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地域だより[2005年6月]

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/国内情報

地域だより
[2005年6月]

●千葉出張所  ●名古屋事務所  ●大阪事務所  ●神戸事務所  ●那覇事務所

千葉出張所


第10回国際食品素材/添加物展(ifia JAPAN 2005)の開催について
〜ビート(てん菜)パルプ由来のL−アラビノースの機能〜

 平成17年4月26日(火)から28日(木)の3日間、東京都有明の東京ビックサイトにおいて第10回国際食品素材/添加物展(ifia JAPAN 2005)が食品化学新聞社の主催で開催された。『明日の食を創造する技術者の祭典』と題された今回の催しには、国内外の食品添加物・素材企業等約330社の出展があった。
 新素材・新商品や各社の技術を紹介する展示ブースの中から、ユニチカ(株)の「ビート(てん菜)パルプ由来のL−アラビノースについて」を紹介する。
 てん菜の根部から糖分を抽出した後の副産物であるビートパルプは、国内の製糖工場においては、ほとんどが圧搾し水分を除去、さらに乾燥させて製造されているが、これらには蔗糖分および粗蛋白質などが含有されていることから乳牛の飼料として利用されている。
 また、ビートパルプには、単糖類の一種であるL−アラビノースからなる多糖類が多量に含有されているが、従来は効率的な抽出方法がなかった。しかし、同社ではビートパルプに食品加工用酵素を直接作用させて、L−アラビノースを効率よく生成・抽出させる製造方法の開発に成功した。この酵素を用いた製造方法により、ビートパルプ1トンに対して、約150kgという多量のL−アラビノースの抽出・製造が可能となった。
 砂糖を摂取すると小腸において加水分解され急速に消化吸収され、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が上昇するが、L−アラビノースを砂糖とあわせて摂取した場合、小腸での砂糖の加水分解および消化吸収を抑えて血糖値の上昇を抑制する作用があることが最近の研究で判明している。なお、L−アラビノースは、砂糖と同等の味質で約半分の甘味を持っていることから、これまでの甘味料では実現が困難であった砂糖のうまみを生かすことが可能となり、また、特定保健用食品の関与成分として認知されていることからも、今後大きな素材になることを確信しているとのことであった。(石井)
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名古屋事務所


「和宮道中御菓子」の再現 〜中津川〜

 江戸・日本橋を起点として京都・三条大橋を結ぶ中山道。大名行列など往来の多かった東海道に比べると中山道は中部山岳地帯の険しい難所を通る街道でありながら川止めになる大きな川もなく、「滞り」をきらう、婚礼の行列に頻繁に使われていた。また徳川幕府では、朝廷の力を借りて国の安定を図る「公武一体」と呼ばれた政策があり、3人の姫宮が京都から徳川家に嫁が(ご降嫁)れた。その中でも1861年に徳川家茂に嫁いだ和宮(かずのみや)さまのご降嫁は、お付などの人2万人以上、馬数1千頭以上の大行列といわれている。10月20日に京都を出発し、25日後の11月15日に江戸に到着され、その道中、和宮さまは保存のきく和菓子を携帯された。
 和菓子の街で知られる中津川の中津川菓子組合では、その和菓子を再現したので紹介したい。
 平成13年に大阪で「皇女和宮様御婚礼道中菓子製法の儀」が発見され、それによると日持ちのする落雁を中心に32品目の和菓子を用意されたと書かれている。中津川菓子組合ではそのうち24品目を再現し、「和宮道中御菓子」として6品目を和宮さまの誕生日(5月10日)と和宮さま中津川宿泊日(10月29日)の年2回限定100箱販売している。
 「皇女和宮様御婚礼道中菓子製法の儀」には「大村雨:押物製、色紫、小豆漉餡入」といった記述しかなく、製造方法などは書かれていないため、形の再現のための「型」を探すことが一番苦労されたそうである。中津川菓子組合の和菓子店15店ほどが協力し、1年かけて完成した。携帯された和菓子はひとつひとつが大きかったそうだが、現代風にアレンジされ甘さもやや抑えたものが多いという。またこれらの和菓子は、結婚式の引出物などにも使われているそうである。
再現された和宮道中御菓子

 今月10日に販売された6品目は次のとおり。
(1)延齢:押物製、色紅、白小豆漉餡入
(2)大村雨:押物製、色紫、小豆漉餡入
(3)月影:煎餅製氷砂糖付、色紅、白小倉餡入
(4)紅葉賀:押物製、色紅紫
(5)松の露:押物製衣掛け、色青
(6)八重桜:押物製、色白、小豆漉餡入
 中津川菓子組合では、今後もこのような取り組みを積極的に行っていきたいとしている。(大槻)。


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大阪事務所


大阪で食博覧会が開催される

 内外の食文化や食材などの紹介を通じて、食の楽しみ、生活の楽しみを提案する食の祭典「食博覧会」が、4月28日〜5月8日の間、大阪市のインテックス大阪において開催された。同博覧会は、外食産業を中心とした内外の食の関係企業などが参加し、1985年から4年に1回開催されているものである(主催:食博覧会実行委員会、(財)21世紀協会、(社)大阪外食産業協会、後援:農水省ほか6省庁、近畿各府県、大阪市ほか2市、8団体)。
 今回は「宴」を基本テーマに、食を楽しみ、ひいては生活を楽しむことを感じてもらい、豊かな食文化、楽しい食生活を提案・創造するという目的で、開催された。
 同博覧会には、47都道府県庁をはじめ、内外の食品関係企業・法人など約350者の参加があり、食品の展示即売、地元農畜産物・観光の紹介、和洋食・菓子の展示、調理体験、菓子コンテストなど多彩な催しが行われ、期間中に66万人を超える来訪者があった。
 砂糖に関連する催し・出展は、「宴」テーマ館において、大阪府生菓子協同組合の出展による工芸菓子14作品による展示コンテスト(観客が各1票を投じる)があり、工芸菓子の中にはお菓子の域を超えていると思われる芸術作品が多数見られた。
また、隣接して、大阪府洋菓子工業組合・大阪府洋菓協会出展により、新進気鋭のパテイシエによるデコレーション・ケーキ・コンクールが実施されるとともに、優雅さと美しさに溢れるピエスモンテ(飾り菓子)の展示があった。
 各都道府県のブースとなっている「ふるさと街道」においては、全国各地の農畜産物の展示・即売、試食のほか、ステージ上で郷土芸能も演じられていた。特に、大阪府のブースでは、この日(5月7日)は、大阪府生菓子協同組合主催による「和菓子教室」が開催され、多数の参加者が和菓子作りに挑戦していた。一方、鹿児島県のブースでは、黒砂糖やさとうきびジュースの展示販売も行われていた。 (高橋)

デコレーションケーキの展示の様子

和菓子作りの様子

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神戸事務所


神戸の元気と魅力を洋菓子で発信
〜タイムズメリケン 神戸からの発信館〜

 神戸市などが参加する「震災10年 神戸からの発信」推進委員会は、阪神・淡路大震災から10年を経て、神戸市民が震災で学んだ「経験・教訓」、この10年間に取り組んできたことの「成果・課題」、そして、それらを踏まえた「これからの神戸づくり」を発信するため、昨年12月から「震災10年 神戸からの発信」事業を行っているが、その中心的な発信拠点として、「タイムズ メリケン〜神戸からの発信館〜」が平成17年4月21日、同市中央区の神戸海洋博物館を中心とするメリケンパークにオープンした。
 同館は、「見る、食べる、学ぶ、感じる、10年の神戸」をテーマに、「神戸の元気と魅力」を伝えるスペースで、8月31日までの133日間開催され、期間中25万人の来場者を見込んでいる(入場は無料)。
 会場内には、震災から復興に向かう足跡などを紹介する「震災復興の歩み」などの展示のほか、洋家具、洋服、靴など諸外国との結びつきから生まれ、育ってきた伝統的な技能、若手クリエイターのデザインした作品など、神戸のさまざまな生活文化を紹介する「133 Days Cafe」が設置されている。
 このカフェ空間で特に人気を集めているのが、神戸市内で人気の洋菓子店20店が参加する「KOBE洋菓子セレクション」のコーナーである。この会場だけで食べられるオリジナル菓子を5週間ごとに5店舗ずつが入れ替わり出品するスタイルで、来場者は数多くの洋菓子店の作品を楽しめる仕組みになっている。
 同イベントの事務局によると、「神戸といえば多くの人がまず思い浮かべるのが洋菓子です。神戸の生活文化を表現、発信するためのアイテムとして、洋菓子は外せないですね。」とのことであった。
「KOBE洋菓子セレクションコーナーの様子」

 会場では家族連れや女性客を中心に多くの人々が、購入した洋菓子を味わいながら「色々な展示の中でもケーキを一番楽しみにして来ました」「期間中何度かここに来て、できるだけたくさんのお店の洋菓子を食べ比べてみたい」などと話していた。
 神戸の生活文化の象徴的な存在である洋菓子が、「神戸の元気と魅力」を発信するうえで大きな役割を果たしているこの催しに、多くの人が訪れることを期待したい。(脇谷)



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那覇事務所


「さとうきびの日」関連行事各地で開催

 沖縄県では4月の第4日曜日をサトウキビの日と定め(今年は24日)、各地域で関連行事が催されたが、そのうち、沖縄本島那覇市で行われた「さとうきび競作会表彰式」と宮古島で行われた「宮古地区さとうきび増産総決起集会」の模様を紹介する。


1.「さとうきび競作会表彰式」

 平成17年4月28日(金)那覇市内において、さとうきび糖業関係者多数出席のもと、平成16/17年期沖縄県さとうきび競作会表彰式が行われた。
 さとうきび競作会は、「さとうきびの日」関連行事の一環として、(社)沖縄県糖業振興協会の主催で毎年行われており、昭和51/52年期から数えて29回目となる。
 競作会の審査は、県内各地区(沖縄本島北部、中部、南部、宮古、八重山)ごとに市町村、JA、製糖工場等担当部署からの推薦を受けて、各地区のさとうきび生産対策協議会が中心となり予備審査を行った後、各地域のさとうきび生産対策協議会を中心に全刈り調査が行われる。その後、各地区の調査資料に基づいて、沖縄県さとうきび競作会審査委員会で「農家の部門」、「多量生産部門」各部門の審議が行われ、決定される。
 高単収・高品質なさとうきびを生産し、他の模範になる優良生産農家の中から、農家の部門の沖縄県1位山内英昇氏に「農林水産大臣賞」、2位上門文徳氏に「農林水産省生産局長賞」、3位伊集守義氏に「沖縄県知事賞」、多量生産部門で1位に入賞した農家・生産法人(有)小浜島ファームに「沖縄県知事賞」が贈呈された。
 平成16/17年期のさとうきびの生育状況は、一昨年の台風14号からの影響が残る中、沖縄本島においては3月から5月の生育期に小雨により生育は緩慢であったものの、夏場の生育は比較的順調に推移した。しかし、9月の台風18号の来襲による葉の裂傷倒伏等により生育に多大な被害があり、さらに、10月の23号の台風の影響で被害が拡大した。
 また、離島においては、6月の台風4号、8月の台風13号、15号、17号、9月の21号、10月の23号と立て続けに台風に襲われ、折損倒伏による減収、葉の裂傷が回復する間もなく次の台風が来襲し、大東地区、宮古地区などでは潮風害による枯死など、収穫不能の圃場も見られるなど、県全体で当初77万トンの不作予想が、さらに68万トンまでに落ち込み、まれにみる不作の年となった。このような状況の中、1位の山内氏をはじめ優良農家では、バガス堆肥と自家堆肥の利用、干ばつ時期には潅水や適期肥培管理および新品種導入により、高単収・高品質なさとうきびを生産し、他の模範となっている。以下、優良生産農家をそれぞれ紹介する。

<表彰農家の紹介>
沖縄県1位【農林水産大臣賞】
(中部地区代表)
山内 英昇 氏 (沖縄本島 読谷村)
(1) 栽培品種 Ni15(農林15号)春植
(2) 糖度 14.8%
(3) 甘蔗重量 2,781kg/10a
(4) 蔗茎重量 12,880kg/10a
(5) 経営の特徴
 山内氏は、会社勤めをしながらのさとうきび作40年を迎えている。会社を退職し5年前から本格的に農業に力を入れた。
 読谷村北部に位置する宇座地域は、土地改良により基盤整備され、また、県営長浜川ダムによる灌漑設備もあり、農業に適した場所である。栽培面積は99aで、さとうきびと紅芋を奥さんと2人で栽培している。耕起砕土及び培土は機械を利用し、収穫は手刈りで行っている。肥料は堆肥(バガス堆肥・自家堆肥)を利用。今後は、堆肥つくりに力を入れ、現状の面積を維持しながら、新品種投入でさらなる品質向上に努めていきたいと意欲的である。

沖縄県2位【農林水産省生産局長賞】
(中部地区代表)
上門 文徳 氏 (沖縄本島 うるま市)
(1) 栽培品種 Ni15(農林15号)夏植
(2) 糖度 13.7%
(3) 甘蔗糖重量 2,482kg/10a
(4) 蔗茎重量 18,120kg/10a
(5) 経営の特徴
 さとうきび作を行って30年になるが、山内氏と同様、本格的に力を入れたのは退職後である。栽培面積は69aで、さとうきび55aと野菜14aを家族で栽培している。耕起(委託)砕土及び培土は機械を利用し、収穫は手刈りで行っている。市内でもさとうきび生産の盛んな地区であり、また、土地改良区内で、農道や排水路などの整備も進んでおり、条件も整った地域である。
 堆肥を利用し土作りを行い、干ばつ時期には潅水を行い適期肥培管理および新品種導入により、高単収、高品質なさとうきび生産に対する取り組みは地域の模範である。

沖縄県3位【沖縄県知事賞】
(南部地区代表)
伊集 守義 氏 (沖縄本島 東風平町)
(1) 栽培品種 NiF8(農林8号)夏植
(2) 糖度 13.6%
(3) 甘蔗糖重量 2,173kg/10a
(4) 蔗茎重量 15,980kg/10a
(5) 経営の特徴
 農業経営年数は40年である。栽培管理は主に夫婦2人で行い、収穫時期は子供が手伝いに来ている。
 耕起・培土等は所有している耕耘機で行っているが、パワーショベル・トラクターでの作業は委託している。収穫作業は手刈りだが、更新する場合のみハーベスターを利用している。
 堆肥の利用はないが、年2回の化学肥料を投入している。ジャーガル土壌で水はけが悪く、今後は客土を考えながら、年齢もあるので現在の面積を維持し、品質向上に励んでいきたいとしている。

 多量生産部門第1位【沖縄県知事賞】
農業生産法人(有)小浜島ファーム(竹富町小浜島)
(1) さとうきび生産量664,992kg
(2) 糖度 13.9%
(3) 工場搬入シェアー 17%
 (有)小浜島ファームは、平成9年12月設立。小浜島の農業生産法人で、借地のみで約22ヘクタールの経営であり、小浜島の製糖工場(含密糖工場)の約17%の原料を生産している。
 収穫は全量手刈りで行っており、いわゆる「援農隊」と呼ばれる収穫作業を手伝う県外からの労働力(15名)を活用しながら、生産量665トンを工場に搬入した。
 品種は多種で適期植え付け、肥培管理に心がけ、今後面積を24ヘクタールに拡大し収穫量1000トンを目指したいといている。
 担い手の高齢化が特に進んでいる小浜島では、法人として地域で果たす役割は大きい。
 今回表彰された中からここに紹介したのは一部の農家であるが、厳しい自然条件の下、地域の模範としてさとうきび作りに取り組んでいる優良農家の皆様には心より祝意を表したい。



表彰式の模様

1.「宮古地区さとうきび増産総決起集会」

 宮古島のさとうきびの平成16/17年期の生産量は21万7千トンと昭和46年の大干ばつ以来最低となった。
 平成16/17年期の減少は、2003年の台風14号や2004年の度重なる台風、干ばつの被害の影響が指摘されているが、宮古地区の基幹作物であるさとうきびの減産は、地域経済にとっても深刻な影響を与えかねない。
 このような厳しい今期の生産状況の中で、来期以降の生産増に向けた起爆剤にと「さとうきび増産決起大会」(主催宮古地区農業振興会、宮古市市町村会)が平成17年4月21日(木)平良市内で開かれた。
 大会には、国吉秀治沖縄県農林水産部長、大城准宏JA沖縄中央会会長、赤峰勇JAおきなわ理事長も激励に駆けつけ、宮古地区の6市町村長や農業関係者約600人を超える参加者があり、用意された資料がなくなるほどの盛況で、熱のこもった大会となった。
 冒頭の挨拶で伊志嶺亮平良市長は、夏植え集中型や堆肥の投入の減少、土壌害虫の多発、防風林の減少などの課題は山積みとした上で「栽培環境が変化する中で改めて栽培について考える機会となるとともに、関係機関が一体となった取り組みで増産を期待する」と述べた。
 一方、会場では地下ダム等の明るい展望もあるが、高齢化に伴う労働力不足による放棄地もみられる現状に対する不安の声も聞かれた。
 今後の増産対策として、防風林の植え付け、耕畜連携による土作り、肥培管理の徹底、などが盛り込まれた「大会決議案」、来期生産目標31万2千トンを掲げた「大会スローガン」を全会一致で採択し、最後に「ガンバロー」を参加者全員で三唱し、大会を締めくくった。

大会スローガン
1.平成17年宮古地区の生産目標31万2千トンを必達しよう!
2.徹底した土作りを行い、反収7.2トン以上・糖度14度以上を必達しよう!
3.家畜糞尿・バガス・ケーキ・葉がらの土壌還元を図ろう!
4.防風林を植え付けし、台風からさとうきびを守ろう!
5.さとうきび共済に加入し、農業経営の安定を図ろう! (仁科、遠藤)


決起集会の様子

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