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海外市場の動き[2000年12月]

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最終更新日:2010年3月6日

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砂糖類をめぐる海外の動き
[2001年1月]

[NY市場の動き]

【NY市場の動き】

 11月の市場は、月前半は、アジア及び中東諸国からの買い付け及びオーストラリア、キューバなどの主要生産国が天候不順等により減産が見込まれることなどの支援材料があったものの、大口需要国であるロシアがまだ本格的な買い付けに動いていないことから、ロシアの買い付け待ちの状況という閑散な商いとなり、現物価格は3日に10セントを割り込む9.98セントを記録し、その後、一時10セント台に回復したものの、8日には9.94セントと再び9セント台に下落し、9日以降も9セント台で軟調に推移した。また、期近3月限価格は9日に9セントを割り込む8.81セントを記録するなど、軟調に推移した。
 しかしながら、月後半は最近の価格の下落を受けてアジア各国が着実に買い付けていること、ロシアが買い付けの動きを始めたことが支援材料となって上昇し、現物価格は10セント台、期近3月限価格は9セント台に回復したものの、前月までの堅調な展開から一転して軟調な展開となって推移した。
 このような状況の中で、現物価格は、最高値が27日の10.72セント、最安値が9日の9.26セント、月平均は前月に比べて0.97セント安の10.01セントとなった。また、期近3月限価格は最高値が 27日の10.11セント、最安値が14日の8.73セント、月平均は前月に比べて0.86セント安の9.51セントとなった。
 今後の市場動向に関して、E・D & Fマン社は、ロシアの買い付けの動きとブラジルの生産回復等により価格は上昇、下落を繰り返す不安定な展開が続き、2001年末にはブラジルの生産回復を受けて下落基調になるとの見方を示している。
 一方、市場関係者筋は、最近の原油高を受けて、(1)ブラジルがさとうきびからのアルコール製造用を優先的に確保して残りが砂糖用となる公算が強いことから、輸出用砂糖が減る可能性が高い、(2)ロシアが原油の売却益による外貨準備高の積み上がりによって砂糖の購入資金が潤沢になり、輸入割当枠を超えて積極的に買い付けに動く可能性が高い、等の強材料によって新たなレンジ相場若しくはロシアの出方次第では突発高が予想されるとの見方を示している。
〔農産流通部〕