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お砂糖豆知識[2002年8月]

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最終更新日:2010年3月6日

ALIC砂糖類情報
お砂糖豆知識
[2002年8月]

さとうきびの栽培 2

沖縄県農業試験場

 前回はさとうきび苗を植え付けるポイントとして土作り、根群を活性化させるための適正な植溝、作型別種苗確保時期などを紹介しました。今回は生育時における栽培ポイントを紹介します。

(1) 補植・芽堀
 さとうきび苗の植え付け直後に土壌が乾燥している時は灌水を行い、降雨によって畦が崩れ、苗が深く埋まったら軽い中耕を行い発芽を促すことが大切です。
夏植えは植え付け後2〜3週間後、春植えは4週間後に補植を行うことによって、有効茎数が確保され、安定多収につながります。

(2) 施肥方法
 基肥は土壌と十分混和させておき、追肥は株から5〜10cm程度離してその後覆土します。配合肥料を用いるときは、窒素を基準にして施用量を求めます。最終施肥は7月までに行い、遅れると品質低下を招くので注意が必要です。
ア) ジャーガル地域
 基盤整備等によりクチヤ(母岩)が作土に出たときは、生産力が低下するので、堆きゅう肥等で地力増進に努めます。
イ) 島尻マージ地域
 保水力が弱いため降雨による窒素の流亡が多く、被覆肥料(コーティング肥料)の使用が望まれます。
ウ)国頭マージ地域
 酸性土壌のため、過燐酸石灰やBMようりん等の燐酸資材を基肥として、土壌中の有効態燐酸含有量を高める必要があります。また土壌腐食が非常に少ないので堆きゅう肥の連用に努めます。
エ) 牛糞堆肥、豚糞堆肥、鶏糞堆肥等は多量な養分を含んでいるので、施用する際は化学肥料を減肥する必要があります。

(3) 培土の時期と方法
ア)培土の効果
 培土することで地下節数が増えるため、根数が増加して生育が促進されます。この結果、倒伏が防止され枯死茎が少なくなり、生葉数が多く維持されるので品質や収量が高くなります。また雑草の発生も抑制されます。
イ)培土時期
 培土は早すぎると分けつが抑制され、遅すぎると茎や根に損傷を与えるので、適期管理が大切です。
培土の時期
作  型 平均培土 高 培 土 備 考
春 植 3〜4月 5〜6月 平均培土の仮茎長は30cm程度
高培土の仮茎長は50〜70cm程度
夏 植 10〜12月 1〜3月
株出し 4〜5月 5〜6月

ウ)培土の方法
 平均培土は追肥も同時に行い、株間に膨軟な土を入れ、株を広げるよう留意します。トラクターで作業するときは、畦幅に対応した中耕ロータリで2畦同時作業、小型トラクタ、耕耘機で作業するときは1畦ずつ行います。
高培土は株間に膨軟な土が入るようにし、乾燥時の培土は避け、適当な土壌水分があるときに行います。また生育状況に応じて培土の時期は適宜行います。
 小型トラクターや耕耘機による培土はキビがある程度成長しても可能です。また中、大型トラクターで作業するときは、ボディの高さ(クリアランス)に成長点が折れない程度までなら作業可能です。
良い培土と悪い培土
中型トラクタによる平均培土作業
中型トラクタによる平均培土作業
大型トラクタによる高培土作業
大型トラクタによる高培土作業
(施肥装置付き)
耕転機による高培土作業
耕転機による高培土作業

除草剤散布
動力噴霧器による除草剤散布
(4) 除草
雑草はサトウキビと競合して養分を吸収するなど、分けつ茎を抑制し原料茎の減少で収量低下につながります。除草の最も必要な時期は植え付け後1〜2ヵ月までの間で、生育が進むに連れて雑草の発生は次第に少なくなってきます。
除草の方法は動力噴霧器等による除草剤による方法と、中耕、培土を兼ねて行う機械的除草の方法があります。

スプリンクラーによる潅水
スプリンクラーによる潅水
(5) 干ばつ対策
干ばつ対策には耐干性品種の植え付けや深耕による保水性維持、枯葉等で被覆することで、地表面からの水分の蒸散を防止をします。灌水の方法にはスプリンクラーや、節水型の点滴チューブによる方法があります。

(6) 台風後の手入れ
さとうきび苗の植え付け後間もないほ場では、降雨等により地表が固くなり、発芽や分けつが悪くなることがあります。そのような時は芽堀、中耕を行い、種苗や根が露出している場合は土寄せを行い発芽を促進させます。また、雨を伴わない台風の場合は潮害が起こり、生育阻害、品質低下をもたらすので、スプリンクラー等による灌水で葉に付着している塩分を落とします。

(7) 枯葉取り(剥葉)
剥葉作業は高培土の後の生育旺盛期に行うことで、台風等による倒伏後の枯死茎や野鼠害を減らすことができます。青葉を剥葉すると生育、品質に悪い影響が出るので、枯葉のみ行います。

(8) さとうきびの病害虫の防除
ア)病害には黒穂病、葉焼病、葉枯病、さび病、赤腐病等があり、防除方法には薬剤防除法や耕種的防除法があり、病状に合わせて適宜行います。
イ)害虫にはバッタ、イナゴ類、カンシャコバネナガカネムシ、カンシャワタアブラムシ、カンシャシンクイハマキ、ハリガネムシ、アオドウガネ、シロスジオサゾウムシ等数多く存在しています。防除方法には、近年は合成性フェロモン剤による大量誘殺法やフェロモントラップによる交信撹乱法等の農薬を使わない環境にやさしい方法が取られています。

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