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地域だより[2003年12月]

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/国内情報

地域だより
[2003年12月]

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東京事務所


和菓子で描く「源氏物語」
〜雅やかな平安世界に浸る〜

会場の模様
会場の模様
 平成15年10月1日(水)から31日(金)までの1ヶ月間、東京都港区赤坂の虎屋ギャラリーにおいて、「源氏物語と和菓子展」が開催された。
 「源氏物語」は、平安時代を代表する文学作品であり、千年もの長きに渡り日本人の憧れであり続け、文学のみならず絵画、工芸品をはじめ様々な分野に影響を与えてきた。
 今回の催事は、この「源氏物語」から題材を取り、その情景を思わせる意匠や銘(「紅葉の賀」「若紫」など)の菓子が、料紙(平安朝和紙・片野孝志氏作)とともに展示された。意匠には雅びなものが多く、「源氏香図文(源氏香図は、香道の組香のひとつの源氏香で使われる符号で、「源氏物語」の帖名から名前がつけられており、香道が流行した江戸時代に一般庶民にも広まり、着物や工芸品、菓子にもその形や情趣が好まれて使われた。)」と、「桜」、「紅葉」、「朝顔」とを組み合わせた干菓子などが見られた。
 料紙とは、染めたり、文様を刷った和紙(楮紙(こうぞがみ)など)を「切り継ぎ」「破れ継ぎ」「重ね継ぎ」などの技法でつなぎ合わせて作られたもので、「源氏物語」にも「つれづれなるままにいろいろの紙を継ぎつつ手習いをしたまひ… 」(須磨)とあるが、これは料紙が貴族のたしなみの一つだったことがうかがえる。斬新な画面構成や色の対比、金泥・銀泥による装飾は、現代人も十分魅了する夢幻的な美を感じさせるもので、色とりどりの和菓子を一層引き立たせていた。
 「源氏物語」が書かれた平安時代の「菓子」とは、木の実や果物をさす言葉であった。当時の甘味料は甘葛(あまずら)であったが、大変高価だったため、干し柿や栗、柑子なども貴重な甘みであった。甘葛は、古代から室町時代にかけて作られた甘味料で、甘葛の原材料となるツタは、樹液の糖度が最も上がる厳冬期に採取された。樹液を集めてから漉したものを味煎(みせん)(未煎)と呼び、十分の一程度に煮詰めたものが甘葛となる。甘葛の糖度はおよそ70%〜80%であり、褐色を帯びてやや粘度があり蜂蜜に似ていて、採液、精製できる量がわずかでしかも手間がかかるため、貴族など限られた人々しか口にできなかった。また、甘葛は、薫物(たきもの)(練香)の材料や薬剤、贈答用にも用いられていたが、室町時代の中頃に中国から砂糖の輸入が増えるようになってからは使われなくなった。
 「源氏物語」に登場する菓子のひとつである「亥の子餅」は、多産の猪にあやかり子孫繁栄の意も込められたという。猪は、火伏せの神である愛宕神社のお使いとされたため、現在も茶道では炉開きの日に亥の子餅を用意することがある。また、「椿餅」は椿の葉に甘葛で甘味をつけた餅をはさんだとされており、現在も形は変わらず、道明寺製の生地で餡を包むことが多い。
 展示会場の「虎屋ギャラリー」内は、全体の照明を抑えていることもあり、和菓子や料紙に眩く明かりが当る様は、一瞬平安の雅な世界に引き込まれそうになり、会場に訪れる人の心に訴える魅力にあふれていた。この展示では多くの女性が熱心に鑑賞している姿が目立ち、虎屋ギャラリーの説明員に「お砂糖は、いつ頃日本に入ってきたのか」などと質問をしている方も見受けられた。今後も虎屋ギャラリーのお菓子にまつわるユニークな催事が開かれることを期待したい。
(参考:「源氏物語と和菓子展」虎屋文庫刊行)
源氏香図文の菓子
源氏香図文の菓子
押し物製菓子と料紙
押し物製菓子と料紙
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名古屋事務所


秋の果実酒作り
〜2003かりん酒講習会〜

 平成15年11月5日(火)、毎日新聞社、全日本氷糖工業組合共催による「2003かりん酒講習会」がホテルキャッスルプラザで開催され、多数の応募の中から抽選で選ばれた約120名の参加者が熱心にカリン酒作りに取り組んだ。この講習会は、梅の収穫を迎える初夏の梅酒、梅シロップ作りでは馴染み深い氷砂糖を、秋にも使ってもらおうと毎年同じ時期に開催され、今年は名古屋会場を皮切りに、北九州、東京、大阪で実施され、どの会場も盛況のようである。
 一般的なカリン酒を含めた果実酒とは、果実を原料として発酵させたアルコール飲料と、蒸留酒(焼酎等)に果実を漬け込んで作った果実混成酒の総称をいう。1962年、1963年、1971年の酒税法改正を経て、ぶどうを除くすべての果実を使用して、この混成酒が一般家庭でも手軽に作ることができるようになったため、今日のように普及している。
楽しそうに取り組む参加者
楽しそうに取り組む参加者
 カリンは長野県、山梨県、山形県を中心に栽培されており10月〜11月頃に収穫される。果肉は硬く酸味が多いことから、生のままで食することはできず、果実酒や果実シロップに加工したりジャムやゼリーに加工されることがある。今回使用したカリンは山梨県産で、完熟していないためクエン酸が多く入っている。クエン酸は酸味があり、お酒との相性も良いと言われている。
 カリンを漬ける焼酎は甲類焼酎を用いる。乙類焼酎と比べて味も香りもクセがなく、シンプルな味わいが、また、氷砂糖はグラニュー糖や上白糖などの粒子の細かい砂糖に比べゆっくり溶けるため、カリンなど果実のエキスをゆっくりと十分に醸し出す働きをする。
 講習会は氷砂糖資料館館長の西尾勝正氏を講師に迎え、作業手順、材料の特徴やその効果について説明があり、参加者は早速カリン酒作りに取り組んでいた。作り方はいたって簡単で、4リットルの広口ビンに1cm幅に切った3個のカリンを入れた後、その上に1kgの氷砂糖を載せ、さらに上から1.8リットルの焼酎を注ぐだけである。その後約半年から1年間、冷暗所に保存する。1年以上経過したらカリンを取り除き、別のビンで保存すると丸みのあるまろやかなカリン酒ができる。一方、カリンをそのまま漬け込んでおくと渋味が出る。その渋味が喉に良いなどの効果はあるが、渋味が苦手な場合は漬け込み期間が短いカリン酒と混合して飲むと良いそうである。  秋のカリン酒、初夏の梅酒など、手軽にできるさまざまな果実酒や果実シロップを作り、その味を家庭で楽しんでみてはいかがだろうか。
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大阪事務所


大阪砂糖問屋組合が設立50周年記念式典を開催

村上理事長の挨拶
村上理事長の挨拶
 大阪砂糖問屋組合は、昭和27年に大阪砂糖貿易商組合として設立され、昭和29年に大阪砂糖元売商組合に改称、昭和31年には大阪砂糖問屋組合と改称され現在に至っているところである。この度同組合が設立50周年を迎えたことから、平成15年10月29日(水)、大阪市北区のリーガロイヤルホテルにおいて、設立50周年記念式典が約170名の参加のもと開催され、併せて組合機関紙である「糖華」の50周年記念誌が発刊された。
 馬場健株式会社社長・馬場勝也氏の開会の辞で幕を開けた式典は、問屋組合理事長・村上年弘氏による式辞の後、来賓を代表して精糖工業会会長・塩水港精糖株式会社取締役社長・久野修慈氏、台糖株式会社専務取締役・曽我勝氏、住友商事株式会社糖質部部長・樋口洋一氏の3氏が祝辞を述べ、「糖華」50周年記念誌の発刊にあたり、多大な協力があった実業通信株式会社取締役編集長・中田栄吉氏に記念品が贈呈された。
 京都の舞子による祝舞の後、新三井製糖株式会社取締役大阪支店長・中村研治氏による乾杯の発声が行われ、華やいだ雰囲気のなか、参加者はそれぞれ歓談の時間を過ごした。
 その後、新光製糖株式会社代表取締役社長・木田猛氏により中締めが行われ、問屋組合副理事長・寺西陽氏が閉会の辞を述べて、式典は大盛況のうちに幕を閉じた。
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神戸事務所


総合学習の中で学ぶ砂糖
〜広島大学附属福山中・高等学校〜

 広島県福山市の広島大学附属福山中・高等学校では、砂糖を教材の一部として取り入れた総合学習を、中学2年生の授業の中で行っている。この総合学習は、「環境と人間の生き方を学ぶ」というテーマで、この学習を進める中で、生徒の問題解決能力を育成することをねらいとしている。
 砂糖に関連する授業は、「環境としての『食』を考える」という単元の中に組み込まれており、砂糖を学習素材の1つとして取り上げることにより、「食べること」を生活環境の一部としてとらえ、食と健康との関わりなどを考察する内容となっている。
 具体的には、(1) 知る(砂糖について疑問に思うこと、調べてわかったことなどについての調査・発表) (2) 深化する(砂糖の功罪について、ディベートを行い、議論の内容をまとめる) (3) 確かめる・納得する(砂糖を作ってみる、食品中の砂糖を計測する) (4) 自分との関わりで吟味する・生活に生かす(「自分と砂糖の関わり方」についてまとめ、レポートする)などの取り組みを通じて、「生きる力としての問題解決能力」の育成を図る構成となっている。
 平成15年10月23日(木)に同校の授業を見学した際には、3〜4名のグループ単位で砂糖に関して調べてまとめたレポートの発表会が行われていた。
 各生徒とも、主にインターネットを通じて得た情報を、砂糖の種類、砂糖の歴史、砂糖の調理上の働き、砂糖と健康との関わりなど様々なテーマのレポートとしてとりまとめていたが、中には当機構のホームページを参考にして発表を行った生徒もおり、信頼される情報提供の重要性を改めて認識させられた。
 現代は、種々雑多な情報があふれているため、このような学習の中において、偏向した情報に生徒が触れる機会もあると思われるが、授業の中の議論等を通じて、砂糖についてのバランスの取れた認識が定着していくことを望みたい。
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岡山出張所


砂糖及び甘味資源作物の紹介
〜10月度木曜会〜

 当出張所では、岡山市内に所在する農林関係政府機関等が参集する「木曜会」に参加している。同会は、昭和34年6月の第1回例会に端を発し、2カ月に1回原則第1木曜日に開催されることから同上の名称となり、会員の親睦を図り、連絡調整をすることを目的として実施されている。木曜会は、中国四国農政局長が常任幹事となり、その他5機関7名で構成され、例会幹事は会員が輪番で担当している。なお、当出張所は、昭和54年8月の例会から参加している。
 今回当出張所が10月度例会幹事となったことから、まず当機構について、「特殊法人等整理合理化計画」に基づき、農畜産業振興事業団と野菜安定供給基金が統合して発足した経緯を紹介した。次に、砂糖に関する話題提供を行い、機構制作のビデオ「5つの恋の物語 砂糖との出会い」を放映し、併せて甘味資源作物の模型(てん菜)を使って、同作物の解説を行った。
 「5つの恋の物語」のビデオ放映では「第3章 健やか 砂糖の機能と健康との関わり」及び「第5章 再会 砂糖の原料を育てる人達の優しさ」に会員が熱心にメモをとるなど砂糖について興味を示していたのが印象的であった。
 また、実物大のてん菜の模型について、会員からは「いつ頃日本に輸入されたのか」「主に北海道のどの辺りで栽培されているのか」「1個のてん菜からどれくらいの砂糖が取れるのか」等様々な質問が出された。これに対し当出張所からは「ほうれん草と同じアガサ科の植物で、主に、北海道十勝及び網走支庁で栽培され、日本への導入は明治時代に北海道の官営紋別にてん菜糖工場が創設された。また、一般に標準的な大きさのてん菜1個からは、140gの砂糖が取れると言われている。」と回答した。木曜会の会員にも、砂糖及び甘味資源作物に関しての理解が深まり、10月度例会が意義深いものになったと思われる。





「砂糖は健康の礎なり」
〜砂糖と食文化講座を岡山市で開催〜

 平成15年10月30日(木)、当出張所主催による「砂糖と食文化講座」を岡山市のメルパルク岡山にて開催した。今回の講座は、岡山県消費生活問題研究協議会岡山支部の研修会の一環として実施され、会員51名が参加した。
 同協議会は、昭和48年に設立された岡山県の消費者団体で、消費生活に関する知識の普及及び各種の実践活動を通じ、消費者主権の確立を図り、県民の生活の安定と向上に寄与することを目的としている。なお、同支部は岡山市を中心とする9市町の会員で構成されており、岡山県が同県岡山地方振興局総務振興部県民環境課を事務局として支援している。
 開会に先立ち、主催者を代表して脇谷神戸事務所次長が機構の業務、砂糖制度の概要説明をするとともに、砂糖と食文化講座の趣旨を説明した。
加藤氏
プロジェクターを用いながら
わかりやすい講演を行う加藤氏
 講師には、県立広島女子大学健康科学科大学院教授の加藤秀夫氏を招き、「砂糖は健康の礎なり〜肝臓の働きを高める不思議なパワー〜」と題して講演を行った。
 加藤氏は、地域の健康づくり支援と生活習慣病の予防・改善に時間栄養学を導入した研究をされており、主に広島県のテレビ、ラジオに出演するなど、多方面にわたり活躍中である。同氏は、最近問題視されている「朝食欠食」を指摘し、『睡眠中は肝臓にグリコーゲンという形で貯めておいたエネルギーを消費しており、目覚めた頃にはこれらをほとんど使いきっている。このようなことから朝食抜きでは、脳の働きも鈍く、しかも空腹感からいらいらを募らせ、集中力も低下することになる。従って、朝食で糖質をしっかり摂取し、1日をスタートすることが重要である』と解説した。
 さらに、記憶力や集中力の欠落による自動車事故は、砂糖やブドウ糖を事前に摂取することで防止できるとし、『これは疲労によって、血糖値が低下すると脳へのブドウ糖供給は不足することになり、このことから中枢神経の機能が低下し、事故を起こす原因になる。砂糖は注意力を維持する栄養素の1つである』など脳と砂糖の関係を説明した。
講演に聞き入る参加者
講演に聞き入る参加者
 また、『飲酒時の食事は、タンパク質や脂質に比べて糖質が少なくなりがちで、高脂肪・高タンパク質を摂取すると肝臓の中性脂肪やアルコール性肝機能障害の指標であるγ―GTPが上昇する要因となる。このことから飲酒の大量摂取による肝障害は、砂糖などの糖質を摂取することで予防効果がある』など、この他にも規則的な食生活の重要性を説明し、話題豊富な講演内容であった。
 講演後のアンケート結果によると、「脳のエネルギー源は砂糖等に含まれるブドウ糖だけである」「砂糖=肥満ではない」「砂糖は漂白していない」等の項目について「今回の講座に参加して初めて知った」とする回答が多かった。
 これは、当機構製作パンフレット配布並びに講演前のビデオ放映を行ったことによるものと考えられ、多少なりとも参加者の砂糖に対する誤解を払拭でき、また加藤氏の講演と併せて、砂糖摂取への理解が深まったのではないかと思われる。
 今回の講座に関する感想としては、まもなく80歳になる女性から「私は以前から砂糖を人より多く摂取してきた様な気がしますが、そのお陰で心身共に健康です。本日の先生の講演を聞いて、自分の考えは誤りではないことが分かりました。砂糖の話は、何度でも拝聴したいです。」 と印象深い意見が寄せられた。
 このような意見の他にも多くの意見を参考にして、今後も同講座の充実を図っていきたい。
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福岡事務所


消費者団体「くらしを守る研究会」が精製糖工場を見学

 平成15年10月16日(木)、福岡県の消費者団体「くらしを守る研究会」(宮田浩子代表)が、九州・山口地区を販売エリアとする精製糖企業、株式会社ケイ・エス(本社福岡市、大橋敬一郎代表取締役社長)の工場見学を行った。
質疑応答の様子
質疑応答の様子
 今回の工場見学は、昨年11月に当事務所が財団法人福岡県消費者協会と共催した砂糖と食文化講座「砂糖の話(精製糖工場見学を含む)」に、同研究会の会員が参加された事がきっかけとなり、当事務所に同研究会の平成15年度行事の一環として取り組みたいとの要望が寄せられ、株式会社ケイ・エスの協力のもとに実現したものである。
 当日は25名の会員が参加し、前半は同社で品質管理を担当されている工務部管理課の今村克也課長が「砂糖について」と題して講演し、砂糖の製造工程を紹介したビデオを見た後、後半は、同社の工場見学を行なった。
 開会に先立ち、田中康之取締役総務部長が同社の沿革について説明するとともに、「近年、砂糖について消費者の皆様に十分ご理解いただいていないことから、悪者扱いにされるケースがあります。この機会に是非、砂糖について正しい知識を習得してもらい、ご家庭で砂糖を上手にお使いいただければ幸いです。また、工場内もじっくりとご覧いただき貴重な時間を有意義にお過ごし下さい」との挨拶があった。
 次いで行なわれた今村課長による講演では、砂糖は太陽のエネルギーから作り出される自然の恵み「さとうきび」や「てん菜」などの植物を原料としており、100%天然の甘味料であることや砂糖は無色透明の結晶であり、白く見えるのは漂白剤を使用しているのではなく、光が乱反射するためで、雪や氷が白く見えるのと同じであること等を説明した上で、砂糖に対する代表的な誤解である砂糖を摂取すると (1) 肥満になる、(2) 糖尿病になる、(3) 虫歯になる等の誤まった情報について、プロジェクターを活用しながら分かり易く説明し、誤解の払拭に努めた。また、砂糖の効用について、脳のエネルギー源は砂糖などに含まれるブドウ糖のみであり、消化吸収に優れ、仕事や勉強などの合間に摂取すると集中力や持続力を高めることができること等を紹介し、体が必要としているものをバランス良く摂ることが、健康の秘訣ではないかと締めくくった。
工場見学の様子
工場見学の様子
 3班に分けて行われた工場見学では、工場内の集中制御室や包装室を見学した参加者から「こんなに砂糖工場が近代的になっているなんて驚きました」「製品の衛生管理が徹底されていますね」などの感想が寄せられた。工場見学後の質疑応答では、「いろいろな国から原料糖を輸入されるようですが、国によって製品の味は違うのか」に対して「原料糖のまま舐めれば若干味が違うが、精製すれば均一である」や「原料糖によって品質の格差はあるのか」に対して「品質の良い悪いにより濾過工程の時間が違ってきます」などのやりとりがあった。
 最後に、宮田代表より「日常生活で何気なく使っていたお砂糖が多くの人の努力により、われわれ消費者まで届けられることを見学会を通じ、改めて認識することできました」と挨拶があり、閉会となった。
 当機構は、消費者の持つ砂糖に対する誤解の払拭及び効用等の正しい知識の普及啓発を目的に「砂糖と食文化講座」をはじめとする各種事業を全国で実施しているが、従前にも増して、関係業界と連携して、消費者・ユーザーに対して、自然の恵みである砂糖の安心・安全を積極的にPRしていきたい。





平成15年産さとうきび生産見込み数量(平成15年10月1日現在)について

 鹿児島県農政部は、同県南西諸島における平成15年産さとうきび及び甘しゃ糖生産見込み数量(平成15年10月1日現在)を取りまとめた。 同生産見込みによると、平成15年産のさとうきび予想収穫面積は9,894haで、前年産に比べて18ha増加するとともに、予想生産量は559,366トンで、43,102トンの増加が見込まれている。 収穫面積及び生産量ともに増加が見込まれているが、8月上旬の大型で強い台風10号、9月中旬の強い台風15号が相次いで襲来し、また、大島地区において7月から9月にかけて雨量が少なく干ばつ気味となり、さとうきびの生育が停滞したこと等から、2年連続で生産量60万トンを下回る見込みとなっている。

表1 平成15年産鹿児島県南西諸島さとうきび生産見込み数量(平成15年10月1日現在)
表1
注:鹿児島県農政部とりまとめの数値に基づく。

表2 鹿児島県南西諸島さとうきび生産量の推移
表2
表2
注:鹿児島県農政部とりまとめの数値に基づく。なお、15年産については、平成15年10月1日現在の見込みである。
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宮崎出張所


「砂糖は安全な自然食品」
〜砂糖と食文化講座を日向市で開催〜

 平成15年10月9日(木)、当出張所は、財団法人宮崎県消費者協会延岡地方消費生活センターとの共催により日向市中央公民館において「砂糖と食文化講座」を開催した。当日は一般消費者35名が参加した。
 始めに延岡地方消費生活センターの山本主査より、同講座が宮崎県消費生活セミナーの今年度後期講座のひとつとして開催される旨説明があった後、当機構の三山福岡事務所長が、『砂糖のあれこれ〜お砂糖Q&A〜』(当機構製作)の内容を解説するとともに、当機構の役割について説明し、参加者である消費者の理解を求めた。
 講演は、延岡市の聖心ウルスラ学園短期大学助教授で管理栄養士の川瀬千恵子氏を講師に招き、「砂糖は安全な自然食品」と題して行われた。
 川瀬氏が「お砂糖と聞くとどういうイメージを連想しますか」という問いかけをすると、参加者からは「甘い、太る、虫歯になる」等の意見が出された。それを受け、川瀬氏は最近世間に広まっている「砂糖」に対する情報が正しいかどうか、調理学、栄養学の面からその根拠を示し、OHPやビデオを使いながら、参加者の質問に答える形で講演を進められていった。
 先ず「白い砂糖は漂白剤で漂白したものか」という問いに、川瀬氏は「雪が白く見える現象と同じで無色透明の結晶が光に当たり、乱反射することによって白く見えるためで、漂白剤を使って白くしたものではない」と説明された。また、「砂糖を摂り過ぎると糖尿病になるか」という問いに対しては、砂糖の消費量は、年々、減少傾向にあるのに、糖尿病人口は増加しているという統計データをOHPで紹介し、砂糖が直接的原因ではないことを示した。糖尿病になる他の要因として、食生活の多種多様化、様々なストレス、生活様式の変化(電化)による運動不足等を挙げた。さらに「砂糖は骨や歯を溶かす働きがあるか」という問いに対して、虫歯になる条件は、生まれつきの歯の質、細菌、糖分、菌が繁殖する時間という4つの要素を挙げ、砂糖が虫歯の一因であることは否定できないが、「砂糖だけに原因を押し付けるには無理がある」、と説明した。現代は様々な情報が氾濫しているので、各々何が自分にとって必要か否かを見極めることが大切で、食生活に関しても「これだけを食べていれば大丈夫」といったものはなく「まんべんなく摂って全体のバランスを良くすること」が一番大事ではないかとの見解を示した。
 講演後の質疑応答では、参加者から「年齢と共に衰えてくる味覚が原因で味が濃くなりがちで、砂糖を摂り過ぎないかと心配です」という質問に、川瀬氏は「甘いものを甘く感じ、食するということは心を潤すものなので、食べる量を調節し、食べ過ぎないように心がけましょう」とアドバイスされた。
 「砂糖と食文化講座」に参加された方々が、この秋、読書やスポーツを満喫するためにも、砂糖の正しい摂取法を通じて、脳と体の疲労回復に役立てていただきたいと感じた。





和菓子講習会
〜宮崎の素材を生かすふるさとの味がする和菓子〜

 平成15年10月28日(火)、宮崎県菓子工業組合(山元 務 理事長)の組合員を対象とした和菓子講習会が宮崎県清武町で開催された。
 同組合は和菓子、洋菓子を含めた県内約200社の菓子メーカーで組織されている。今回の講習会は和菓子メーカーを対象に、年に1回開催されているものであり、講師は菓子素材メーカー、小城製粉株式会社の研究員の方が務めた。
 今回のテーマは「宮崎の素材を生かすふるさとの味がする和菓子」と題して宮崎産の明日葉や切干大根等を使った創作和菓子5点が作成された。
明日葉チーズしぐれとくるみ大福
明日葉チーズしぐれとくるみ大福
 明日葉を使った和菓子は「明日葉チーズしぐれ」で、カマンベールチーズを紫芋餡で包餡したものを明日葉の粉末で着色した生地でくるみ、蒸し上げ、焼き色をつけて仕上げた。和菓子になっても、明日葉の持つ緑色が、そのまま映えたような鮮やかな色になった。食べてみるとカマンベールチーズと紫芋餡が合ってとてもおいしく感じられた。明日葉は、お茶や粉末、粒状などに加工した健康補助食品として知られており、血栓予防、老化防止、整腸作用に効果があると言われている。九州では宮崎市の青島で栽培されている。
 また、「切干大根の蜜漬けを入れた餅」で使われた切干大根は、宮崎市に隣接している田野町の特産品で、冬に大根を干す「大根やぐら」は同町の風物詩にもなっている。
 他には、くるみ大福、日向夏みかんを使った餅や饅頭が作られ、参加者は少しでも今後の和菓子作りの参考にしようと、講師に熱心に質問していた。講習終了後参加者からは「明日葉が宮崎で栽培されていることは知らなかったし、切干大根を和菓子作りに使えるとは考えていなかった。いいヒントになりました」という声が聞かれた。
 山元氏は「今回は宮崎にある素材にこだわり、新しい創作和菓子をご提案してみました。今回の講習会がきっかけとなり、ふるさとの味といえるような新しい和菓子が生まれてほしいと願っています。」と語られた。
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