ホーム > 砂糖 > 機構から > 戦略的に展開する米国の砂糖消費拡大活動および実需者による砂糖政策の評価
最終更新日:2010年3月6日
調査情報部長 | 加藤 信夫 |
調査情報部調査情報第3課 課長代理 | 天野 寿朗 |
国際情報審査役補佐 | 平石 康久 |
米国国内の砂糖の消費量は一貫して増加を続けてきたが、2000年度から2002年度にかけてアトキンス・ダイエットの影響により対前年を下回る消費量となった。しかし2003年度からは消費量は回復し、2005年度には約10,000トンに達した。米国における一人当たりの砂糖消費量についても同じく、アトキンス・ダイエットの影響により減少してきたが、近年は増加に転じている。
一方で異性化糖の消費は伸び悩んでおり、特に1人あたりの消費量は1999年度以降減少傾向で推移している(図1)。
図1 米国の砂糖・異性化糖消費量推移 |
砂糖協会によれば、米国の1人あたりの砂糖の消費量は約64ポンド(29kg)だが、この消費量のうちの29%は消費者の口に入ることのない廃棄分であるため、実際の消費量は1人あたり45ポンド(21kg)であると見られている。
米国における砂糖消費がここ2〜3年の間に回復している背景として、次のような要因が挙げられる。
(1) アトキンス・ダイエットブームの衰退
アトキンス・ダイエット(炭水化物の摂取を制限することによるダイエット法で、砂糖も摂取抑制の対象)が一時期ブームになった。しかし、砂糖協会は「砂糖の一人当たりの消費は減少傾向にもかかわらず、肥満が蔓延していることから、砂糖の摂取と肥満の相関関係は結びつかない」と主張し続けた。このような働きかけ(具体的には後述)も一因となって、アトキンス・ダイエットのブームが下火となり、その結果、このダイエットにおいて摂取抑制の対象となっていた砂糖の消費が回復したと砂糖協会は見ている。
(2) 消費者の自然志向の高まり
昨今、消費者の食品に対する自然志向の高まりが見られ、甘味料についても人工甘味料から砂糖への回帰が行われているようである。
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1.砂糖協会の概要
砂糖協会(The Sugar Association)は、砂糖の製造者や原料作物栽培者をメンバーとする16の会員を有し、年間の会費総額は約750万ドル(約9億円)で、内訳は通常予算:約200万ドル(2億4千万円)、砂糖振興プログラム:350万ドル(4億2千万円)、スプレンダに対抗するための法的活動および宣伝活動:150万(1億8千万円)〜200万ドル(2億4千万円)となっている。
当協会は砂糖に関する科学的根拠と研究により、健康的な食生活とライフスタイルの一環として砂糖の消費拡大を目的とする団体である。なお、詳細については参考文献〔1〕を参照願いたい。
(1) 砂糖の競争相手を攻撃
近年、スプレンダと呼ばれる低カロリーの人工甘味料の進出が注目されているが、2004年12月に砂糖協会は、スプレンダを製造している企業によって「スプレンダは砂糖を原料として作られており、砂糖のような味がする」という虚偽の宣伝文句が謳われており、消費者の誤解を招くと批判し、正確な表現に改めるべきとの主張のもとにメーカーに対して、連邦裁判所に訴訟を起こした。その後、メーカー側は砂糖協会をはじめとする原告側の主張は事実誤認であると反論し、損害賠償を求める訴訟を行っている。食品医薬局(FDA)はこれらの訴訟についてのコメントを差し控えている。〔2〕〔3〕
(2) 砂糖は「自然(natural)」であることを強調し、key marketを絞って広告・宣伝を行う
ブリスコ会長によれば、砂糖はあくまでも「自然」であるということを強調し、ソフトなイメージで消費者の感情に訴えかけることが宣伝のポイントであるという。具体的には、テレビ広告などで祖母が孫にケーキを焼くといった図を用いた広告を行う。啓蒙の対象の鍵となるのは消費者のうち主に年齢層が24〜54歳の女性であり、彼女らがスーパーマーケットなどの場で砂糖の良さを口コミで広めていく方法(Naked
Truth)が効果的であるとしている。
宣伝の手段は、TV、ラジオ、雑誌、店内での宣伝、各種広報活動であり、これらを使ってプロモーション活動(SPP:Sugar Promotion
Program)を行っている。2005年はシカゴをはじめとする7都市、2006年は9都市をターゲットにプロモーションを行っているが、コストのかかるニューヨークやロスアンゼルスなどの大都市では行っていない。2006年は特にKey
Marketであるシカゴに力を入れるとのことであった。
なお、砂糖協会では、プロモーションのための経費として、2006年には370万ドルを支出しており、2007年にはその倍の額を計上する予定である。
(3) 砂糖に関する不適切な表示への対応
(1) 「Natural」という言葉の定義
何が「Natural」であるかを明らかにすべきとの提言を行っている。ブリスコ会長によるとこの背景としては、「Natural」という言葉を使用するだけで、通常の商品よりも25%高い価格で売れる実態があることなどが挙げられる。
(2) 正確なラベルの表示
米国の缶飲料などでは、『Sugars』の表示が多く見られる。しかし、実際には異性化糖など砂糖以外の糖質系甘味料が含まれている場合も、この『Sugars』という表示が用いられているため消費者が混乱している。ブリスコ会長によれば、このような表示は『Sugars/Syrups』に改められるべきであるとして、砂糖協会がFDAに対して請願しているところであり、それについて現在検討がなされていると述べていた。実際に、カナダなどのように、このような表示に関して改善が行われている国もある。
2.消費者に対する段階的な教育の展開
米国における砂糖の消費量は、30年間で約40%減少しているにもかかわらず肥満は増加傾向にあるという事実を突きつけつつ、人工甘味料などを多く摂取している人のほうが肥満傾向であり、これは、トータルのカロリー摂取過多が原因であるとの主張を行っている。また、砂糖のイメージ向上のために「砂糖はスプーン1杯わずか15Cal」、「砂糖は“自然”である」とするステッカーなどを活用した段階的な教育を消費者に対して展開している。
ブリスコ会長によれば、最初から消費者に対して砂糖のあらゆる知識を画一的に伝達するのではなく、Key marketsと対象層を絞りつつ、徐々に普及啓発を進めて、Naked
Truthによって砂糖のよき理解者を増やしていくことが重要であるとのことであった。
砂糖の食生活での評価は、各国での歴史的な背景もあり一様ではない。このため砂糖の消費拡大活動も、画一的にこの方法がベストであるとの妙案を考え出すのは容易ではないであろう。
しかしながら、砂糖協会は、米国飲料協会などの実需者との結びつきが深く、米国飲料協会の会員であるとともに、ブリスコ会長自身も飲料関連協会や、製菓関連協会のトップに少なくとも年1度は会い、会った際には必ずプレゼンテーションを行っている。また、異性化糖ではなく砂糖を利用し続ける飲料メーカーとは直接コンタクトをとり、場合によりメディアに対するスポークスマンになってもらえるような関係を築いている。
消費拡大運動についても活動的であり、実需者への積極的なアプローチ、重点的な普及活動、表示問題、ダイエット法など砂糖のネガティブファクターへの攻撃など、運動方式や活動内容は参考になる部分が少なくないと考える。
炭酸飲料に表示された「Sugars」 |
砂糖協会の普及啓発に使用されるステッカー |
「スプーン1さじ15キロカロリー」をアピール |
砂糖は「自然」であることを強調 |
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1.米国飲料協会の活動について
米国飲料協会は、フランチャイズ企業、ボトラーが会員となっており、会員数は220社で、飲料関係の企業全体の95%が加盟している。近年は、企業の合併により全体の会員数は減っているが、飲料メーカーの占める割合は変わっていない。事務局スタッフは35名で、大きく分けて政策、広報、管理の3つのセクションを有し、各州の飲料協会と連携をとって事業を行っている。
広告活動としてはウェブサイトを通じて行っているほか、肥満(ソフトドリンク関連)に対するキャンペーンを行っている。また、アスパルテームなどのノンカロリー甘味料を使用した飲料の安全性を消費者に訴える啓蒙活動にも力を入れている。
2.学校での飲料水の販売
児童栄養法(the Child Nutrition Act)の中の学校給食プログラム(National School Lunch Program)の下で、同給食プログラムに参加する学校は、学校ウェルネス方針(School
Wellness Policies)を策定することが義務付けされている。この義務は健康を増進させ、肥満を減らすために、栄養教育、運動、学校を基点とした生徒の健康を促進するための活動を方針に盛り込むと同時に、学校内で利用できる全ての飲食物に対するガイドラインが学区内の全ての関係者によって作成されることを求めている。
これらのことから、協会はSchool Wellness Policiesの重要な構成要因となる飲料水について学校飲料ガイドライン(School
Beverage Guidelines)を作成したところである。
米国では学校内で販売されている飲料水のガイドラインが作成されており、その中ではフルカロリーの飲料は供給できない。許可されているのは水、牛乳、スポーツドリンク、100%のフルーツジュースなどで、サイズも規制(小学校で8オンス、中学校で10オンス、高校で12オンス)されている。
3.砂糖を使用する飲料とそうでない飲料
多くのユーザーが砂糖ではなく異性化糖を飲料に使用しているのは、異性化糖のほうが価格的に安いからである。経済性のみを考えれば異性化糖を使うことになると考えられるが、中にはダブリンテキサス社やルイジアナの小さなメーカーのように味の面でCane
Sugarにこだわっているユーザーもある。
また、砂糖は異性化糖よりも身体への吸収が良いという医学的理由から、スポーツ飲料であるゲーターレード(ペプシコ社)は砂糖を使用しており、販売も好調である。このため、ペプシコ社は砂糖の6番目の大口砂糖需要者である。逆にスポーツドリンク以外のほとんどの清涼飲料水では『SUGARS』と表記されてはいるものの、実際に使用されている甘味料は異性化糖である。
表1 学校飲料ガイドラインの内容 |
小学校 | 水 8オンス(240ml)までのミルク及び100%ジュース*1 1150カロリーもしくは8オンス(240ml)までの低脂肪、無脂肪または味付けされた牛乳*2 2120カロリーもしくは8オンス(240ml)までの甘味料が添加されていない100%ジュース |
中学校 | 小学校と同じだが、ジュース及びミルクは10オンス(300ml)まで認められる*3 |
高校 | 水 10カロリーもしくは8オンス(240ml)までの無もしくは低カロリー飲料 12オンス(360ml)までの牛乳、100%ジュース、軽ジュース(light juice)、スポーツドリンク 150カロリーもしくは8オンス(240ml)までの低脂肪、無脂肪の一般または味付けされた牛乳 120カロリーもしくは8オンス(240ml)までの甘味料が添加されていない100%ジュース 66カロリーまでの軽ジュースまたはスポーツドリンク 販売される飲料の半分以上が水または低カロリー飲料であること |
提供時間 | 上記の飲料のガイドラインは通常または特別の出席日に適用される。 特別の出席日は、クラブ、卒業記念アルバム作成、音楽活動の練習、自治会、演劇、学童保育 の開催日を含むが、学校関連の行事で親や他の成人が聴衆のかなりの部分を占める場合(例え ば、運動会、学校演劇、音楽発表)や、飲料メーカーがスポンサーのイベントの時はこのガイ ドラインは適用されない |
資料:The American Beverage Association & The Alliance
for a Healthier Generation School Beverage Guidelines” *1:USDAが定めた牛乳と同様の栄養を持つ牛乳代替物を含む *2:100%ジュースは3種類かそれ以上のビタミンやミネラルの日必要摂取量の10%以上を含むもの *3:中学校と高校が施設を共用している場合は、高校の基準をとることができる |
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米国では砂糖政策について、飲料、菓子などの実需者と砂糖業界との間でシンポジウムのような公開の場だけでなく、個別間でも積極的に意見交換が行われているのが印象的であった。以下は訪問先の米国飲料協会、シンポジウム参加者である砂糖需要者協会の砂糖政策に対する意見である。
(1) 米国飲料協会
2007年農業法の制定のための作業が進んでいるが、WTOドーハラウンド凍結の影響で砂糖プログラムを変更しようとするプレッシャーはかなり減らされた。我々としては、砂糖プログラムがなくなってもよい、あるいは劇的に変更されるべきとは思っていないし、砂糖生産者とも良い関係を保ちたいと考えている。
ただ健全な国内供給が確保されることが生産者及び需要者の双方ともに重要であるため、これを確保するために現行の政策について、なんらかの変更を行う余地があるのではないかと考えている。こういう意図を持って今年7月にシカゴで砂糖生産者と話し合いを行い、今後とも継続していきたいと希望している。
現行の砂糖政策で懸念しているのは、人工的に供給を絞り、価格を下支えするという点であり、この意味においては、関税割当(TRQ)、ローンレート・プログラム、販売割当(Marketing
Allotment)も問題だと思っている。特にTRQの調整でUSDAの決定が柔軟性に欠けることが問題。先のハリケーンカトリーナの後、TRQの調整が遅く、特に製菓業界で、砂糖を仕入れたいのに供給を受けることができなかったユーザーがいた。
回答者個人の感想としてだが、2007年農業法においてはかならず砂糖制度の手直しが行われるものと信じている。ただし、その程度や手法については今の段階で予測はできない。
(2) 砂糖需要者協会(Sweetener Users Association)
現行の砂糖政策は、国境措置や販売割当による供給管理を行うことによって、砂糖価格の支持を図るプログラムであるが、下記のような問題点があると考えている。
(1) NAFTAによるメキシコからの砂糖輸入自由化をはじめ、今後のFTA交渉の結果として予期される砂糖輸入の増大に対して、質流れが生じる恐れ。その結果、多額の財政支出が発生し、no
cost政策を維持できなくなる。
(2) 砂糖が世界市場の2〜3倍の高価格で維持される一方、砂糖を利用した製品はコントロールされていないことから、製菓工場等の国外への流出をまねいている。
(3) 販売量を政府が規制することによる、需要に対しての供給の硬直性。例としてはハリケーンカトリーナ後の砂糖市場の逼迫に対するTRQ拡大の遅れが生じている。
(4) 輸出志向的な米国農業や他産業にとって、貿易交渉上のネックになる。
また砂糖需要者協会は、砂糖プログラムを変更なしに継続した場合、2010年には2億1400万ドル、2016年には3億4000万ドルの多額の財政支出(米国議会予算局推計)が生じる恐れがあると述べた。
さらに、可能性のある新政策の選択肢としては、一般的な品目別プログラム、収入保証措置、直接支払いなどさまざまなオプションが考えられるとしているが、具体的な政策については明言を避けた。
しかし、米国議会調査局(Congressional Research Service)による2007年農業法に関する議論において検討の対象となり得るとされた砂糖政策の選択肢としては、表2のとおり、現行政策の継続もしくは一部手直しの選択肢の他、米国砂糖連盟によってSubsidy
Check Systemと分類されている、収入保証措置や直接支払いが代替案として考慮されている〔4〕。
米国砂糖連盟はこのSubsidy Check Systemなどの新たな財政負担を伴う政策に対して、以下のとおり反論している。
表2 米国議会調査局による砂糖政策の選択肢 |
1 | 現行政策の延長 |
2 | 現在の国内向け政策を廃止するが、輸入割り当てなどは維 |
3 | 現行の砂糖の支持価格を引き下げ、販売割当制度を廃止。ローンプログラムは継続 |
4 | 現行の穀物等に対する政策への置き換え(直接支払いや価格変動対応型支払等 |
5 | 販売割当制度の買い上げ(ピーナッツやタバコに対して行われたものと同種の措置) |
6 | 砂糖価格でなく、生産者の収入減少に対する政府の支出を元に行う収入保証 |
7 | 過去の面積を基準とした生産者への直接支払い |
資料:Congressional Research Service “Sugar Policy Issues” Updated September 6, 2006, RL33541 |
1.既存の農業法上の直接支払いや価格変動対応型支払い等を新たに砂糖に適用した場合には、多額の支出が発生。砂糖価格の低落によっては更なる追加支出が生じ、農業予算に対する強い風当たりのある現在の財政情勢では、新たな財政支出を伴う新政策への移行は政治的に不可能である。米国砂糖連盟によれば、追加支出の額は年13億ドルと見積もられている。
2.他の農産物と違い、生産者により多くの工場が借入金を基に買収・所有されている情勢では、政府からの補助金の複雑な配分が生じる懸念がある。
3.現行の砂糖プログラムだけでなく、既存の米国の農業プログラムについても、WTO加盟国からの提訴に対して脆弱である。
4.国内価格の下落により、特恵的アクセスを享受している発展途上国が不利益を被る可能性がある。
5.NAFTAによる砂糖貿易の自由化がなされたとしても、さまざまな理由(メキシコでの高い砂糖価格、乏しい輸出余力と低い品質、異性化糖貿易の完全自由化が行われない恐れ、多額の補助金に頼るメキシコの砂糖生産、米国による反ダンピング法の施行など)により、輸入の増加には至らず、米国市場をかく乱しない可能性があり、両国政府も2008年以降の市場のあり方について共同で模索中である。
6.菓子工場などの国外への流出は、砂糖価格というより、安い労働費や緩やかな規制をメーカーが求めた結果によって引き起こされている。
7.現行政策の廃止によっても砂糖の小売価格や砂糖を利用した製品の価格は下がらない可能性がある。現に過去の砂糖の市場価格は下落している一方、砂糖を利用した製品価格は上昇しているため、現行政策を継続することが適当である。
以上のように現行の供給管理政策を廃止し砂糖価格を下げる一方、生産者の直接支払いにより米国産砂糖を安く継続的に仕入れたいというユーザー側の意向と、抵抗勢力的な扱いを受けても現行の財政支出を伴わない価格支持的な政策を維持したい砂糖産業側の意向がそれぞれのコメントから読み取れる。
参考文献
〔1〕橋本仁「アメリカ砂糖協会の活動紹介」 農畜産業振興事業団『砂糖類情報』、2002年9月、pp.1〜7
〔2〕McNiel Nutritionals, LLC, 11月2日付プレスリリース
〔3〕Decision News Media SAS, “Sugar industry and Splenda embark on new battle”
http://sugar.alic.go.jp/japan/fromalic/ http:/www.nutraingredients-usa.com/news/ng.asp?n=71873-mcneil-tate-lyle-splenda-sucralose
〔4〕Congressional Research Service “Sugar Policy Issues” Updated September
6, 2006, RL33541
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