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お砂糖豆知識[1999年1月]

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最終更新日:2010年3月6日

ALIC砂糖類情報
お砂糖豆知識

[1999年1月]
●てん菜種子のあれこれ(その12)
●さとうきびのあれこれ(その7)
●砂糖のあれこれ(その4)



てん菜種子のあれこれ (その12)

雄性不稔性
 ハイブリッド品種の種子生産では、母親に父親花粉を授精して得る子供の種子のみを必要とします。つまり、母親同志、父親同志の種子が混入すると不都合なのです。そこで、母親には花粉を出さない性質(雄性不稔性)を持つ系統を用い、父親にのみ花粉を出す系統を使う方法がとられます(利用できる雄性不稔性遺伝子がなく、花が大きく、一つの花から多量の種子の採れる野菜等のハイブリッド種子生産には母親株となる花のおしべを人工的に除去する方法がとられます)。花が小さく1花から1種子を作るてん菜では、ハイブリッド品種の母の種子親系統に、雄性不稔系統の利用が必須条件になります。父親の花粉親は、花粉を飛ばし終り、結実する前に刈り取られるか鋤き込まれます。雄性不稔性をもつ系統を雄性不稔系統とよび、この性質は遺伝子によって支配されます。これを取り込むための操作の第一段階では品種改良の材料の中から僅かに存在する雄性不稔維持個体(米国学者オーエンが発見。その功績をたたえられ、その頭文字からO型個体:オーガタコタイとよばれます)を選びます。O型固体とは雄性不稔個体に授精した場合、この雄性不稔株から採れる種子を育てると全部雄性不稔性を示す個体をいいます。このO型個体は、品種改良の元材料の集団から一般に2〜3%発見できますが、中には、ほとんどない場合や10%も含まれる場合もあります。このO型個体がみつかれば既存の雄性不稔株に授精し、得られた子供の雄性不稔株にまた授精するということを繰り返して、O型個体と同じ形質の雄性不稔個体を作り上げることができます。このような操作で多数の雄性不稔系統を作り、実用形質のテストにより優良なものを選び、次に父親の花粉系統と授精してそこから得られたハイブリッドの子供系統(優良雄性不稔系統)が新しい品種の母親系統となります。

(甘味資源振興会 永田札幌事務所長)

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さとうきびのあれこれ (その7)

さとうきびの品質
 さとうきびは主に砂糖を精製するための原料であり、この精製可能な砂糖量を評価するために、葉や根を除いた原料となるさとうきび茎の収量と品質を調べます。品質の良し悪しは、さとうきびを搾った汁 (搾汁液) の中からとれる砂糖の割合や製造のし易さで決まります。具体的な調査項目は(1)ブリックス、(2)糖度、(3)還元糖分、(4)繊維分です。

(1) ブリックス
ブリックスとは、搾汁液の中に溶けていて、 乾燥させると固まる物質(可溶性固形分)の割合です。この中には砂糖(サッカロース)やグルコース等の糖類の他に灰分やカルシウム等の栄養成分も含まれており、搾汁液を煮詰めた黒糖が健康に良いと言われているのはこのためです。ブリックスは、搾汁液の中を通る光の屈折を利用したレフブリックス計で簡単に計れ、ミカンやブドウ等の果物で糖度と表示されているのもこのブリックスです。ミカンのブリックスは大変甘く感じるものでも12%程度ですがさとうきびは20%以上にもなります。

(2) 糖 度
さとうきびでは砂糖の割合のみを示し、他の糖類は含みません。砂糖水は、ある特定の光を通すと、その光が右に66.5度回転する性質があり、糖度はこの性質を利用した旋光糖度計を用いて計ります。概ね、収穫期のさとうきびのブリックスの80〜90%が砂糖分です。

(3) 還元糖分
砂糖や澱粉が加水分解されてできる単糖類で、還元性を持っているためこの名前で呼ばれています。さとうきびではグルコース、フルクトースがあり、刈り取った直後には微量なのですが、時間が経過すると砂糖が分解されて還元糖が増え、砂糖の量が減ってしまいます。近年、さとうきびの品種によって砂糖の分解の早さに差があることが分かり、分解され難い品種が育成されています。

(4) 繊維分
さとうきびを形作っている物質で、葉や根にもありますが、普通砂糖の原料茎から水分と可溶性固形分を除いた残りの割合を指します。繊維分が高くなると精製可能な砂糖の量がその分減るため好まれません。日本での主な栽培品種の繊維分は13%前後です。最近、さとうきびの搾った残りを製紙用原料として利用し、名刺や買い物袋等の製品にもなっています。

(九州農業試験場 さとうきび育種研究室 氏原主任研究官)


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砂糖のあれこれ (その4)

脳のエネルギー源、心にやすらぎを与える「お砂糖」!!
(俗説を斬る[4])
 今月号では、数ある砂糖有害論の中で「砂糖を食べるとムカつく」、「砂糖を食べると心がイライラする」という俗説を斬ってみたいと思います。
 最近マスコミ等で子供たちの乱れた食事と「心のイライラと結びつけた」報道がなされるようになりました。その際に「原因の一つは砂糖」であり、「砂糖と子供の心のイライラの関係を結びつける」というような俗説を聞いたことはありませんか?
 砂糖は心のイライラとは関係ありません。しかし、この、間違った俗説を本当であると思いこんでいる人が結構いるのではないでしょうか。
 それではなぜこのような間違った俗説が蔓延したのでしょうか。
 この俗説は一人ひとりが抱くイメージによって作り上げられたものです。子供たちへのアンケート調査等の手法で、子供たちのイメージを集計したもので、この子供のイメージがその子供の健康状態における科学的な分析結果と同じであるときにはじめて有効な情報に成り得る種類のものです。あいまいな情報をもとに間違った俗説が作られているのです。
 1986年の米国連邦政府食品医薬品局 (FDA) の調査・検証では、「砂糖と低血糖症」「砂糖と青少年の異常行動」の関係は、科学的に根拠のないものと結論づけています。この結論は、各分野の多くの専門家の多数の実験データを根拠とするものです。
 また、国際生命科学協会 (ILSI) は、最新の砂糖に関する医学・栄養学面の科学的評価を行い、1994年に「砂糖が子供の異常行動等に影響する。」という説は支持されないと結論づけています。
 FAO (国連食糧農業機関)/WHO (世界保健機関) の合同専門家グループは、1997年4月に「砂糖の摂取は子供の異常行動に結びつかない。」と安全宣言しました。
 「砂糖は糖質性食品の一種で、主な役割は活動のときのエネルギー源です。」
 私たちが健康を維持・増進するための食生活の基本となるのは、糖質 (炭水化物)、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素を過不足なく、バランスよくとることにあります。
 砂糖は糖質性食品の一種です。砂糖の主な特徴は、活動のエネルギーとして利用されやすいこと、消化吸収のよいこと、そのほかに、脂質が体内で酸化して高いエネルギーになるのを助ける役目もしています。
 疲れたとき、勉強を長い時間しているとき「お砂糖」をたっぷり含んだ食品を食べておいしく感じるのは、からだや脳がエネルギーを必要としているから。そんなとき「お砂糖」は、即効性のあるエネルギー源として活躍します。
 また、心を穏やかにしたり、やすらぎを与える効用もあります。

(農林水産省食品流通局砂糖類課 宇佐美係長)


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