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第1回さとうきび・甘蔗糖関係検討会の開催について

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/国内情報


事業団から
[2001年12月]


 10月24、25の両日、鹿児島市かごしま第1ホテルにおいて、独立行政法人九州沖縄農業研究センター主催 「第1回さとうきび研究会」 と当事業団主催 「第1回さとうきび・甘蔗糖関係検討会」 が連続して開催されました。これまで、さとうきび関係の試験研究結果発表等は、鹿児島県と沖縄県に分かれて実施されてきました。今回は一体として開催し、両県を初めとする幅広い関係者相互の情報交換が行われました。

企画情報部



 2つの会合を開催するに至った発端は、さとうきび生産と甘しゃ糖製造を巡る情勢の厳しさを踏まえ、これまで鹿児島県と沖縄県で別々に行われてきた研究成果発表等を一体として行うことができないかとの提案であった。これを受けて、両県を始めとする産学官の幅広い関係者が一堂に会し、さとうきびの生産から甘しゃ糖の製造までを通じた諸問題を幅広く議論しようということになり、同研究会が試験研究マターを、同検討会が栽培・製造面のテーマを各々担当し、両会合を連続して開催することにより、全体として、特定分野にとらわれず、幅広い意見交換が出来ることを狙いとして開催されたものである (24日夕には両会合の出席者など50余名による懇親会が開かれた)。

第1回さとうきび・甘蔗糖関係検討会の概要

1 主催者挨拶 (山本理事長)
 戦後50年の間に、稲作は単収が7割向上し、単位面積当たり労働時間は7分の1に低下した。これに対し、さとうきびは同期間に単収で2割向上、単位面積当たり労働時間で2割減となっていることからみても、今後の生産性向上に期待できる。本検討会は、関係者の共通認識の醸成を目的として設置したこと旨。

2 農林水産省挨拶 (生産局担当坂野官房審 議官)
 平成14年産からさとうきび糖度別価格体系の見直しが行われる等、努力した者には報われる措置を講じていく予定であり、さとうきび生産関係者が共通の意識を持ち、共同した取り組みを行っていくことが重要である。この会合に期待する旨。

3 議事 (さとうきび生産量の維持・拡大)
 山本理事長の司会により、鹿児島県農政部、沖縄県農林水産部から、さとうきび生産に関する県内の状況と課題、課題への取り組みを中心として冒頭の問題提起がなされた後、優良種苗増殖に関して独立行政法人種苗管理センターから、製糖企業の立場から日本甘蔗糖工業会、日本分蜜糖工業会から各々説明が行われた。
 これを受けて、(1) さとうきびの生産・営農関係、(2) 農地利用・担い手関係、(3) トラッシュ関係の3点に分けて、意見交換に入った。

(1) さとうきびの生産・営農関係
・基本技術の実行を確保するため、農家に対するより効果的な指導が必要であるが、効果のある具対策は何か
・担い手の高齢化や後継者不足の現状から見て、低単収圃場等の解消には受委託耕作や生産法人化の推進が強く求められている
等の意見が出され、現場の実情や実際の取組事例の紹介も交えて、率直な意見交換が行われた。
 これに関連して、農家による基本技術の実践を高める上からも、その契機となり得る優良品種の開発が期待されているとして、新品種の開発・普及の見通しについて、かなりの時間が費やされた。
 また、他作物とさとうきびとの調整が迫られている状況等から見て、作付面積の拡大には限界があり、単収向上に加えて遊休地の活用が求められるが、そのためにも生産法人化等の推進が必要であるとの指摘がなされた。
 この他、次のような課題が提起された。
・かんがい施設には、単に干ばつを防ぐだけでなく、台風による塩害防止にも有効であることから、一層の充実が必要である。
・機械化の推進には生産基盤の整備が不可欠であるが、遅れている。
・島々の自然的・経済的な特性を踏まえた品種・営農が重要であり、より効果的な指導が期待される。

(2) 農地利用・担い手関係
 担い手の高齢化や後継者不足にも拘らず、農地流動化が依然として難しい課題であることが種々指摘され、対策としての機械化の推進と生産法人等を育成することの重要性が改めて指摘された。
 また、農家に対して効果的に指導するため、極めて分かりやすいパンフレットが必要ではないかとの指摘もなされた。

(3) トラッシュ関係
 機械化の進展に伴ってトラッシュが多くなり、製糖歩留の低下が問題とされ、圃場から製糖工場までのどの段階でどのように処理することが適当なのか等について、種々議論がなされた。
 これに関連して、トラッシュ排除面から見た収穫機改良の見通しが議論され、現在の国産収穫機の機能は世界的に見てもハイレベルであり、むしろ、オペレーターの技能向上が必要であるとの指摘もなされた。
 また、一部地域では廃蜜糖の処理が問題になっており、極力島内で農地還元等できないかとの提案も行われた。

4 最後に、本日の意見交換が各々の現場において有益に活用されることへの期待が述べられるとともに、昨年3月に決定された 「食料・農業・農村基本計画」 において具体的な増産目標が示されているところであり次回会合 (沖縄県の予定) においては、極力具体的な目標数値を用いて意見交換を行いたいとのまとめがなされた。

 なお本検討会に先立って行われた 「さとうきび研究会」 (24日午後) では、次のテーマにより各々発表が行われ、質疑応答が活発になされていた。
(1) 収穫期間拡大と安定多収株出栽培に向けた品種の育成 (九州沖縄農業研究センター)
(2) 交信撹乱によるハリガネ虫の防除 (沖縄県農業試験場)
(3) 小型機械による低コスト省力生産体系 (鹿児島県農業試験場徳之島支場)
(4) 製糖熱源改良によるバガスの節約・高付加価値化技術の開発 (翔南製糖株式会社)
(5) 地理情報システム (GIS) を用いた高品質多収生産支援技術の開発 (琉球大学)

(第1回さとうきび・甘蔗糖関係検討会の出席者)
 農林水産省生産局坂野審議官、特産振興課久保田課長補佐、農林水産技術会議事務局西尾研究総務官、地域研究課来島課長補佐、九州農政局柘植次長、内閣府沖縄総合事務局農林水産部宮本部長、独立行政法人九州沖縄農業研究センター高木理事、松井作物機能開発部長、杉本さとうきび育種研究室長、独立行政法人種苗管理センター桑名理事長、鹿児島大学農学部林名誉教授、宮部教授、琉球大学農学部村山教授、上野教授、鹿児島県農政部脇次長、古薗課長、沖縄県農林水産部諸見次長、国吉課長、鹿児島県農業試験場吉田作物部長、沖縄県農業試験場森田蔗作室長、日本甘蔗糖工業会太田会長、加岳井専務、日本分蜜糖工業会宮城会長、関本専務、鹿児島県農協中央会農政部西園部長、沖縄県農協中央会農政営農部泉部長、鹿児島県糖業振興協会松元事務局長、沖縄県糖業振興協会砂川事務局長、農畜産業振興事業団山本理事長、樋口副理事長他。

(注) さとうきび研究会の出席者も基本的に同じ。

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