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海外市場の動き[2003年6月]

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/海外情報


砂糖類をめぐる海外の動き
[2003年3月]


【NY市場の動き】

1.4月のNY市場
 月末に5月限の納会を控えた4月のNY市場は、イラク情勢に一応の見通しがついた中で、大幅な買い越しとなっていたファンド筋の手仕舞い売りや業者筋の買い等により、比較的活発な取引きとなった。相場は、前月から下落して7セント台の小幅なレンジで推移した。
 4月の前半は、3月から引き続いて模様眺めの閑散な取引きで始まったが、2週目以降は、ファンド筋による手仕舞い売りや5月限から7月限への乗り換えが進められたことから、当限価格は徐々に下落し、14日には昨年11月以来の安値(7.14セント)を記録した。しかし、後半に入ると、業者筋による5月限の買いや産地筋による5月限の売り、ファンド筋による7月限や10月限の買いなど比較的活発な取引きとなり、25日には7.85セントまで上昇した。5月限の納会日であった30日には、ファンド筋や業者筋による手仕舞い売りにより、7.30セントにまで下落した。
 この結果、4月の1日当たり平均推定出来高は、前月の21,119枚から大幅に増加し、34,660枚となった。一方、相場は、当限5月限の平均価格が前月の7.86セントから7.51セントへ、現物の平均価格が前月の8.50セントから7.92セントへとそれぞれ下落した。定期市場では、ファンド筋によって当限5月限から期先月への乗り換えが進められたことから、5月限と7月限の平均価格差は、3月の0.49セントから4月の0.25セントと縮小している。
 また、米国の商品先物取引委員会(CFTC)が公表した買い越し残は、ファンド筋の手仕舞い売りが進められたこと等により、3月25日の70,277枚から、4月29日の58,069枚、5月6日の36,010枚へと大幅に減少している。
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2.今後の動き
 今後の動向に関しては、ファンド筋による影響が薄れるにつれて、砂糖本来の需給要因が反映されると見られる。現在の砂糖市場を取り巻く情勢を見ると、相場の強材料としては、
(1) キューバにおける02/03年度のさとうきびの生産量は、当初の見通から大幅に減少し、200万トン台を割り込むと予測されていること
(2) 原油相場が沈静化したことから、割高だったタンカーの輸送料が下落し、ロシアからの買い付けが期待されると見られていること
(3) 03/04年度のさとうきび収穫作業が開始されているブラジル中・南部で、降雨により収穫作業が遅れていること (4) ドイツにおいて03/04年産ビートに霜害が発生したこと
が挙げられる。一方、弱材料としては、
(1) ブラジル、タイ、オーストラリア等主要生産国において、02/03年産さとうきびが増産になったことから、世界の砂糖需給バランスが依然として供給過剰であり、さらに、ブラジルの03/04年産さとうきびの増産が見込まれていること
(2) ブラジルにおいて、エタノールのガソリンへの混合率が、6月に20%から25%に引き上げられる等、エタノールの在庫不足は次第に解消されると見られていること
(3) イラク戦争終結後の復興需要は、イラクを含む中東諸国があらかじめ在庫を確保していたことから、期待薄と見られていること
(4) カーギル社が3月限納会で現受けした砂糖に対して、荷余り感が持たれていること
等が挙げられ、砂糖を取り巻く情勢は、相対的に相場の弱材料が強いと見られている。
 このような情勢の中で、砂糖の主要な生産国であるブラジル、タイ、オーストラリア、南アフリカ及びグアテマラの5ヶ国は、5月にタイで会合を開催する。会合では、砂糖相場のてこ入れを図るために、砂糖の生産と供給を協調して調整することが検討されると言われている。これら5ヶ国の砂糖の生産量は世界全体の3割弱であるが、輸出量は約6割を占めており、この取組は、世界の砂糖相場に一定の影響を及ぼすことになると考えられる。
 世界の砂糖相場が6セント台の水準でも、砂糖の生産を維持できると見られるブラジルが、他の4ヶ国と協調することになれば、世界の砂糖相場が6セント台で推移する可能性は低くなると予測される。
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3.SARSによる影響
 世界の砂糖消費の成長は、アジア地域の発展途上国における経済成長に支えられている。現在、同地域におけるSARS(重症性急性呼吸器症候群)の感染が拡大していることによる経済活動への影響が懸念されている。
 アジア開発銀行が4月28日に公表した 「2003年アジア開発見通し」 によると、アジア地域の発展途上国における2003年の経済成長率(GDP成長率)は、SARSの影響で、前年の5.7%から5.3%に下落すると予測されている。特に、中国、香港が含まれる東アジアは、前年の6.5%から5.6%に下落し、中国は、7.6%から7.3%へ下落すると予測されている。
 また、5月9日には、SARSの感染が引き続き拡大を続けていることから、第2四半期(4〜6月)における東アジアの経済成長率を前回見通しの5.6%から5.3%へと下方修正したが、さらにSARSの影響が第3四半期(7〜9月)まで継続すれば、4.7%まで下落するだろうと予測されている。
 リヒト社が4月8日に公表した第2回世界の砂糖需給見通しによると、02/03年度の中国における砂糖の消費量は、第1回公表から66万トン上方修正され、前年度からは44万トンの増加と見込まれている。しかし、同国では5月に入っても、北京市などの都市部から農村部や内陸部など全土へと感染が拡大していることから、SARSによる砂糖消費への影響の程度が懸念される。
〔農産流通部〕
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