さとうきびの主要な虫害

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虫害1 オキナワカンシャクシコメツキ・サキシマカンシャクシコメツキ
(学名:Melanotus okinawensis, M. sakishimensis 英名:Sugarcane wireworm)

幼虫は地中に生息し、さとうきびの地下芽を食害し、不発芽、欠株、株出し不萌芽の大きな原因となっています。1世代に2〜3年を要します。

防除法
(1)植付け時に植溝に粒剤を施用する。
(2)多発畑では5〜6月の生育期に株元に乳剤の土壌かん注を行う。
(3)大量誘殺法や交信かく乱法により成虫を広域的に防除する。

幼虫(ハリガネムシ)
幼虫(ハリガネムシ)
成虫
成虫
不萌芽畑
不萌芽畑
 
虫害2 カンシャコバネナガカメムシ
(学名:Cavelerius saccharivorus 英名:Oriental chinch bug)

成・幼虫が集団で芯葉部や葉鞘内部から吸汁加害し、さとうきびの生育を阻害します。
被害を受けた葉は黄変し、甚大な場合は枯死します。年に3世代の発生を重ねます。

防除法
(1)薬剤による防除は第一世代幼虫の2.5齢期に行うのが最も効果的である。
(2)要防除密度は茎当たり13頭である。
(3)抵抗性品種を植える。

幼虫
幼虫
成虫
成虫
吸汁害により葉が黄化
吸汁害により葉が黄化
 

虫害3 アオドウガネ
(学名:Anomala albopilosa 英名:White grub)

幼虫は地中に生息し、さとうきびの地下部を食害します。主な加害ステージである3齢幼虫は9〜11月に出現し、立ち枯れなどの被害が見られます。1世代に1年を要します。成虫は5〜8月に地上に出現します。

防除法
(1)幼虫の若齢期(6〜8月)に薬剤による防除を行う。
(2)成虫の発生時期に誘殺灯(ブラックライト)を用いて防除する。
(3)分げつ性の高い品種を植える。

幼虫
幼虫
成虫
成虫
被害畑(立ち枯れ)
被害畑(立ち枯れ)
 
虫害4 シロスジオサゾウムシ
(学名:Rhabdoscelus lineatocollis 英名:Asiatic palm weevil)

幼虫がさとうきび茎内部を食害するために、内部が空洞化し、枯死にまで至ります。食害痕は茎の地際部から中位部に多く見られます。年中すべてのステージが認められます。

防除法
(1)アレカヤシは本種の発生源になるので、さとうきび畑周辺には植え付けない。
(2)分布の拡大を防ぐために、被害畑からは採苗しない。
(3)収穫後の被害茎を放置すると発生源になるので処分する。
(4)収穫放棄畑をなくす。

幼虫
幼虫
成虫
成虫
被害茎
被害茎
 
虫害5 カンシャシンクイハマキ
(学名:Tetramoera schistaceana 英名:Sugarcane shoot borer)

幼虫は幼茎の成長点を加害して芯枯れを起こします。成茎の場合は食入痕から二次的に赤腐病を発生させ、糖度低下の大きな原因となります。年に6〜7世代の発生があります。成虫は葉裏や葉鞘部に1〜3粒の扁平な白色の卵を産みます。

防除法
(1)分げつ期の芯枯れを防止するために、食入初期の幼虫を薬剤で防除する。
(2)被害の多い地域では抵抗性品種を植える。


幼虫
幼虫
成虫
成虫
食痕から赤腐病が発生
食痕から赤腐病が発生
 
虫害6 イネヨトウ
(学名:Sesamia inferens 英名:Pink borer)

成虫は葉鞘内部に卵塊を産み付けます。ふ化幼虫は集団で茎内部に食入し、芯枯れを起こします。中齢以降になると他の茎に移動して加害します。被害を受けた成茎は二次的に赤腐病を併発し、糖度低下の原因となります。また台風時に折損し易くなります。年に5〜6世代の発生があります。

防除法
(1)分げつ期の芯枯れを防止するために、食入初期の幼虫を薬剤で防除する。
(2)被害の多い地域では抵抗性品種を植える。

幼虫
幼虫
成虫
成虫
心枯れ
心枯れ
 
虫害7 クロテンオオメンコガ
(学名:Opogona sacchari 英名Banana moth)

幼虫はさとうきびの葉鞘部に潜み、芽や根帯、葉鞘を食害します。茎を葉鞘を付けたままで苗として利用すると、土中の茎内部を幼虫が食害するため不発芽の原因となります。老熟幼虫は植物破片や糞をまとめ蛹室を作り、その中で蛹化します。周年発生し、年数世代を繰り返します。

防除法
(1)クロテンオオメンコガ幼虫の発生の多い圃場からの採苗を避ける。
(2)苗を植付ける時には茎から葉鞘を除去し、水の浸漬処理を行う。

成虫
成虫
幼虫
幼虫
苗の被害
苗の被害
 
虫害8 カンシャワタアブラムシ
(学名:Ceratovacuna lanigera 英名 Sugarcane woolly aphid)

無翅の成虫や幼虫が葉裏に群がって吸汁するためにさとうきびの生育が遅延します。また、大量の甘露を排出するため、下葉にスス病が発生し、光合成が阻害されます。本種は秋に多くの有翅虫を産出し、これらが新植夏植え圃場に飛翔して来て産仔し、新しいコロニー源となるので春の大発生の原因となります。

防除法
(1)新植夏植さとうきびは2月頃に葉への甘露の付着やスス病を手がかりにコロニーを発見し、ピンポイント防除を行う。
(2)捕食性天敵のマエウスジロマダラメイガが発生していれば、天敵による防除が可能である。

葉裏のコロニー
葉裏のコロニー
無翅虫と有翅虫
無翅虫と有翅虫
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捕食者のマエウスジロマダラメイガ