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お砂糖豆知識[2005年2月]

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最終更新日:2010年3月6日

ALIC砂糖類情報
お砂糖豆知識
[2005年2月]

糖アルコ−ルについて (2)

サンエイ糖化株式会社
〜糖アルコールの主な特徴と用途〜

 前回、糖アルコールに関する歴史および製造方法を紹介しましたが、今回はその主な特徴や用途について述べたいと思います。
 「糖アルコール」と言うと我々のなじみ深いいわゆる「お酒」をイメージされる方が多いと思いますが、そうではありません。従って飲みすぎても酔っ払うことはありませんが、大量に摂取すると下痢を起こすことが知られています。そのために食品や医薬品は配合量を十分配慮し、作られています。
 「糖アルコール」は前号で説明した通り反応性のある糖類を加工することによって、安定な糖質に変化し幅広い分野で使用できるようにしたものです。
 かつては、非褐変性、非資化性、たん白の冷凍変性防止など品質の安定化を目的に加工食品で使われてきましたが、最近ではその低甘味性、低カロリー性、低う触性など味や生理機能に着目した用途での使用が増え、市場が拡大しています。
 糖アルコールの種類によってその甘味度、生理機能などはそれぞれ違った特長を有しているために、その用途も多岐にわたっています。各糖アルコールは単独で使用されることもありますが、多くはその機能や物性を活かすために組み合わせての利用が拡がっています。

[1] ソルビトール
 ソルビトールは国内で最初に食品添加物に指定された糖アルコールで、食品の保湿性向上、品質改良の目的で広く利用されています。主だった食品用途は日本での伝統的な食品である佃煮や煮豆あるいは漬物といった惣菜、甘納豆やカステラなどのお菓子などです。これは、加熱しても焼けない(非褐変性)特長といつまでもしっとりさせる(保湿性)特長を利用しての使い方と言えます。
 他用途では、歯磨きや医薬、化粧品などがあります。これも保湿性を利用しています。
 歯磨きチューブがすぐ硬くなってしまっては、使い難いですよね。もちろん爽やかな甘味を有していることも使われる理由のひとつです。
 粉末ソルビトールは、すり身の冷凍変性防止の目的で以前は大量に使用されましたが、すり身の海外生産に伴い国内での需要は減少しました。最近では錠菓、サプリメントなどの健康食品への使用が増えています。そのひんやりした味は、ソルビトールの持つ独特の冷涼感のおかげです。

[2] 還元澱粉糖化物(還元水飴)
 還元水飴はその名の通り水飴を還元してできる物質で、原料となる水飴の種類(糖組成)によっていろいろなタイプがあります。一般的には、高糖化還元水飴と低糖化還元水飴の2種類に分けられ、高糖化は粘度が低く比較的甘味が高いタイプ、低糖化は粘度が高く甘味が低いタイプとなっています。作ろうとする食品の味をどうするか、あるいは物性をどうするかに応じてタイプが選定されているようです。
 ソルビトールが食品添加物であることと違い還元水飴は食品として使用できるため、ソルビトールからの置き換えなどが進み市場は膨らんでいます。用途はソルビトールと重なる部分が多いですが、主に食品用途に限られています。中でも、和菓子の分野では消費者の甘味離れに伴い、砂糖の代わりに還元水飴を使用することによって糖度を下げずに甘味を下げる目的での使用が多いです。例えば、餡や羊羹などがこの典型です。また、羊羹などでよく白い結晶(シャリ)が表面に浮かんでくることがありますが、還元水飴を使うことによってそのシャリを防ぐ効果もあります。
 そのほかではタレやドレッシングなどの調味料によく使われています。これは各香辛料などの味をなじませ、塩かどを取ることが目的です。

[3] マルチトール
 マルチトールは、低カロリー素材として各種健康食品に使用されてきました。その後カロリーの計算上、マルチトールと同等のカロリーを持つ素材も出現しましたが、マルチトールの持つ砂糖に似た甘味質や低価格性が理由で、現在でも卓上甘味料や健康食品の分野で広く使用されています。また、最近ではノンシュガーやシュガーレスといったキャンディやガムなど菓子の分野での使用が増大してきています。特にガム市場では、板ガムから粒ガムへの世界的なトレンドを背景に、日本でもボトルタイプを始め粒ガムが主流となりつつあります。その表面に使用されているのがマルチトールです。低カロリーと低う触性の特長を活かし、また砂糖に似た甘味質を持つため日本人好みの味となっています。
 その他ではコーヒー飲料や乳性飲料などの飲料の分野での使用も最近増えています。

[4] エリスリトール
 エリスリトールは糖アルコールの中ではカロリーが最も低く(04kcal/g以下)、味質はあっさりとして後を引かず、冷涼感のある甘味が特長です。飲料の分野での利用が最も多いですが、菓子、卓上甘味料などの健康食品の分野でも拡がってきています。近年、米国ではカロリーに関して意識が高くなり、エリスリトールの市場は米国をはじめ海外での伸びが期待されています。

 次回はさらに特長のある糖アルコールである「還元パラチノース」「キシリトール」「ラクチトール」の特長を述べ、全体の市場規模や今後の展望など述べたいと思います。

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:情報課)
Tel:03-3583-8713



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