7月26日に9.96セントと、7月の最高値をつけたNY市場の定期相場(10月限)は、7月29日に9.83セントとやや値を下げ7月の取引を終えた。しかし、8月に入ってからも7月の上げ基調が続き、ロシア、パキスタン、中東などの消費国の旺盛な実需買いにより相場は続伸し、8月1日に9.96セントと7月の最高値に値をもどし、4日には10.22セントと01年1月以来4年半振りの高値をつけた。
5日以降8月の中旬にかけては、思惑筋の利食い売りやファンド筋の手じまい売りによって相場は下げ基調で推移し、23日には8月の最安値となる9.58セントに値を下げた。しかし一方で、アジア、中東地域の買い注文が引き続き見られたことから、24日には9.83セントに値をもどした。
更に、29日に大型ハリケーン「カトリーナ」がメキシコ湾岸の米国ルイジアナ州に上陸して大きな被害をもたらし、これを受けたエネルギー相場の急伸につられるように、業者筋や投機筋の買いが加速したことから、30日には10.12セントと3週間振りの高値をつけた。31日はやや値を下げたものの10.07セントで8月の取引を終えた。
ここ最近の原油急騰に伴うエタノール需要の増加を受けて、最大のサトウキビ生産国ブラジルではエタノール製造用のサトウキビ生産割合が増加しており、サトウキビはエネルギーとしての側面を持っていることから、市場では、エネルギー高が砂糖相場を押し上げる要因になるとの見方がなされている。
なお、8月の1日当たりの平均推定出来高は52,119枚(対前月比34%増、対前々月比16%減)となった。
8月のNY市場の現物相場は、定期相場(10月限)と同様の動きで推移した。1日は11.19セントと、7月29日の10.94セントからやや値をもどしてスタートし、4日には8月の最高値となる11.52セントとなった。5日以降8月の中旬にかけては下げ基調で推移し、23日には8月の最安値となる10.77セントに値を下げた。しかし、24日以降は再び上げ基調となり、31日には11.39セントに値を回復して8月の取引を終えた。