NY市場の砂糖定期相場(3月限)は、11月に入ってからも一層、上昇基調を強めている。
1日に11.25セントでスタートした11月の取引は、上旬には高値警戒感から11セント台前半でのもみあいが続いたものの、中旬には原油高を受けて投機筋からの買い注文が集中し、15日には12.04セントと8年ぶりに12セント台を突破した。その後も12セント台の取引が続き、30日には12.43セントで11月の取引を終えた。
このようにNY市場の砂糖定期相場が堅調な取引を続けている要因としては、原油価格の高騰に伴うエタノール需要の増加により、世界最大のサトウキビ生産国のブラジルではエタノール製造用にサトウキビを仕向ける割合が増加していることなどが背景にある。
一方、11月のNY市場の現物相場は、定期相場(3月限)と同様の動きで推移した。
12.30セントでスタートした11月の取引は、前半は12セント台の取引が続いたが、15日には13.05セントと13セント台を突破し、その後も上昇基調で推移し、30日には13.51セントで11月の取引を終了した。
また、為替相場においても、円安ドル高傾向を強めており、2005年1月は103円/ドルのレートであったが、7月には110円台となり、11月には116円/ドルとなった。
このように、国内の輸入糖相場は、原産地相場の上昇に加え、円安ドル高による為替要因も相まって、上昇基調を強めている。
NY砂糖市場の動き