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海外市場の動き[2001年8月]

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/海外情報


砂糖類をめぐる海外の動き
[2001年8月]

[NY市場の動き]

【NY市場の動き】

6月の市場は、 強材料としては、
(1)世界の砂糖生産量が伸びず2年連続の供給不足になっていること、
(2)EU はビート作付期の悪天候のためビートの生育が大幅に遅れていること、
(3)EU の減産を背景にロンドン白糖相場が堅調に推移していることから白糖のプレミアムが2年ぶりの高値になっており、 トーリングの需要増が見込まれること、
(4)南アフリカの減産による輸出減やパキスタンの減産による輸入増が見込まれること
等が挙げられ、 一方、 弱材料としては、
(1)ブラジルの砂糖輸出可能量は、 さとうきびの増産により、 対前年比7%増の771万トンが見込まれ、 輸出ペースが早まっていること、
(2)ブラジル政府がガソリン燃料用アルコールの含有率を22%に引き上げた結果、 国内アルコール価格は下落したことから、 製糖会社は砂糖の生産を増加させたこと、
(3)オーストラリアの砂糖輸出可能量は、 豪雨で減産となった前年から回復し、 17%増の369万トンが見込まれていること、
(4)インドは大量の余剰在庫を抱え、 国際相場が高値であれば輸出する可能性があること 等が挙げられているが小幅な動きに終始した。
 このような状況で現物価格は、 最高値は22日の10.28セント、 最安値が12日の9.37セント、 月平均は前月に比べて0.22セント安の9.80セントとなった。 また、 期近7月限価格は、 納会を29日に控え、 月後半には業者筋と思惑筋の買いにより徐々に上昇し、 最高値は29日の9.59セント、 最安値が7日の8.50セント、 月平均は前月に比べて0.09セント安の8.89セントとなった。
 今後の市場動向に影響を与える要因は、 ブラジルの動きが中心となっており、 市場関係者筋は、
(1)ブラジルの2001/02年度の砂糖生産は増産見込みだが、 電力危機によりアルコール需要が増加すれば、 砂糖生産は下方修正される可能性があること、
(2)同国のアルコール価格は、 現在は下落傾向にあるが、 中期的には供給不足に陥ることが予想され、 このためアルコール価格は上昇し、 砂糖の生産・輸出のペースを抑制することになる
との見方を示している。
〔農産流通部〕