[2002年2月]
[NY市場の動き] [世界の需給関連情報]
【NY市場の動き】
12月の市場は、イランやインドネシアなどの買い付け、ロシアにおける粗糖の割当外輸入関税引き上げ前の駆け込み輸入の影響等により、11月後半からの上昇基調を受け12月半ばまでは概ね8セント台で推移したものの、ロシアの買い付けが一巡したこと等により相場は一服状態となり、月後半は7セント台の展開となった。
この結果、現物価格の最高値は6日の8.43セント、最安値は18日の7.62セント、月平均は前月に比べて0.22セント高の8.02セントとなった。また、定期相場は、3月限平均価格は7.41セント、5月限月平均価格は6.89セント、7月限平均価格は6.46セント、10月限平均価格は6.41セントとなった。
また、今後の市場動向に関してアナリストは、短期的な上昇要因としては01/02年度のブラジルからの輸出がピークを越えたこと、ロシアの02年7月1日以降の割当外輸入関税が40%から50%に引き上げられることにより02年前半に駆け込み輸入が予想されること等が挙げられるが、長期的には02/03年度のブラジルの増産による需給緩和観測により相場は緩むとの見方を示している。また、WTO に加盟した中国の輸入割当 (176万トン) の輸入動向も今後、注目されるところである。
〔農産流通部〕
NY.11の月別及び日別推移
【世界の需給関連情報】
国連食糧農業機関 (FAO)
1. 01/02年度における世界の砂糖需要は、前年から約200万トン増加し、1億3,070万トンと見られている。当初、砂糖の生産は回復すると見られていたにもかかわらず、消費の増加によって2年連続の生産不足になると予想されている。しかし、在庫が十分に確保されていることから、02年における市場は安定して推移すると見られている。
2. 01/02年度における世界の砂糖生産量は、前年度から170万トン増加し、1億3,110万トンと見込まれている。ブラジルを初めとする主要な生産国であるオーストラリア、中国、タイの各国は増産と見られている。ブラジルの生産量は、2年前の干ばつからさとうきびの生産が回復したことにより220万トン増産し、1,950万トンになると予想されている。一方、砂糖の消費量は1億3,300万トン弱と見られているが、発展途上国の増加率約2%に対し、先進国の増加率は1%以内にとどまっている。
FAOによる世界の砂糖需給予想
(単位:100万トン) |
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生 産 量 |
消 費 量 |
年 度 |
00/01 |
01/02 |
増 減 |
00/01 |
01/02 |
増 減 |
数 量 |
129.4 |
131.1 |
+1.7 |
130.7 |
132.7 |
+2.0 |
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