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地域だより[2001年12月]

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/国内情報

地域だより
[2001年12月]

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東京事務所



「食生活改善シンポジウム〜 見直そう!わたしたちの食生活 〜」 がさいたま新都心で開催

 10月23日(火)、さいたま新都心の合同庁舎1号館講堂において、関東農政局 (企画調整部消費生活課)、食を考える国民会議の主催により、「食生活改善シンポジウム 〜見直そう!わたしたちの食生活〜」 が開催された。定員500名の会場は、それを上回る出席者でいっぱいとなり、立ち見の聴衆も出る盛況ぶりであった。
 冒頭、主催者である関東農政局より、「当シンポジウムは近年の食生活が抱える課題である生活習慣病の増加、栄養摂取の過剰や偏り、欠食・弧食等の食行動、食料の安定供給や食料資源の有効利用等を解決するため、平成12年3月に策定された 『食生活指針』 に基づき関東農政局が設置した 『食生活指針関東地域推進協議会 (協議会)』 の意見集約結果の内容について、関東地域の関係者・地域住民の方々に広く知っていただき、健全な食生活を推進していただくことを目的として開催する」 との挨拶があった。引き続き、服部栄養専門学校校長服部幸應氏による基調講演、そして、同協議会の座長を務める女子栄養大学教授吉田企世子氏がコーディネーターとなり、同協議会の4名の委員代表がパネラーとなってのパネルディスカッションの順に進められた。
 服部氏は 「食育のすすめ」 と題して講演し、「子供への教育は知育・徳育・体育のみならず食育が大切である」 こと、また 「ファーストフードに対抗してスローフードを提唱している」 こと、さらに 「毎日の食生活に 『ゴ、ズ、コン (ごま、大豆、昆布)』 を取り入れるとバランスの良い食事となる」 ことなどを時折ジョークを交えながら訴え、会場の大きな拍手を受けられた。
 続いて行われたパネルディスカッションでは、「身近な 『食』 のあり方を考えよう」 をテーマに、まず壇上のパネラーからの提言として、消費者代表委員の生協コープとうきょう活動企画委員上原氏からは 「地域の高齢者と子供たちとの料理会などを計画し健康で豊かな食生活をできるところから実践している」 こと、食品産業 (製造業) 代表委員の (社)栃木県食品産業協会会長齋藤氏からは 「安全で良質な食品の安定的供給に努めている」 こと、教育関係代表委員の豊島区立目白小学校栄養職員並木氏からは 「毎日の給食を通して積極的に食に関する指導をしている」 こと、生産者代表委員の JA 全農千葉園芸部長野々宮氏からは 「安心・安全な農畜産物をおいしく食べてもらうため努力している」 こと が、それぞれ具体例を紹介しながら述べられた。
 その後、会場の一般参加者の質問・意見に対し、壇上のパネラーが応答するディスカッションが行われ、ダイオキシンの問題、家庭から出る食品ゴミの問題等々について活発なやり取りが行われ、大盛会のうちにシンポジウムは終了した。

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名古屋事務所



名古屋事務所カリン酒講習会 〜 氷砂糖を利用した果実酒 〜

 11月7日(水)名古屋市内にあるホテルキャッスルプラザにおいて、毎日新聞社、全日本氷糖工業組合 (氷糖組合) 共催により、カリン酒講習会が開かれた。
 氷糖組合では、氷砂糖の需要増進のため、梅酒をはじめとする果実酒の講習会を企画しているが、氷砂糖消費の8割が梅関係 (梅酒・梅シロップ) の需要であり、これが6月に集中している。氷糖組合では、年間をとおして氷砂糖の需要増進を図るため、毎年この時期にカリン酒講習会を開催している。
 近年の健康志向もあり、カリン酒講習会は100名の定員を超える応募があり、抽選により参加者が決められた。
 カリン酒作りの実習に先立ち、講師で氷砂糖資料館館長の西尾勝正氏により、「上手にカリン酒を作るためには、徐々に糖分を溶かして、カリンの組織中に同じくらいの濃度の糖分を染み込ませる必要があるので、ゆっくり溶ける氷砂糖が最適である」 など、果実酒と氷砂糖の関係についての説明があり、果実酒と健康、果実酒における砂糖の役割、果実処理のコツを説明された。
 会場では、果実酒に関心の高い応募者から選ばれた参加者だけに、講師への質問が予定時間を超えても続き、「使用したカリンの再利用法は?」、「容器の中にカリンの種まで入れるのはなぜ?」 等と熱心に質問を重ねていた。
 カリン酒作りの実習は、予想以上に硬いカリンの実にてこずりながらも順調に行われ、参加者の熱心な様子から講習会の成果と併せて、参加者体験型の催しの重要性がうかがわれた。

<カリン酒の作り方>
材料  完熟したカリン 1kg (3個程度)
 氷砂糖 1kg
 ホワイトリカー 1.8リットル
 果実酒用広口ビン (4リットル用)
(1) 熟したカリンをぬるま湯に浸し、たわしで洗う (洗剤は使わない)。
風通しの良いところで、2〜3日乾燥させる (カリンの表面に蜜がにじんで来る)。
(2) カリンを輪切りにして、広口ビンに入れる (種もすべて入れる)。
氷砂糖を入れる。
ホワイトリカーを注いで、冷暗所に保管する。
(3) 約6ヵ月後にカリンを取り出し、布巾等でこすと、その時点で飲めるが、1年以上熟成させるとよりおいしくなる (カリンの実は約6ヵ月で取り出す)。

砂糖と果実酒の関係を解説する講師
砂糖と果実酒の関係を解説する講師
かりんにてこずる参加者
かりんにてこずる参加者
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大阪事務所



「砂糖シンポジウム 〜 砂糖は笑顔のエネルギー 〜」 が高松で開催

 10月19日(金)、四国の玄関と称される高松市において、社団法人糖業協会、精糖工業会及び砂糖を科学する会の3団体主催、農林水産省、農畜産業振興事業団等の後援による 「砂糖シンポジウム 〜 砂糖は笑顔のエネルギー 〜」 が、会場のオークラホテル高松に、応募者数640名から抽選によって選ばれた216名が参加して開催された。
 参加者の大半を占めたのは、「生活に欠かせないお砂糖のことを、もっと知りたい」 という知識欲旺盛で健康問題に関心が深い主婦層主体の女性陣で、最後まで熱心に講演に耳を傾け、メモを取っていた。
 シンポジウムは、まず、長年砂糖の栄養学について研究されている株式会社横浜国際バイオ研究所代表取締役、農学博士橋本仁氏による 「砂糖はダイエットの敵か?」 と題した講演で始まった。冒頭、橋本氏から会場の参加者へ 「砂糖といったら何を思うか」 との問いかけがなされ、橋本氏が予想した 「甘い」 という一般的な感想ではなく、思いがけない 「糖尿病」 との答えが返ってきた。この返答を話のきっかけに 「砂糖を食べると糖尿病になる」 とか 「砂糖が肥満の原因である」 といった俗説が誤りであることを、「砂糖摂取量が最盛期であった昭和48年は、年間1人当り28キログラムの砂糖を食べていたものが、現在は、残念ながら年間1人当り18キログラムと減っているのに、当時に比べて糖尿病人口は飛躍的に増え、肥満人口も増加している。砂糖もご当地名産の讃岐うどんも同じ炭水化物であり、しかも1グラム当たりのカロリーも4キロカロリーと変わりなく、砂糖と糖尿病や肥満との因果関係はない。このことは FAO (国際食糧農業機関) や WHO (世界保健機構) 等の研究でも明らかにされている」 と説明し、「脳のエネルギー源は、砂糖に含まれるブドウ糖だけである」 等、砂糖の 「本当の価値」 について紹介していた。
 続いて、1960年代にチェコやスウェーデンで行われた卓球世界選手権で優勝された元世界チャンピオン新井教子氏 (旧姓・山中) が登壇し、「頭も体も一生健康でいたい」 をテーマに、要所要所で会場の参加者に健康に役立つストレッチ体操を実践してもらいながら、卓球の動きを身振り手振りで交えつつスポーツと砂糖に関する話題で講演した。
 新井氏によると、「自分の現役時代には、砂糖は体に悪い、太る、だから取り過ぎてはいけないと思っていたが、このシンポジウム (新井氏は、昨年12月に金沢で開催された砂糖シンポジウムでも講師を勤められた) 等で砂糖の正しい知識に触れたことにより、砂糖の効能がよく理解できて誤解が解け、よりいっそう砂糖の正しい摂取が出来るようになった」 と語った。
 その後、卓球のフォームを実演され、「体の中心でサーブすることにより、疲れないうえに一の力で百出来る」 と説明し、「頭のてっぺんから足の先まで背骨を通して水を通す (流す)」 ことを頭に浮かべるというイメージ・トレイニングを会場の参加者に実践させ、「長生きの元となる複式呼吸の方法と正しい姿勢」 を伝授して講演は終了した。

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「西宮洋菓子園遊会」 盛大に開催
〜 ケーキ工房のあるまちをアピール 〜

 古くから酒造業の町として知られる兵庫県西宮市では、『ケーキ工房のあるまち西宮』 をアピールする一大イベントとして 「西宮洋菓子園遊会」 が10月29日(水)、甲子園都ホテルで開催された。このイベントは、西宮市と同商工会議所とが連携してつくる 「西宮ブランド・インキュベーション事務局」 が企画・主催するケーキバイキング&ケーキメイキングである。昨年初めて開催され、好評を得たため今年も開催することとなった。
 今回も同市内にあるケーキの製造と販売を一括して行ういわゆる工房型の洋菓子店の中から著名な13店が約100種類、4,000個の洋菓子を今回のケーキバイキングのために出品した。当日の会場では、先着順の店頭販売による申込みとハガキ申込みによる競争倍率88倍の難関を乗り越えて参加した350名が、バラェティに富んだケーキを楽しみ、約2時間でほとんどが品切れ状況の人気ぶりであり、中には20個以上食べた女性の 『つわもの』 も見られた。
 出店関係者によれば、出品したケーキは、栗、サツマイモなどの季節の食材を使うだけでなく、ケーキに使用する砂糖にも上白糖、グラニュー糖、白双糖、粉糖等を使い分けて、例えば和菓子で多く使われる和三盆を洋菓子のロール菓子に使うなど工房製作ならではの創意と工夫が多彩な味を生み、これが人気の秘密ではないかと熱ぽく語ってくれた。
 また、アトラクションとして高さ約2メートルのウェディングケーキが14名のシェフによって当日製作され、市長ふんする新郎とこの企画の担当課長ふんする新婦が仲良くウェディングケーキに入刀する姿に笑いをさそう場面もあり、参加者はケーキの甘い香りに終始酔いしれていた。
 なお、今回のような消費者参加型の洋菓子事業者への支援活動は、このイベントを通じて砂糖、ミルク、チーズなどの食品の消費拡大が期待できることから当事業団も広報面で協賛しており、砂糖の広報パンフレットを参加者に配布している。
満足げに甘いケーキをほうばる来場者
満足げに甘いケーキをほうばる来場者
ウェディングケーキに入刀する新郎 (市長) 新婦 (担当課長)
ウェディングケーキに入刀する新郎 (市長) 新婦 (担当課長)

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平成13年産さとうきび生産見込み (平成13年10月1日現在)

 鹿児島県農政部は、10月1日現在の鹿児島県南西諸島における平成13年産さとうきび及び甘しゃ糖生産見込みを発表した。表1は、今回発表したさとうきびの生産見込みと平成12年産さとうきびの生産実績を比較したものである。
 今年度の生産見込みは前年実績に比べ、収穫面積で97ha減少、10a当たり収量では0.64トンの増加、さとうきび生産量では53,973トン増加している。13年産は12年産に比べて収穫面積が減っているにもかかわらず、生産量が増加しているが、これは昨年、2つの大きな台風が鹿児島県南西諸島にたて続け来襲したため、生産量が大幅に落ち込んでおり、結果的に今年度の数字が昨年を上回る形になったものと思われる。
 表2は、さとうきびを夏植え、春植え、株出し別に今回の報告面積と前年産の面積とを比較したものである。数年前より隔年ごとに収穫する夏植えから毎年収穫される春植えの植え付けと株出しの奨励を行っているため、同表からも春植え、株出しがわずかに増加し、夏植えが149haと減少していることが分かる。
 なお、10月1日現在のさとうきび生産見込みがまとめられた後、10月17日に大型の台風21号が鹿児島県南西諸島付近を通過した。さとうきびの被害は、台風の直撃を受けた与論島、沖永良部島、徳之島、奄美大島、喜界島では倒伏、葉部裂傷、蔗茎折損などさとうきび全般の被害が見られたほか、暴風雨域に入らなかった種子島にも及びさとうきびの葉部裂傷が見られた。
 また、今回の台風は雨が非常に少なかったことから、今後、塩害などによるさとうきびの品質低下が懸念されている。
 日本甘蔗糖工業会における台風通過直後の被害状況調べによると、さとうきびの生産量で20,000トン程度の減少が見込まれている。

表1 平成13年産島別さとうきび生産見込みと12年産実績 表1 平成13年産島別さとうきび生産見込みと12年産実績
表2 13年産島別・栽培型別さとうきびの収穫面積の見込みと12年産実績
単位:ha
表2 13年産島別・栽培型別さとうきびの収穫面積の見込みと12年産実績


喜界島の地下ダム 〜 さとうきびの安定生産に向けて 〜

 喜界島の産業は、基幹作物であるさとうきびを主軸に畜産、園芸などの農業から成り立っている。しかし、農作物栽培に必要な水を確保するためのかんがいの整備率は、地形的に河川がないため湧水や溜め池に水源を頼らざるを得ないことから低く、干ばつによる被害は農作物の生産に大きな影響を与えていた。農林水産省は地元からの要請を受け、昭和49年から地下水の有効利用を図るべく調査を開始し、大規模な地下ダムの建設に向けた技術的検討を経て、平成4年に 「喜界地区国営かんがい排水事業」 として地下ダム等の工事が開始された。

地下ダムの仕組み
 喜界島の地層は上層部が琉球石灰岩からなる多孔質で透水性がよい地層であり、降った雨は速やかに地下に浸透する。地下水は下層部の島尻層と呼ばれる不透水性の基盤に達し、海に流出している。地下ダムとはこの地下水の海への流出を塞き止め、琉球石灰岩の細かな隙間に地下水を貯めるものである。上層部の琉球石灰岩の地層に止水壁を構築することにより貯留が可能となり、その貯えられた地下水を地上に汲み上げる仕組みである。

現在の状況
 平成12年度末までに同事業の全体の86%が完成し、15年度には事業全体が完了の予定である。このうち地下ダム (止水壁) は11年度に完成し、国営事業では地下水を汲み上げる取水施設等の築造、かんがい用水を送るためのポンプ場、パイプラインなど末端50haの入口までの用水路を整備し、それから畑までは県営事業で整備されることになる。現在、末端のスプリンクラー施設が整備された地区を対象に順次畑地かんがいが行われている。13年9月現在で90haほどであるが、今後毎年100〜200haについて末端の給水施設の整備が行われていく予定である。

事業の効果
 この事業は喜界島の耕地面積の約8割を占める1,677haを対象としており、これにより今まで雨に頼っていた農業から、収量の高位安定や品質の向上、収益性の高い作物栽培が実現し、喜界島の農業の発展につながるものであると期待されている。
 また、この事業の対象耕地のうち現況面積で約1,300haが喜界島の基幹作物であるさとうきびの栽培面積である。喜界島のさとうきび生産量は、平成4年の10万トン台をピークに10年を除いて8年以降7万トン台で推移している。その要因として夏植え面積の増加による収穫面積の減少があげられる。
 今後は、春植え、株出し面積の増加が生産量増加の鍵を握っていると言える。畑地かんがいの整備が進むことは夏植えに比べて干ばつの影響をうけやすい春植え、株出しの奨励にとって効果的である。地下ダムの完成は喜界島のさとうきびの安定的な生産と単収の増加等に大きく寄与するものと期待される。
揚水機場内部
揚水機場内部 (その1)
揚水機場内部
揚水機場内部 (その2)

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さとうきび作と畜産、施設園芸等を取り入れた複合農家の紹介 (宮古島から)
〜 2つをうまく組み合わせて生産性向上に努める複合経営農家 〜

 今月号は、宮古島からさとうきび作と畜産、施設園芸等を取り入れた複合農家を紹介する。
宮古島城辺町の下地建雄 (しもじ けんゆう) 氏と平良市の下地春綱 (しもじ しゅんこう) 氏はともに、さとうきび作と子牛生産を営む複合農家である。

共通した取り組み
 2人の共通した取り組みは、自家で生産した牛糞たい肥をさとうきび畑へ施肥し、さとうきびの梢頭部を飼料として有効利用するなど、さとうきび作と畜産とをうまく組み合わせて生産性向上に努めているところにある。普段は草地で年に5〜6回程度牧草を収穫し (収穫作業は農作業受託組織に委託)、これを牛に与えているが、さとうきびの収穫期には牧草に代えて梢頭部を給餌している。子牛には食べごろの大きさに裁断して与え、甘みがあるためか母牛、子牛がともに好んで食べるとのことである。
 さとうきび作と畜産との作業時間の割り振りは、朝と夕方は畜産にあて、それ以外の時間はさとうきび作にあてている。畜産の作業は給餌と糞の清掃が主であるが、子牛の健康状態の観察も重要な仕事であるという。特に生後まもない子牛にはけがに対する注意や配慮が必要であるほか、下痢の早期発見と治療が重要で、適切な治療が遅れた場合、回復後の成長が芳しくなく出荷価格に大きく影響することになる。このため、下痢の一原因である糞の処理、清掃は特に気を配って行っているとのことである。
 さとうきび作に対する2人の共通したこだわりは、徹底した土作りと肥培管理、病害虫防除に現れている。牛糞をたい肥にして植え付け前の畑に鋤き込んで地力の維持、増強を図っているほか、沖縄県が作成したさとうきび栽培指針を参考にしながら、適期肥培管理や病害虫の早期防除を心がけて生産性の向上に努めている。
下地建雄氏の畜舎
下地建雄氏の畜舎
下地建雄氏の畜舎
下地建雄氏の畜舎 (給餌場所)

今後の経営目標等
 2人に今後の経営目標等について話を伺ったので紹介する。

下地 建雄氏 (談話の概要)
  • さとうきび作と畜産との複合経営は、どちらも互いの利点をうまく有機的に活用できるので、今後もこの経営形態を続けたい。長男、次男と後継者がいるので安心している。
  • 借地が手当てできれば、さとうきびの作付面積の拡大 (目標15ha) を図りたい。たばこと夏植えの期間輪作をすることが作付面積拡大の1つの方法であるが、たばこ農家との協力関係が築きにくく、実現は困難であると思われる。
  • 現在の作型は夏植えが主体であるが、収量確保のため今後は徐々に春植えにシフトしていきたい。かん水施設が整備されており、整地作業を収穫期前に行えれば春植えにも充分対応できうる。また、害虫が少なくなれば株出しも可能となる。
  • 現在の収穫作業は8割をハーベスタ、2割を手刈りで行っている。ハーベスタでの収穫ロスをなくすため畑の外周部を収穫する場合や、ハーベスタが入らない小規模な畑は手刈りで行っている。将来は、全茎式プランターを活用して植え付けから収穫まで、さらに機械化を進めたい。

下地 春綱氏 (談話の概要)
  • 台風や干ばつが常襲する宮古島の農業は、さとうきびを中心に置かないと農家経営が成り立たない状況にある。さとうきびは他作物に比べて台風に強く、干ばつの被害は地下ダムによるかん水施設が整備されているので、ある程度は防ぐことが可能となった。
  • さとうきび作と畜産との複合経営は、農家が自らの手でたい肥の生産が行え、地力の強い畑作りができる。土作りが農家の最大の役割であると思っている。梢頭部は良質の飼料であり、さとうきび作と畜産は相乗的に良い効果をもたらしている。また、それぞれの作業は時間配分等の面で両立が可能であり、この2つの組み合わせは、宮古島の農家の理想的な経営形態であると思っている。今後もこの形態を続けていきたい。
  • 借地が手当てできれば、さとうきびの作付面積の拡大を図りたい。
  • 単位収量の増加をはかるため、品種の選定や作付け構成に配慮して栽培を行っているが、さらに高収量品種の改良をなるべく早期に行われることを期待している。

表1 下地建雄氏の経営規模
さとうきび 9年産 10年産 11年産 12年産 13年産
見込み
収穫面積合計 (a) 665 500 480 490 345


夏植え (a) 665 500 475 430 330
春植え (a) 0 0 5 60 15
株出し (a) 0 0 0 0 0
生産量合計 (トン) 542 309 257 249 300
10a平均収量 (トン) 8.2 6.2 5.4 6.0 8.7
平均甘しゃ糖度 (度) 15.6 13.1 13.5 14.3  
畜産 (子牛生産) 9年度 10年度 11年度 12年度 13年度
見込み
飼養頭数 (繁殖めす牛) (頭) 11 11 12 14
出荷頭数 (子牛) (頭) 0 6 10 10
草地面積 (a) 170 170 170 120

表2 下地春綱氏の経営規模
さとうきび 9年産 10年産 11年産 12年産 13年産
見込み
収穫面積合計 (a) 160 80 110 140 170


夏植え (a) 160 80 110 140 170
春植え (a) 0 0 0 0 0
株出し (a) 0 0 0 0 0
生産量合計 (トン) 95 59 83 88 120
10a平均収量 (トン) 6.0 7.3 7.5 6.3 7.2
平均甘しゃ糖度 (度) 15.2 14.6 13.6 14.3  
畜産 (子牛生産) 9年度 10年度 11年度 12年度 13年度
見込み
飼養頭数 (繁殖めす牛) (頭) 22 24 21 22 20
出荷頭数 (子牛) (頭) 20 14 14 9 10
草地面積 (a) 330 330 330 330 280

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