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地域だより[2002年6月]

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/国内情報

地域だより
[2002年6月]

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札幌事務所



てん菜の移植作業

 今年は、例年より10日〜2週間早い雪解けのため、てん菜の移植作業も1週間から10日ほど早く始まった。
 3月上旬からハウスで育苗された苗は、葉長4〜5cmに成長しており、移植の1週間くらい前から気温の順化を進めるため、外気にさらして、耐寒性のある苗に仕立てられる。移植の直前に、たっぷりと冠水され、ほ場に搬出されるのを待つ。ペーパーポットの苗1冊(苗1,400本、長さ120cm×幅30cm×高さ13cm)は3分の1(約470本)に分割されて、コンテナ(水色のプラスチックのケース)に移され、ほ場に運ばれる。苗はずっしりと重く、3分の1に分割されたもので約15kg以上もある。
 てん菜の移植作業を始める前には、砕土・整地、施肥の作業がある。砕土した後に雨が降ると、畑がカチカチに固まってしまうので、通常直前に行われる。
 苗は、コンテナのまま移植機に積み込まれ、きれいに整地された畑に植えられていく。この移植作業には、従来型の4畦移植機の場合、トラクターを運転するオペレーター1名と後部でペーパーポットを並べて機械に送り込む補助員4名の併せて5名が最低限必要である。実際にはこの他に苗を運んだり、補植をする作業もあり、大勢の人手が必要である。人手が減少している最近では、人手のかからない全自動移植機が好まれている。4畦移植機は、1日でおよそ3ヘクタール程度、約21万本の苗を植付けることができる。
 移植作業は、農家にとって収穫作業と並んで、労働のピークを形成しており、特に春先は、野菜や馬鈴しょなどの苗の植付け時期と重複するので超繁忙期となる。
 例年に比べ今年の移植作業は早めに終っているので、今後の気象にもよるが、早期移植による増収効果が期待できそうである。
ロータリーハローによる砕土・整地
写真1 ロータリーハローによる砕土・整地 (千歳市)
苗の積込
写真2 苗の積込 (美瑛町)
4畦移植機による移植
写真3 4畦移植機による移植 (千歳市)
移植後のほ場
写真4 移植後のほ場 (美瑛町)

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東京事務所



「自然の恵み、砂糖の不思議」 を紹介
〜東北農政局 「消費者展示コーナー」 から〜

消費者展示コーナー
東北農政局 消費者展示コーナー
 4月2日(火)から26日(金)までの間、東北農政局 「消費者展示コーナー」 (仙台合同庁舎7F)において、「自然の恵み、砂糖の不思議(色々な砂糖とその効能)」 をテーマに砂糖に関する展示が行われた。
 東北農政局では、一般消費者に農林水産物の正しい知識を紹介するため、月ごとにテーマを決めてこのコーナーで展示を行っている。砂糖に関する催しは平成3年10月、平成10年5月に続いて3回目であり、当事業団及び精糖工業会が協力する形で実施されてきている。
 主催者の消費生活課によれば、東北地域においても、近年、食生活における健康志向、本物志向は強く、砂糖に対する消費者の関心は高いという。そこで、砂糖の甘味料としての面だけでなく、脱水性や保存性を高めるなどの様々な効用等についても正しく理解してもらい、砂糖をもう一度見直してもらおうというのが今回の催しの狙いであるとのことである。
 展示場には各種砂糖のサンプルやサトウキビとてん菜の模型が置かれ、またパネルを使って、「サトウキビ、てん菜の基礎知識」、「精製糖の製造工程」、「砂糖の特性」、「砂糖と健康の関わり」、「世界の砂糖の消費・生産動向」 についての説明も行われていた。
 会期中、見学者から 「てん菜は大根の仲間ですか」、「三温糖は体に良いのですか」、「砂糖を食べると太るのですか」 といった質問も多く出されるなど、消費者の反響も大きく、担当官は今後も砂糖に関する展示を定期的に行っていきたいと話していた。

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神戸事務所



菓租総本社 〜中嶋神社〜

 兵庫県豊岡市には、菓祖 「田道間守命」 を祀る中嶋神社(国の重要文化財)がある。文献によれば田道間守命は、垂仁天皇の命をうけ、海の向こうにあるとされる国から、不老長寿の妙薬 「非時香菓」 を持ち帰った。その時持ち帰った 「非時香菓」 は、いつもいい香りを放っている実で、日本書紀に 「今、橘と謂うは是なり」 と記されている。当時は、「果」 と 「菓」 の区別はなく、「田道間花」 を転じて 「たちばな」 と呼んだともいわれる香り高い果実(香菓)は、間食用の食べ物を菓子として珍重していた。その橘をもたらした 「田道間守命」 は、菓子の神様 「菓祖」 とされるようになった。このことから 「田道間守命」 は、全国の菓子製造販売業者らの崇敬を集めており、4年ごとに開催される全国大菓子博覧会などでは、菓祖神祭が行われる。豊岡の中嶋神社本社では、明治の終わり頃より毎年「田道間守命」の命日である4月19日(近年では、4月の第3日曜日)に、全国の菓子業者が集まり、菓子まつりが行われている。今回は4月21日(日)に行われた菓祖神祭を取材することができたので紹介する。
 当日本殿では、兵庫県菓子工業組合の理事長や全国から集まった菓子製造販売業者などが参列し、式典が執り行われ、宮司による菓子業界の発展と砂糖の消費拡大と世界平和の祈願が行われた。式典終了後は、地元の小学生による、「田道間守」 という唱歌が合唱されたり、全国から寄せられた約200種類ものお菓子の福引きや餅まきなどもあり、あいにくの雨にもかかわらず多くの人が訪れ賑っていた。福引きに当った父兄の中には、「昔と違って、今は砂糖があっておいしくてよいわね」 という声も聞かれた。
 今年は11月に熊本で第24回全国菓子大博覧会も開催されることもあり、宮司他集まった菓子製造販売業者らは、今後における菓子業界等のさらなる発展を期待していた。
菓祖神社参道
菓祖神社参道
菓祖の唱歌を歌う小学生
菓祖の唱歌を歌う小学生

洋菓子の味と技の祭典 “洋菓子Kobe展”

シュガーデコレーションテーキ
シュガーデコレーションテーキ
 洋菓子作りに夢と情熱をかけるパティシェ(菓子職)や、洋菓子を好み、愛する人たちの多い神戸を中心とした阪神間は、洋菓子店が多く、それは今や神戸ビーフ、灘の酒と並んで神戸の味といわれている。
 この洋菓子の街、神戸では毎年、ゴールデンウィークの代表的なイベント 「洋菓子Kobe展」 が開催されている。昨年5万5千人が来場した人気イベントであり、この開催を待ち望むファンも多い。
 同展は(財)神戸ファッション協会と桝蜉ロ神戸店が共催、兵庫県洋菓子協会が協力、後援は兵庫県、神戸市及び神戸商工会議所等であり、会場は旧外国人居留地の一角にある大丸神戸店、昭和63年からスタートし平成7年の震災の際にも 「神戸の洋菓子は元気ですと全国にアピールしょう」 と継続実施され、今年で第15回目を迎えた。

パティシェの工芸作品
パティシェの工芸作品
 本年度は、5月2日(木)から7日(火)まで開催され、(1) 神戸・阪神間を代表する60名のパティシェが今年のイベントテーマ 「希望へのチャレンジ」 のもとに作った個性豊かな大型工芸作品、(2) 洋菓子文化の継承を担う製菓専門学校の講師・学生の作る創作デコレーション・お菓子を展示するコーナー、(3) 人気洋菓子ショップが有名洋菓子を実演・販売するスィートストリートコーナー並びにイギリスで生まれたシュガーデコレーションケーキの体験レッスンコーナー等からなっており、各コーナーとも魅力ある力作の数々と会場周辺に漂う甘い香りに誘われて女性を中心とした大勢の来場者で賑わった。
 特に、シュガーデコレーションケーキ作り体験コーナーでは、専門家の指導の下に来場客が 「母の日」 をテーマにした色あざやかな砂糖の花びらのカーネションを作り、これをシュガーケーキに飾って各自持ち帰れる企画から、多くの女性ケーキファンの人気を集めた。
砂糖の花びら作り風景
母の日にちなんだ
砂糖の花びら作り風景
 シュガーデコレーションケーキ(略してシュガーケーキとも呼ばれる)とは、焼きあがったフルーツケーキ(この時に三温糖と黒蜜を使用する)をシュガーペースト(粉砂糖、水あめ、粉ゼラチンなどが原料)でカバーし、その上に砂糖で作った花や人形などを飾ったもので、ふんだんに使われた砂糖の日持ちする特性(梅雨どきなどの湿気に注意すれば、半年以上の日持ちがする)から季節のイベント、誕生日などのお祝いのプレゼントに最適とのことでウェディングケーキにも使われて、最近、人気上昇中とのことである。
 このように、消費者を見て食して楽しませてくれるケーキが今後ともさらに普及することを大いに期待したい。

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福岡事務所



「RK」 を鹿児島県奨励品種に選定

 鹿児島県は3月19日(火)、農作物奨励品種選定審査会を開き、奄美地域を対象とするサトウキビの奨励品種に 「RK91−1004」 を選定した。「RK91−1004」 が奨励品種に選定された経緯と今後の普及見込みを紹介する。
 奄美地域のさとうきび生産量は昭和60年に約70万トンあったものが、平成12年には約39万トンに減少した。近年の減少要因は、株出移行率の低下による収穫面積の減少、株出収量の低下、夏植の増加などがあげられる。関係者の間では、今後、株出の面積拡大と収量の安定化が、奄美地域の生産量確保の鍵を握ると考えられ、「春植・株出体系」を推進している。このため、株出適性の高い品種が強く求められてきた。
 そこで着目されたのが、株出能力に優れた品種として沖縄県農業試験場で選抜された 「RK91−1004」 である。鹿児島県では県農業試験場徳之島支場を中心に試験研究が進められ同品種は、
(1) 既存奨励品種の 「F177」 に比べ株出萌芽性が良く、株出栽培で多収性を示し、糖度も高い、
(2) 黒穂病以外の重要病害にも強く、風折抵抗性及び耐倒伏性も強い、
(3) 出穂がなく、梢頭部が多く、畜産農家の冬場の自給飼料として活用できる、
(4) 早期高糖・多収性品種として奄美地域で最も普及している 「NiF8」 と比べると収穫後期に高糖となるので、「NiF8」 との組み合わせで適期収穫が図られる
 などの特性が実証試験で示された。
 このことから奄美地域においては 「F177」 に替えて 「RK91−1004」 を普及させることが効果的と判断され、今回の奨励品種選定となった。
 株出適性の高い「RK91−1004」が奨励品種となることは、奄美地域の重要課題である 「春植・株出体系」 が推進され、さとうきび収穫面積の安定確保とさとうきび栽培の省力・低コスト化に大きく貢献するものと期待されている。
 県農産課によると今後増殖をすすめ、5年後を目途に普及を図ることとなる。普及見込み面積は奄美地域全体で約2,200haであり、現在の 「F177」 の収穫面積にほぼ見合うものである。島別では 「F177」 の普及率が高い奄美大島、与論島、また、「春植・株出体系」 の普及拡大を図ろうとする沖永良部島の今後の動向が注目される。

(1) 奄美地域のさとうきび生産量及び収穫面積の推移
  生産量
(t)
収穫面積
(ha)
収穫面積の栽培型別内訳
夏 植
(ha)
構成比
(%)
春 植
(ha)
構成比
(%)
株 出
(ha)
構成比
(%)
昭和60年 702,428 9,589 1,923 (20.1) 1,299 (13.5) 6,367 (66.4)
平成2年 562,064 9,426 1,551 (16.5) 1,938 (20.6) 5,937 (63.0)
平成7年 456,347 7,197 1,931 (26.8) 1,263 (17.5) 4,003 (55.6)
平成12年 393,742 6,994 2,167 (31.0) 1,261 (18.0) 3,566 (51.0)
資料:さとうきび及び甘しゃ糖生産実績

(2) 奄美地域の平成12年産地域別、品種別収穫面積
単位:ha
  NCo310 NiF4 NiF8 F177 その他
大島本島 3   240 278 56 577
喜界島   4 930 120 13 1,067
徳之島     2,111 1,409 351 3,871
沖永良部島 6 2 770 67 31 876
与論島 27 6 54 461 55 603
36 12 4,105 2,335 506 6,994
(構成比 %) (0.5) (0.2) (58.7) (33.4) (7.2) (100)
資料:さとうきび及び甘しゃ糖生産実績

(3) 「RK91-1004」 普及見込み面積
単位:ha
地域 面積
大島本島 200
喜界島 150
徳之島 1,100
沖永良部島 360
与論島 350
2,160
資料:平成14年3月鹿児島県奨励品種選定審査会

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宮崎出張所



サトウキビ酢に健康効果

 サトウキビから造る酢に、ガンを含む多くの病気の原因とされている活性酸素を打ち消す働きがあることが、昨年から話題となっている。これは、独立行政法人 農業技術研究機構・九州沖縄農業研究センター(宮崎県都城市)の吉元誠・畑作物変換利用研究室長により確認されたものである。今回、その吉元室長にサトウキビ酢の研究について伺った。
 サトウキビ酢は鹿児島県奄美大島の南に位置する加計呂麻諸島が主な産地である。その製造方法は、サトウキビを皮ごと絞り煮詰めた後アクをとり、糖度が30度ぐらいになった搾り汁に水を加え糖度を19度から20度程に下げ、1年間熟成して製造される。
 吉元室長が行った実験では、サトウキビ(2種類)や米(6種類)、玄米(3種類)、穀物(3種類)を原料とする14種類の酢を比較したところ、活性酸素を打ち消すラジカル消去能について5種類の酢が強い値を示し、中でもサトウキビ酢はもっとも強い値を示した。
 活性酸素は細胞内の発ガンに関与する遺伝子に作用して、正常細胞をガン化させ、発ガンの原因のひとつと言われている。また、ガン以外の生活習慣病の多くも活性酸素が原因であることが分ってきている。
 サトウキビ酢の研究を始めた理由を吉元室長は、「サトウキビは主に砂糖として消費されるが、それ以外の有効な利用法はないのだろうかという思いから実験を始めた。砂糖は消化・吸収が早く、ブドウ糖となって脳のエネルギーになることなどがあげられるが、サトウキビ自体にもポリフェノール類やGABA(γ−アミノ酪酸)などを含みガンの予防、血圧の上昇抑制など様々な機能がある。サトウキビ全体を使用するサトウキビ酢であればサトウキビの有するすべての機能性も活かされ、調味料としての一般的な利用の他に様々な用途が期待できるので、他の酢と比較しセールスポイントとなる機能性を探してみた」と語られた。
 この実験は農林水産省の 「21世紀プロジェクト」 の一環として約4年前から始められた。今後この実験結果をもとに動物を使った臨床試験が行われる予定で、より一層の成果が期待される。

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那覇事務所



平成13/14年期(第26回)沖縄県さとうきび競作会表彰式

表彰式の模様
沖縄県さとうきび競作会表彰式の模様
 4月23日(火)に那覇市の沖縄産業支援センターにおいて、さとうきび糖業関係者多数出席のもと、平成13/14年期(第26回)沖縄県さとうきび競作会表彰式が行われた。
 さとうきび競作会表彰式は 「さとうきびの日」 関連行事の一環として、毎年 (社) 沖縄県糖業振興協会の主催で行われており、今回は昭和51/52年期から数えて26回目となる。「さとうきびの日」 は、沖縄県の生産農家をはじめとする関係者のさとうきび生産振興に対する意識の高揚を図り、また併せて沖縄県の基幹作物としてのさとうきびの重要性を広く一般に理解してもらうことを目的として昭和52年に創設されたものである。それ以降毎年4月の第4日曜日(今年は4月28日)を 「さとうきびの日」 と定め、県内各地で諸行事を実施するなどこれらの目的達成のために様々な取り組みが行われてきたところである。
 さとうきび競作会の審査は県内各地区ごとにJA、製糖企業等の関係者が10a当たりの収量や甘庶糖度等の作柄が優れているものとして出品物の推薦を行い、各地区の予備審査の後優秀な出品物の全刈り審査が行われ、春植え、夏植え及び株出しの3作型別に優秀出品物が選定され表彰が行われる。
 また、近年さとうきび生産量は減少傾向にあるが、この傾向に歯止めをかけて収穫面積や生産量の拡大を図るねらいから、今回は新たに多量生産の表彰が新設されることになった。多量生産の部は製糖工場が各々の原料集荷区域で最も生産量の多い農家や生産法人を推薦し、そのなかから最も生産量の多い農家が選定されて表彰が行われる。
 ここでは今回表彰されたもののなかから、各作型部門と多量生産部門で1位を受賞した4名の農家を紹介する。このうち春植え部門1位の神里幸輝氏は、春植え、夏植え、株出しの3作型総合部門でも県1位となり、農林水産大臣賞の栄誉に輝いた。また、株出し部門1位の知念亀吉氏も同様に3作型総合部門で県2位となり、生産局長賞を受賞した。

表彰農家の紹介
(さとうきび競作会審査結果講評の一部抜粋)

春植え部門1位
神里 幸輝 氏 (本島南部南風原町)
【3作型総合部門1位 農林水産大臣賞受賞】
(1) さとうきびの品種 NiF8(農林8号)
(2) 10a当たり収量 13,284kg
(3) 甘蔗糖度 16.5%
 ここ数年の競作会春植え部門1位の収量と比較して、高い収量である。甘蔗糖度は今年度競作会の全作型中最も高く、良質のさとうきびである。
 神里氏は、製糖工場から排出するフィルターケーキを畑に投入して土作りを徹底して行っているほか、苗作りにもこれを独特の方法で活用している。フィルターケーキの苗床に2節苗を差し込んで発芽させ、さらにビニールハウスで成長させて芽が20cm程度に伸長した頃に畑に移植し、苗の発芽や活着を確実なものにしている。また、受賞したさとうきびの前作は野菜であり、多収量は輪作の効果が現れたこともその一因と考えられる。

夏植え部門1位
勝連 栄一 氏 (宮古島上野村)
(1) さとうきびの品種 NiF8(農林8号)
(2) 10a当たり収量 13,590kg
(3) 甘蔗糖度 15.9%
 ここ数年の競作会夏植え部門1位のものと比較して低収量であるが(前年度16,454kg/10a)、甘蔗糖度は高い水準となっている。宮古地区におけるこれまでの出品はほとんどが比較的地下水の豊富な下地町に限られていた。上野村からの出品は久方ぶりであり、地下ダム等によるかん水施設の整備が進展していることを窺い知れる。多収量地域の面的な広がりは喜ばしいことである。
 勝連氏は、たばことの複合経営を行っていたが、昨年からはさとうきび作に専念している。緑肥等を利用した土作りを積極的に行っており、かん水や除草、病害虫防除等の肥培管理は適期を逃さずに徹底して行っている。今後はさとうきび作に専念できることから、より高収量、高品質のさとうきびの生産を目指したいとしている。

株出し部門1位
知念 亀吉 氏 (本島南部具志頭村)
【3作型総合部門2位 生産局長賞受賞】
(1) さとうきびの品種 Ni9(農林9号)
(2) 10a当たり収量 12,266kg
(3) 甘蔗糖度 15.2%
 ここ数年の競作会株出し部門1位と比較して、収量及び品質がともに高いレベルにあり優秀な成績である。
 知念氏は従来、酪農を主体とした複合経営を行っていたが、現在はさとうきび専業農家である。栽培管理は工夫をして行っており、特に春植えは植え付け前に充分な有機肥料を畑に投入するなど、土作りにこだわりを持って行っている。ここ最近、都市化の進展で住宅が増加し農地の賃借等に関して厳しい状況にあるが、栽培面積を拡大して生産量を増加させたいとしている。

多量生産部門1位
高良 武男 氏 (久米島町)
(1) さとうきび生産量 1,200,700kg
 高良氏の前年生産実績は、約380トンであったが、今年産は大幅な農地の集積を図って29.5haの農地を確保し、生産量1,200トン(収穫面積26.2ha)を達成した。推薦のあった生産者としては、生産法人を含めて突出した生産量であった。
 高良氏は遊休地や荒蕪地を計画的に集積して整備を行い大規模な農地を確保した。汎用管理トラクタやハーベスタ等の農業機械を保有して、2台のハーベスタで全量を収穫するなど機械化一貫体系を実践し、地域さとうきび農家の牽引者的な存在となっている。

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