[2003年8月]
【NY市場の動き】
6月のNY市場は、ファンド筋の投機的な売りが継続して行われたことから、相場は前月から引き続き下落し、7セント台から6セント台への大幅な安値で推移した。
市場を取り巻く環境について見ると、相場は下落傾向にあり、その弱材料としては、
(1) ブラジルの03/04年産のさとうきび生産予測が2億8,200万トンから2億9,180万トンに上方修正(980万トン増)されたこと
(2) ブラジルの砂糖輸出見込量が940万トンから 1,130万トンに上方修正(190万トン増)されたこと
(3) 中南米でエタノール生産に利用されるさとうきびの量が、事前予想より減少すること
(4) タイ産砂糖の未出荷数量が、100万トンと推定されていること
(5) 02/03年度の需給は850万トンの供給過剰となること(E・D&Fマン社)
等が挙げられる。
このような市場環境下で、6月の中心限月(7月限)の価格が、初日の6.93セントからファンド筋の売りにより下落し、5日には9ヶ月ぶりの安値である6.52セントをつけ、さらに27日には6.22セントまで下落し、昨年9月3日(6.21セント)以来の低水準となった。
この結果、6月の相場は、現物価格が前月平均の7.41セントから当月平均6.85セントに下落し、当限価格が、前月平均の7.03セント(7月限)から当月平均6.53セント(7月限)へとそれぞれ下落した。また、6月の一日当たり平均推定出来高は、7月限と10月限の乗り換え取引が行われたため、前月の2万3,295枚から大幅に増加し、3万4,276枚となった。
また、買い越し残は1万1,877枚の見込みとなっている。
(単位:セント/ポンド) |
NY相場 |
現物価格 |
定期価格(当限) |
4月 |
5月 |
6月 |
4月 (5月限) |
5月 (7月限) |
6月 (7月限) |
最低 |
7.46 |
7.14 |
6.58 |
7.17 |
6.68 |
6.22 |
最高 |
8.29 |
7.69 |
7.33 |
7.85 |
7.38 |
6.93 |
平均 |
7.92 |
7.41 |
6.85 |
7.51 |
7.03 |
6.53 |
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〔農産流通部〕