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独立行政法人農畜産業振興機構の砂糖業務について意見を聞く会の概要

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/国内情報

機構から
[2006年5月]

総括調整役 大澤 教男


1 出席者
2 意見交換の概要


 独立行政法人農畜産業振興機構は、平成18年3月14日(火)に、当機構会議室において、砂糖及び異性化糖の生産・流通・行政関係者の出席の下、その意見を今後の業務の効率的な運営に反映させることを目的として、機構の砂糖業務について意見を聞く会を開催した。以下、その概要を紹介する。 


1 出席者

 本意見を聞く会の出席者は、次の12名。
北海道農業協同組合中央会常務理事
永井 則夫
鹿児島県農業協同組合中央会専務理事
松本 秀一
沖縄県農業協同組合中央会常務理事
金城 秀之
日本ビート糖業協会会長 高柳 康夫
日本甘蔗糖工業会会長 大橋敬一郎
日本分密糖工業会会長 上江州智一
精糖工業会会長 久野 修慈
日本スターチ・糖化工業会会長
永井  司
全日本糖化工業会副会長 河村 正則
全国砂糖代理店会会長 宮下  修
北海道農政部農業経営局長 渡邊  毅
鹿児島県農政部次長 池端 裕昭

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2 意見交換の概要

 当機構から、平成17年度の機構の砂糖業務の実施状況、食育と砂糖、砂糖に関する海外情報を紹介した上で、出席者から砂糖及び異性化糖の生産販売の現状、砂糖及び甘味資源作物の諸課題とその取り組み、海外情勢、機構の砂糖類業務に対する意見が出された。主な発言は次のとおり。

(1) 砂糖・甘味資源作物の生産の現状と諸課題に対する取り組み状況
(北海道)
・17年産の生産状況は、てん菜の作付面積は昨年より500ヘクタール減の67,500ヘクタール、生育は前半の遅れを後半で取り戻し,糖分は平年水準、産糖量は平年をやや上回る状況にある。
・需要に応じた高品位な農産物の生産と環境負荷を低減させる生産体系の両方をにらんで、地域輪作システム確立事業を昨年より立ち上げており、今年も道の単独事業として引き続き実施している。ビートについては、基本的に糖価調整制度維持を前提に適切な量の生産に努めることで生産者団体も含め一致している。
・19年度においては64万トン規模にするため、段階的に取り組んでいる。
・平成16年度については、生産増に伴い生じた調整金収支悪化を改善するための取り組みの一環として、生産者と糖業者の自主的取り組みで、70億円拠出して対策にあたった。
・18年度については、指標面積については、6万8千ヘクタール、交付対象数量64万7千トンに設定し、年度内供給数量については、17年度の在庫に係る数量と併せて70万トン上限としている。従来の作付指標面積と併せて交付金対象数量を、全道各JA、生産者ごとに個別に配布して管理をすることとしている。交付対象外になるてん菜糖について、事前に手取り水準を示したうえで、計画生産に入る。
・他用途への利用や他作物への転換を含めた、試行的な取り組みも併せて推進している。

(鹿児島県)
・17年度の操業は各社とも70%近く終了しており、さとうきび処理量は52万8千トン程度、産糖量は6万5千トン前後と見込まれている。
  さとうきびの処理量がある程度以上ないと損益分岐点にはとうてい達しない。日甘工6社のうち数社は、損益分岐点に達しないのではないかと心配している。
・平成18年4月1日に、熊毛地区の3つのJAが合併し種子屋久農協となり、大島地区の7つのJAが合併しあまみ農協となる。広域合併して、経営基盤の強化を目指している。経営基盤強化した中でさとうきび振興対策に取り組んでいく。
・新たな制度の支援対象について、サンプル調査したところ、対象となる農家はおよそ6割、面積で8割、残りは特例措置に頼らざるを得ない状況になっている。この農家対策をどうするか、まさに担い手対策をどうするかということ。
  担い手対策として、15ある普及センターにそれぞれ地域担い手育成総合支援協議会を立ち上げている。県の担い手総合支援育成協議会には、県・農協中央会・農業会議所が共同事務局を持ち、地域の協議会では、県・市町村・農協が一体となって担い手の育成を進めていくこととしている。
・県知事のマニュフェストの一つである「食と農の先進県づくり大綱」を策定しており、3月の県議会で論議された。このなかで、食育、地産地消の推進を盛り込んでいる。

(沖縄県)
・原料さとうきび減産で厳しい状況にある。2年連続で、原料さとうきびは63万トン前後、工場の平均稼働率は53%となっている。9社10工場のうち、100%を超えるのは1工場、50%台が3工場、過半数が50%を割り込んでいる。
・増産プロジェクトと新たな経営安定対策は、ラストチャンスと捉えている。今後、沖縄の増産・増収体制をどのように再構築していくかが大きな課題である。
  農家支援要件の1ヘクタール、4.5ヘクタール以上の基準を満たすのは19%で、81%は基準以下の状況にある。農家に不安を持たせず、さとうきび農業の担い手、組織作りをどうするかが大きな課題となっている。
  沖縄県もさとうきび増産プロジェクトをすでに立ち上げており、年度内に増産計画、中期計画を作成中である。
  JAグループとしては、中央会にさとうきび増産プロジェクトを立ち上げ、新たな政策の説明とさとうきびの増産に向けての意識改革の必要性から、現地に出て、推進大会を開催している。
  JA沖縄には52支店ある。52支店段階で新たなさとうきび作りをやるために組織化する。また、JA沖縄に、さとうきび増産のための専担部署を30名前後の要員で設置しようと取り組んでいる。

(2) 国際情勢など
・砂糖相場は、史上3番目の高値圏にある。砂糖はすでに単なる農産物ではなく、資源作物、原油リンク、エネルギーといった側面をかなり含んできている。
  需給についても、EUの輸出がなくなり、増産可能な地域、国が限られてくる中、相場が変動しながらも、今後高値圏で推移していくと考えている。
・国際的に砂糖の構造変化が起きており、エタノールの問題が、世界的に大きな波になるとは誰も予測していなかった。海外の原糖相場が相当程度上昇することを念頭に置いて、精製糖メーカーは市場との対応をしなければならない。原料が上がったからといって、値上げを市場が即受け入れる状況にない。市場が受け入れなければ、精製糖メーカーは大幅赤字になる。
  消費者、ユーザーに構造上の変化の理解を得ることが重要な課題になっている。砂糖は、食品だけでなく環境資源であること、世界的に価値観が変わったということをアピールしていくことが必要と考える。
・砂糖相場が上がると、各国の投資家が投資して、(原料等の)生産を開始してくるのではないか。

(3) 機構の砂糖業務に対する意見
・機構が発足して2年半経過したが、時を追って透明性が高く、効率的な業務運営が行われているのではないかと受け止めている。
・でん粉に関する情報についても、砂糖同様に月刊誌を通じて提供いただければありがたい。
・増産プロジェクト基金事業について、地域の中でうまく使い切れるように、実施要綱、要領等について協議をさせていただきたい。
・てん菜生産構造改革特別対策基金15億円について、実際に事業を実施する団体の要望にご配慮いただき、実効性のある、使い勝手のよい制度にしていただきたい。

(4) 新制度関係の意見・要望等
・我々は現在異性化糖について調整金を負担しているが、調整金を受領される側について、更なる効率化を図り、糖価調整制度の仕組みを維持できるよう収支均衡を図ってもらいたい。
  新しい法律では、でん粉についてもとうもろこしから現行の抱合せ制度の負担と同程度の調整金が徴収されることになる。徴収業務に当たっては、異性化糖を含めて、最新の情報システムを使うなどして、簡素化し、柔軟に対応してほしい。
  でん粉・糖化製品は、従来は異性化糖しか調整金の対象になっていなかったが、今度はとうもろこしも対象になり、我々にとって金銭的な負担となる。これについて機構によりフレキシブルな対応をお願いしたいので、我々と話をさせていただき、その上で取り進めていただきたい。
・昭和38年から一部抱き合わせ制度はスタートしたが、当初から歩留まりは66%で設定されている。歩留まりがよくなれば、その分だけ無税の形で入ってくることになるので、行政には、運用面で配慮をいただきたい。
・農業者支援について大体現行と同水準を維持すると聞いているが、糖業の交付金もぜひ現行と同水準の方向で検討願いたい。
・品目横断政策の交付金に関して中身が見えない。情報を前広に提供してほしい。
・新制度の支払いなどの手続きがどのようになるのか。現在のさとうきび代金精算の体系を基本に、機構の支払いを検討していただきたい。
・平成19年度からの農家に対する政策支援を行う場合、事務手続き、資格審査はなるべく簡素化していただきたい。農家が事務手続き上の煩雑さに嫌気がささないように、スムーズに担い手に移行できるような配慮をお願いしたい。
・兼業農家、副業農家的なところに限って後継者がいない。かといって、新制度にのっとって営農集団に参加を勧めても、動きが鈍いような気がする。機構からも指導をお願いしたい。

(松島特産振興課長)
・総括的にお答えすることで回答にさせていただきたい。
・新しい制度に移行するにあたり、支援については、より透明性が高く、簡素な仕組みにしていきたい。
・簡素な仕組みの中で、行政コストや支援を受けるためのコストを抑制することも重要と考える。
・公的資金による支援の仕組みであるため、適正な支援の実施を確保しなければならない。
・でん粉についても新しい制度が導入されるが、調整金の負担者から支援を受ける側により一層の合理化を求めるのが当然のことと思う。
  支援対象農家を、一定規模以上に限定したり、農作業の受委託の促進を求めたり生産者段階においても相当の合理化を資格要件のなかで求めていく。
  国内産糖事業者、甘しょでん粉製造事業者についても合理化を前提として支援水準を決めていくという形で、合理化を制度の中に組み込んだ形で仕組んでいる。
・皆様方からのご要望を十分踏まえながら、今申し上げた考え方に即して制度の適切な運用に努めていきたいと考えている。

(新制度関係の意見・要望等続き)
・資料にあった白糖市価国別比較で、国内価格より輸出価格が低い国は輸出補助金を出しているのではないか。提訴できないか。加糖調製品でも相当縛りがかけられるのではないか。
・調整金を集めて支払う側としては、調整金がどのような形で透明に使われているか、効率的な使い方がなされるかユーザーや消費者に説明しなければいけない時がきていると思う。北海道、鹿児島県、沖縄県からは、てん菜の増産やさとうきび増産計画について、説明はない。ビートが増産するたびに大変な思いをしている。北海道のビートについての考え方をきちんと説明してもらいたい。

(松島特産振興課長)
・公的制度によって、国内価格よりも輸出価格を下げている場合、これは輸出補助金ということで、WTO農業交渉で2013年までに廃止することが決まっている。2013年以降は公的なものはなくなる。
・私企業が、輸出を拡大するために価格を下げることについては、ダンピングといわれているもので、WTOのダンピング協定の中に規定があり、要件に合致していればアンチダンピング関税の措置が認められる。
・地方行政と国とのかかわりですが、糖価調整制度については、国が運営している制度で、その運営については国が一元的な責任を持っている。北海道なり、沖縄県、鹿児島県については、地域振興の観点から、甘味資源作物の農業生産にかかわっているということ。しっかり役割分担もしながら、それぞれの責任を持った対応をしていきたい。

(新制度関係の意見・要望等続き)
・異性化糖は、原料を買うときと、製品を売るときも二重に調整金を負担させられている。国の農業支援は税金によって国民全体が負担するのが本当であろうと思う。

(松島特産振興課長)
・異性化糖に対する調整金は昭和57年から導入された。その調整金の額は異性化糖の製造原価がベースになっているが、その製造原価には、抱き合わせ負担の部分も入っており、抱き合わせ輸入する際の負担も含んだ形での砂糖との調整が行われている。従って、二重の負担があるということはないと考えている。

(新制度関係の意見・要望等続き)
・WTOで、砂糖について、相当厳しい局面が来たときは、新たにこの法律の見直し、政策転換のようなことはどう考えているか

(松島特産振興課長)
・WTO交渉への対応について、現在、国会に諮っているのは、現在の国際的な貿易制度、関税水準を前提とした上で最善の制度であるということ。WTO交渉の結果、想定以上の関税削減ということになれば、制度の見直しということにまで踏み込む可能性は否定しない。

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