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海外市場の動き[2000年10月]

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最終更新日:2010年3月6日

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砂糖類をめぐる海外の動き
[2000年10月]

[NY 砂糖市場の動き]

【NY 砂糖市場の動き】

 8月の市場は、(1)ブラジルがアルコール製造向けのさとうきびを減らすことを検討中であること、また、国際糖価の上昇に加え、通貨レアル安で砂糖の生産意欲が高まっていること、(2)国際糖価の上昇につれてインドの輸出が現実的になってきたこと、等の波乱材料もあるが、(1)ブラジル、オーストラリア及びEUでの減産を受けて、2000/01年度は500万トンの供給不足になり、世界の在庫が3分の1になる見込みであること、(2)アジア及び中東諸国が需要増に伴い積極的な買い付けを行っていること、(3)ロシアが国内糖価の急騰を受けて、現在適用されている45%の高関税を払っても追加輸入を行う可能性が出てきたこと等先月に引き続き良好なファンダメンタルズ(需給要因)を背景とした業者筋及び投機筋等の活発な買いによって、14年振りの安値水準から脱し、ほぼ2年振りの高値まで反発して堅調に推移した。
 このような状況の中で、現物価格は、最高値が3日の11.60セント、最安値が1日の10.77セント、月平均は前月に比べて0.97セント高の11.15セントとなった。また、期近10月限価格は最高値が3日の11.06セント、最安値が1日の10.35セント、月平均は前月に比べて0.92セント高の10.66セントとなった。

NY11推移(現物相場・月平均)
NY11推移(現物相場・月平均)

 今後の市場動向に関して、E・D&F・マン社は、世界的には需要の低迷が依然として続いているものの、(1)ブラジルは中南部地域で干ばつ及び降霜による生産の減少、(2)キューバは干ばつの懸念、(3)オーストラリアは生産の減少等、2000/01年度の生産高の減少予想により、供給面でのひっ迫は今後も維持され、長期的には堅調相場になるだろうとの見方を示している。
 また、国際砂糖機関(ISO)のエグゼクディブ・ディレクターのピーター・バロン氏は、ロシアが輸入量を約200万トン減らす見通しであることが懸念材料であるが、ブラジル、オーストラリア、タイ及びEUの大幅な減産が強材料となって、いくつかの弱材料が重ならなければ相場は下がることはないだろうと楽観的な見方を示している。
〔農産流通部〕
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