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お砂糖豆知識[2001年9月]

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最終更新日:2010年3月6日

ALIC砂糖類情報
お砂糖豆知識

[2001年9月]

砂糖のあれこれ

甘味料の 「甘さ」 について

精糖工業会

 一口に「甘味料」といっても、さまざまな種類があり、それぞれ特性をもっています。これらを結びつける共通項はまさに「甘い」ということですが、この甘さの強さや味質には違いがあります。今回は、この点について見ていきましょう。

甘味の 「強さ」
 甘味料の甘味の強さを評価したものを 「甘味度 (かんみど)」 といいます。一般的には、純ショ糖 (砂糖) 溶液と比較した値で表わされます。この評価は、パネラー (被験者) による 「官能検査」 により、甘味を感じる最小の濃度 (“いき値” といいます) の比較、または一定濃度のショ糖溶液 (例えば10%溶液) と同じ甘味の強さを示す被験甘味料の濃度の比較で行われます。検査時の条件の違いにより甘味度の値には幅が出てきますので各種条件の設定には充分な注意が必要です。
 ショ糖を1.00とした場合の主な甘味料の甘味度は、以下の表の通りです。
 砂糖以外の糖質系甘味料の甘味度は、果糖以外はショ糖に比べて少し低くなっています。異性化糖は、ブドウ糖に酵素を作用させ、約半分を果糖に変えたものですが、当初、実際の果糖の出来る割合は42%までにしかならず、甘味度は砂糖に比べて低かったのですが、その後、砂糖の甘味度に合わせるべく、果糖分を55%にまで引き上げる製法が確立され、現在はこの55%ものが主流になっています。
 その他、糖アルコールの甘味度はショ糖に比べて低くなっています。また、非糖質系甘味料は天然・合成を問わず、甘味度はショ糖に比べて極めて高くなっています。一般的に非糖質系甘味料は、苦味が残るものや味の切れが悪いものが多いとされていますが、「砂糖の甘さに近づける」 という大目標のもと、2種類あるいは数種類の甘味料を混合し、甘味の質を改善しているのが現状です。また、余談ですが、糖類の中でもβマンノースとゲンチオビオースのように、甘味ではなく、例外的に苦味を呈するものがあります。

種 類 品 名 甘味度
糖 類 ショ糖
ブドウ糖
果 糖
異性化糖 (果糖55%)
水あめ
乳 糖
1.00
0.60〜0.70
1.20〜1.50
1.00
0.35〜0.40
0.15〜0.40
糖アルコール ソルビトール
マンニトール
マルチトール
キシリトール
還元パラチノース
0.60〜0.70
0.60
0.80〜0.90
0.60
0.45
非糖質系天然甘味料 ステビア
グリチルリチン
ソーマチン
100〜150
50〜100
2,000〜3,000
非糖質系合成甘味料 サッカリン
アスパルテーム
アセスルファムK
200〜700
100〜200
200
(出典:精糖工業会「甘味料の総覧」)

分子構造による甘さの違い
 ところで、ブドウ糖と果糖は、分子構造上、α型とβ型というものがあり (異性体という)、実は、この構造の違いによって甘さも違います。ブドウ糖の場合、α型の方がβ型より甘く、その強さは約1.5倍と言われています。逆に、果糖の場合は、β型の方がα型より甘く、その強さは約3倍と言われています。この両型の比率は、水溶液中でゆっくりと変化し、それに応じて甘味も変化します。特に、果糖は温度による影響を受け、低温ではβ型だったものが、高温ではα型になり、甘味も減少します。
 砂糖 (ショ糖) は、ブドウ糖と果糖が1分子ずつ結合したものである、と以前お話しましたが、この中でも甘味の強いα-ブドウ糖とβ-果糖の分子が結合することにより、甘味も強く、また、両分子が結合することにより、ブドウ糖や果糖のような異性体はできず、温度による甘味の変化もなくなります。このことが、砂糖が安定した甘味を持ち、調理や菓子作りに適している、という理由なのです。
また、糖は二糖類、三糖類、四糖類…と単糖類の結合数が増えるにつれて甘味が減少します。デンプンなどの多糖類になると、甘味はなくなるのです。

味は 「味覚」 だけではない
 最初に、甘味度は 「官能検査」 により測定すると申し上げました。“官能” は、言い換えれば人間の感覚による検査ですから、条件設定等、慎重な配慮が必要になるわけです。
 そもそも、人が味を感じるときには、五感すべてが働きます。つまり、食品の見た目 (視覚)、歯触り・舌触り (触覚)、食べるときの音 (聴覚)、匂い (嗅覚)、そして味 (味覚) のすべてを働かせるわけです。
sss  例えば、視覚で言えば、同じショ糖の濃度であっても、赤色に着色したものは、無色のものに比べて甘さを強く感じ、青色に着色したものは逆に甘さを少なく感じます。一般に暖色系のものはより甘く感じ、寒色系のものは甘さの感じ方が少ないと言われています。よく、料理人の中で 「冷たいものは甘味がとぶ」 と言われる方がいますが、このことが影響しているのかもしれません。いずれにしろ、「甘さ」 をはじめとする 「味」 の判断は複雑です。
 ただ、甘さについて言えば、その質や安定度から砂糖が最も優れていることは明らかです。これは他の甘味料を製造されたり使用されている方々も明言していますし、今後も様々な意味で甘味料の大きな基準であり続けることでしょう。

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