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海外市場の動き[1999年8月]

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最終更新日:2010年3月6日

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砂糖類をめぐる海外の動き
[1999年8月]

[NY市場の動き]

【NY市場の動き】

 6月の市場は、上旬から中旬にかけて、(1)ロシアが8月1日からの砂糖輸入関税の引き上げを控えて大量の現物を買い付けたこと、(2)ロシアやウクライナが寒波や干ばつによってビートの生育に被害を受けたこと、(3)業者筋とファンド筋の活発な買い、(4)フィリピン及びドミニカの買い付け、などの支援材料によって、現物価格及び期近7月限価格とも依然として低い相場水準ながらも堅調に推移した。
 下旬には、先物市場が売り過ぎ感から技術的修正局面となったのを受けて上伸し、現物価格は6月25日に7.16¢と2月25日の7.39¢以来の7¢台に回復した。また、期近7月限価格も同日に中心限月価格としては、3月10日の6.04¢以来の6¢台に回復した。
 このような状況の中で、現物価格は、最高値が28日の7.19¢、最安値が1日の6.33¢、月平均が前月に比べて0.84¢高の6.67¢となった。また、期近7月限価格は、最高値が25日の6.09¢、最安値が1日の5.24¢、月平均が前月に比べて0.80¢高の5.57¢となり、現物価格及び期近7月限価格とも前月に引き続き上昇基調で推移した。
 今後の市場動向に関して、アメリカ大手証券会社のソロモン・スミス・バーニー社は、「基本的な問題は、生産が消費を大幅に上回る生産過剰の状況にあることで、99/2000年度の在庫も増加すると予想されることから、需給関係は引き続き弱く、砂糖相場を押し上げる要因がないため、今後は5¢から6¢台で推移するだろう。」と予測している。
 また、アメリカ大手証券会社のプルデンシャル社も、「砂糖相場は現在、力強い回復を見せているが、需給関係の弱さを考慮すると現在の上昇基調の持続は難しい。」と予測している。
 さらに、国際砂糖機関(ISO)は、「最近の相場上伸は、長く続いた下落局面が終わったというより、弱気相場の中での技術的修正から反発したものである。」と分析した上で、「ロシアが8月1日から砂糖輸入関税の引き上げを予定していることから、その後は需要の急増が見込めず相場は再び下落基調に入り、今夏いっぱい低迷が続くだろう。」と見通すとともに、「相場が1985年以来の低水準に落ち込んだにもかかわらず、99/2000年度の世界の砂糖生産高見通しを見た限りでは、減産に動いた国はほとんど見当たらず、世界の砂糖需給が来年度に再び均衡状態に戻る見込みはない。」と予測している。
〔輸入農産部〕



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