているとしている。このようにブラジルにとっては、もはや「砂糖はエタノール生産の副産物」であるとしている。
 インフラの箇所でもふれたが、ブラジル政府は、50億ドルを投じて輸出体制を整えつつあり、また技術開発にも力を入れ、農薬散布用の飛行機にもエタノールが利用されている。
 エタノールの生産は、2003年からのフレックス車の生産を受けて、2004/2005年から2002/2003年の2年間で27億リットルの伸びとなっており、今後もフレックス車の増産によって生産増が予想される。また輸出をみてみると、原油高の影響を受けて2003年が8億リットルの輸出であったのに対し、2004年では24億リットルと3倍近くの伸びとなっており今後も輸出増が見込まれる。
 しかしながら、このままエタノールの増産が続けば、生産されたさとうきびはエタノール向けにより利用される可能性がある。実際に、砂糖の供給は今後エタノールの需要によって影響を受けると言われている。ブラジルの砂糖輸出量は世界の砂糖貿易量の3割強を占めるが、このような事態となれば砂糖価格は原料のさとうきび不足によって高騰することも予想され、世界の砂糖需給に大きな影響を与えることが懸念される。
 UNICAによれば、今後予想される砂糖とエタノールの輸出のために2010年までにさとうきび1.8億トンの増産を見込んでいる。
 しかしながら、われわれが訪問した最大のUSINA(伝統的さとうきび栽培地)によると工場の処理能力は飽和状態であり、さとうきびの面的拡大は難しく、これ以上の砂糖およびエタノールの増産はさとうきびの単収を上げない限り厳しいとのことであった。すなわち、単収増か、伝統的栽培地以外での面的拡大が順調に進むかどうかにかかっているが、最近の年間のさとうきび増産のペースは若干落ちている。さらには、さとうきびは農産物であることから干ばつなどの自然災害によって、生産の減少も考えられる。
 UNICAは広大な未利用地があるので、需要があればさとうきび増産は問題ないとしているが、砂糖の輸入国であるわが国としては、今後のブラジルにおけるさとうきび、砂糖およびエタノールの生産、インフラの整備事情などについては、引き続き見守っていく必要がある。



(主な面談者リスト)




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