平成11年産てん菜糖の製糖が10月14日を皮切りに開始された。
今年は融雪の遅れと5月上旬の降雨によりてん菜の定植作業が遅れ気味となり、また、5月中旬の低温、日照不足により、初期生育は緩慢であったが、5月中旬から7月中旬にかけて好天に恵まれ、生育は順調に推移した。しかし、7月下旬から8月上旬にかけての大雨とその後の記録的な猛暑により、道央・道南を中心に根腐病(黒根病)が多発、拡大し、生育の停滞が見られた。また、根腐病による糖分減に加え、異常高温は登熱期に入った9月中旬まで続き、10月に入りようやく寒暖差のある気象条件となったものの、糖分の乗りが懸念されるところである。
北海道農政部の調査によると、平成11年産てん菜作付実測面積は前年とほぼ同じ69,999ha、見込み単収は54.38トン(対前年91.4%)、3,806,500トン(対前年91.4%)の生産が見込まれている。
また、てん菜栽培農家戸数は11,924戸で前年より389戸減(対前年比96.8%)、1戸当たり平均面積は5.87で前年より0.18ha(対前年比103.2%)拡大している。