砂糖 砂糖分野の各種業務の情報、情報誌「砂糖類情報」の記事、統計資料など

ホーム > 砂糖 > 機構から > 行事報告

行事報告

印刷ページ

最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/国内情報


事業団から
[1999年12月]
 11月10日(水)、福岡市天神ソラリアステージビル「西鉄ホール」において公開セミナーを開催し、300名を超える一般参加者が集まる盛況のうちに終了した。

1.当日は当事業団作成のビデオ「不思議な魅力・砂糖」の上映に続き、

2.福岡女子大学人間環境学部助教授の早渕仁美(はやぶちひとみ)博士が『身体と食物に“おいしい”砂糖〜その栄養性と調理性〜』と題し、福岡ダイエーホークスの栄養アドバイザーとしての経験を生かして講演された。その内容は、砂糖と健康との関わり、砂糖の食品としての機能性や利便性などについて、体系的に紹介したものであり、沸点上昇・氷点降下等の効果も含めた幅広い説明がなされた。特に、砂糖の持っている幸福感、満足感、安らぎを与える等の効果を「砂糖の機能性の1つ」として位置付けたスライドは、今後の消費拡大活動における1つの方向を示唆するものと思われた。

3.続いて、RKB毎日放送ラジオ番組「はだか一貫・弐拾貫」、FBS福岡放送テレビ番組「めんたいワイド4:55」で現地ではお馴染みとなっている料理研究家で山際生活デザイン研究所主宰の山際千津枝(やまぎわちづえ)氏が甘味と人の関係について『砂糖と日本人の甘い関係〜人はなぜ甘いものにひかれるのか〜』と題して講演された。早渕助教授の講演が学問的、体系的であったのと対照的に、これまでの人生体験を踏まえた味のある話題が提供され、会場につめかけた参加者の笑いを誘う場面が何回も見られた。中でも、(1)人間の味覚を取り上げ、「甘い」は果実などが熟した時に現れる味であり、安全なエネルギー源であることを示すもので、本能的に理解される味であるのに対し、「すっぱい」「苦い」は昔は未熟、腐敗、毒等を示す危険な味覚であり、学習した上でないと食べられない味であったとの解説や、(2)以前は家庭の和食でもかなり砂糖を使っていたから満腹感が生まれていたが、最近は「薄味」になったため、積極的に満腹感を与える必要があること、そのためには、砂糖を使ったデザートをうまく食卓に取り入れていくことが重要と考えられるとの指摘は、新しい視点ではないかと思われた(両先生の講演記録は追って掲載予定)。

4.当日の参加者に対しては、通常のアンケートに加え、甘味資源振興会の黒砂糖に関するアンケートも行われ、いずれも高率で回収された。

 なお、子ども連れの方々も見られたことから、そうした熱心な参加者に配慮する必要性も感じられ、今後の検討課題と思われた。



BACK ISSUES