ホーム > 砂糖 > 機構から > 平成17年度消費者代表の方々との現地意見交換会の開催について
最終更新日:2010年3月6日
総括調整役 大澤 教男 |
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原料倉庫の原料糖の山 | 砂糖の製造機械の説明 |
熱心に説明を聞く参加者 |
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○ 「森永HACCP」と、「普通のHACCP」とはどう違うのですか?
(注)HCCPとは、安全な食品を作るための衛生管理の方法
(森永製菓)「森永HACCP」とは「一般的なHACCP」に「品質管理」を付加して管理している方法です。品質管理には森永独自に開発した技術もあります。
○ 砂糖の品質が製品の仕上がりにどれくらい影響するものでしょうか?
加熱すれば融けてしまうもので、粒子の大きさなど関係なさそうですが。
(森永製菓)チョコレートの場合、粒子の滑らかさは味をより引き立たせます。粒子が粗ければザラつき美味しく感じません。
チョコレートの加熱温度は数十℃程度で水分もほとんどありませんので完全に溶解することはありません。よって粒子もそのまま残ります。
○ 生チョコと普通のチョコの違いはどこにあるのですか?
(森永製菓)普通のチョコレートは水分が1%以下ですが、生チョコの原料は生クリームを主体としていますから水分が多いのが特徴です。また水分が多いため、乳化状態も異なります。
○ これからどのようなチョコレートを開発しようと思っていますか。
(森永製菓)原料素材などで特徴のある『こだわり商品』開発をしていきたいと思っています。また、当社は流通菓子が得意分野ですが、よりおいしさを追求した賞味期間の短い商品の検討も行っております。
森永製菓樺゚見工場会議室にて意見交換
消費者代表の方々との現地意見交換会に参加された大学生の感想
(五十音順で紹介)
女子栄養大学 石垣桜子
砂糖関係の工場見学と意見交換会は大変充実したものでした。何気なく使っているお砂糖の歴史から効果、生産量、消費動向、生産方法、種類など、大変多くのことを学びました。
精糖工場では、国内をはじめ世界各国から集まった原料糖の山の迫力に驚きました。また工場内に入ると真っ先に感じるのが、懐かしいような甘い香り。この甘い香りに誘われて、虫が入ってくるのでは?と考えましたが、工場と外部は2重のドアで区切られているので、その心配はいらないようでした。また作業服などにも異物や毛髪混入を防ぐ工夫がされており、衛生面への徹底さにとても感心しました。
製菓工場ではチョコレートのコクのある深い匂いが至福の時にいざなってくれました。工場の衛生管理、製品の工夫などが勉強になりました。また、まだ販売されていない新商品の製造現場を見ることができて、新しい製品を次々と発売することは素晴らしいなと感じました。
また、意見交換会では現在国内の砂糖の消費量が減少していることについての説明があり、大変興味深いものでした。原因は、健康ブームや消費者の誤った砂糖への認識によっておこるのです。栄養学を学んでいる私の視点からすると、確かにお砂糖は、毎日たくさん摂取することはおすすめできません。しかし、お砂糖はそれ以上に人を幸せにする力があります。お砂糖を食べると幸せな気持ちになるのは、赤ちゃんが最初に感じる味は母乳の甘味であるからだそうです。そのような砂糖の力をうまく使うことで、より豊かな生活を送ることをおすすめできます。ただし摂りすぎは摂取エネルギーの過剰になるので注意しましょう。このように食べ物を栄養素だけで評価するではなく、ほかの効果を考慮することも大切であるのだということを発見できました。
お砂糖や甘いお菓子は身近にいつもあり、あって当たり前です。しかし、もしこの世にお砂糖がなかったら、料理のコースの最後の楽しみ、口寂しいときになめる飴玉、お祝いにみんなで食べるケーキも存在しないのです。そんな生活なんて考えられません。大切なものほどその大切さに気がつかないもの。これからはもっと、お砂糖やお菓子に感謝しなければと感じました。
女子栄養大学 藤岡唯実
見学・意見交換会から幾日か経った今でも、思い出すだけでわくわくする貴重な体験をさせていただいた。
三井製糖でまず印象に残っているのは、社員の親切さ、丁寧さ、そして一生懸命さである。砂糖に対する熱い思いもよく伝わってきたし、工場見学で工場内をまわっている最中、よく目に付いた「整理整頓」、「段取り十分安心作業」、「帽子・作業服正しい着用の徹底を!」などの言葉が書かれたポスターから、社員教育が徹底している会社だということがよくわかった。
社員の教育が行き届いていて、更にその社員一人ひとりが砂糖に対して真剣に取り組んでいる様子が覗え、このような会社で作られている砂糖は安心できると思った。
衛生面での気の遣い方もすばらしく、消費者の一人としては、見えないところで気を遣っている様子を目の当たりにし、本当に安心した。
工場長自ら、見学前に工場の概要、現代の砂糖の消費状況などを説明してくれ、日本の砂糖消費量が欧米諸国に比べて非常に少ないこと(日本の砂糖消費量は一人あたり年間位の消費量)、糖尿病と砂糖は関係なく重要なのはバランスだということ、現在は砂糖を漂白などしていないこと、一日の糖質摂取量の多くを砂糖から摂ってほしいということを熱く語ってくれた。
だが、大学の授業で栄養学を勉強している私としては、糖質の半分を砂糖から摂取するということは、考えられない。やはり糖質はごはんなどの穀物から摂取することをすすめる。重要なのはバランスだと言っていたが、糖質の半分を砂糖から摂ることはアンバランスになってしまう。
砂糖の消費を増やしたいのなら、もう少し現実的で、あまり欲張らずにじっくり取り組むべきだ。ちょっとしたことから始めるのが最善なのではないだろうか。
例えば、砂糖を使用した料理のレシピのリーフレットなどをスーパーに置いてもらうことなど。インターネットのホームページにはレシピを掲載しているようだが、やはり、砂糖の消費を増やすためには、主婦の協力が必要だと思う。インターネットだけでなく、主婦の集うスーパーに簡単なレシピを(季節に合ったものをこまめに更新する)置くなどすることが大事なのではないだろうか。
また、森永製菓では、チョコレートの生産ラインやパッケージ詰めの様子を見せていただいた。ここでも徹底した衛生管理を行っていて、さすが大手メーカーといった感じだ。
三井製糖と森永製菓の工場見学に参加でき、本当に嬉しく思っている。またこのような機会があれば参加したいし、いろいろな方に体験してもらいたい。こういう機会を消費者にもっと与え、今回参加した私たちのように、ぜひ感動と安心感を直接味わってもらいたい。
女子栄養大学 松村節子
まず、三井製糖の工場に行って驚いたのは、原糖倉庫の大きな山でした。ただの、産業廃棄物だと思いきや、砂糖の素である原料糖でした。味は黒糖に似ており、甘さは控えめでした。こんなにも大量の砂糖が作られるのかと思いましたが、工場長の話によると、日本の砂糖の消費量は減ってきているということでした。それは、健康志向の人が増え、また砂糖に対する誤解から生じているそうです。糖尿病もその1つで、砂糖摂取は減っているが、糖尿病が増えているというのです。これは砂糖だけが原因で起こる病気ではないということです。名前から、糖尿病=砂糖が原因というイメージがたくさんの人に定着してしまっているようでした。意見交換会で、いっそう糖尿病という名前を変えてしまえばよいと笑い話もでましたが、そうすることで砂糖の消費も増えるだろうと思いました。
次に驚いたというか、とても感心したことは、工場のコンセプトでした。「3Sの強化」の中の安心・安全では、徹底した殺菌が行われているということです。洗浄する水は、純水を使っていたり紫外線をつかっていたり、時間監視をしていたりして、微生物をゼロにしているそうです。包装する場所は関係者以外立ち入り禁止となっており、残念ながら私たちも入ることができませんでした。消費者の私たちにとって、口に入るものは命にかかわることなので、これならとても信頼することができると思いました。
砂糖には上白糖などの白砂糖と、三温糖などの茶色っぽい砂糖があります。茶色い砂糖(三温糖)を精製して白砂糖をつくるのではないということ、砂糖を結晶化させる工程で、一番先にできた結晶が白砂糖で、番目にできた結晶は、結晶化させるときに加えられる熱で、砂糖分がカラメル化して茶色くなるこれが三温糖であることを知りました。 また、綿アメを作るときなどに使う、ザラ糖は、初めにできるのではなく、わざわざ結晶を大きくして作っていることに驚きました。砂糖は、意外と手間がかかってできているのだと思いました。
こうして作られた砂糖は、次に行った森永製菓のお菓子に使われたり、家庭での料理に使われたりしています。また、砂糖には力があり、脳に元気をあたえたり、料理では腐敗を防いだり、肉をやわらかくしたりと、私たちにとって欠かせない調味料だと、あらためて感じさせられました。この工場見学で、砂糖にたいするイメージが変わったと思います。もっと多くの人たちに砂糖の良さを知ってもらうために、年に1度、「砂糖の日」を作ってほしいと思いました。
女子栄養大学 柳澤 麻由
普段は製品化されたものにしか触れることがないので、実際に製造されている現場を追って見ることで、多くの時間と知恵とエネルギーとが費やされていることをひしひしと感じました。特に、衛生面によく気をつかわれていることが分かり、ほっとしました。
いまの日本の食社会は、飽食の時代を経て健康志向 へ、つまり“量より質”というように人々の食のありかたは、安全なものを安心して口にすることが重要視されてきています。マスコミから流される食に関する情報では、健康面かダイエットに有効とされる食材ばかりがとりあげられています。そのため、砂糖は実は栄養源として欠かせない食べ物なのに控えめに扱われたり、砂糖は摂る量によって生活習慣病につながると言う話が、安易に必要以上に浸透してしまっている現状は残念なことだと思います。
工場を見学させていただいて、安心・安全に対する知恵の尽くされた構造(多重ろ過の徹底・床のスラブ構造による洗浄の容易性など)をしていること、また環境に配慮された設備(産業廃棄物の減量化とリサイクル・敷地に本の木が植林されていることなど)が整っていることに驚きました。食べ物をまえにして口にいれる直前、それが安全な食べ物であるかを考えてみることはあっても、その原料がどこから、どのようなルートで運ばれてきて、どのような環境のもとで保存され、製造されて私たちの手元に届けられるか、ということまで想像してみたことはあまりなかったような気がします。でも実際に砂糖やお菓子が製造されていく過程と清潔に整備された工場内をみて、信頼できるものがここにはあると感じました。
食品のなかには甘いものなのに、そのパッケージには“砂糖不使用”という文字があり、原材料名に人口甘味料が表示されている商品があります。確かにそういったものはエネルギーが少なく、ダイエット志向のひとには喜ばれるかもしれませんが、その甘さとエネルギー量の少なさとのギャップに、また聞き慣れない人工甘味料の響きに、本当に安心して食べられるものなのだろうかと考えてしまうときがあります。糖質系の“砂糖”と科学的に合成された非糖質系の“甘味料”は別ものでありながら、甘いものとして同じようにくくれてしまうので、砂糖の他にも人工甘味料が含まれる製品は体にとって自然ではないかもしれない、と感じる時もありました。また砂糖には、脳の唯一のエネルギー源といわれるブドウ糖が多く含まれているというのに、酵素を作用させてブドウ糖よりも果糖を多くしてしまう異性化糖は、砂糖本来の良さを半減させてしまうような気もします。
三井製糖の工場の方がプレゼンテーションでおっしゃっていたように、いまは確かに糖尿病などの疾病になることを意識してしまい、砂糖の摂取に敏感になっているひとは多いと思います。しかし同時に、この風潮は一時的なものに過ぎないのではないかとも思えます。なぜなら、何かとストレスの多い社会において、疲れを癒してくれる甘いものはなくてはならない存在だからです。またちょっとしたお菓子があるだけで、それが誰かとのコミュニケーションのきっかけになるのも事実です。例えば食事に誘うほどの時間や面識がなくても話をしたい人がいるとき、頭をつかう仕事場や何かひらめきを求めている場面でも、お菓子を囲むことによってコミュニケーションの輪が広がっていくのだから、不思議です。脳にエネルギーと共に安心感をも与えてくれる良質の砂糖は、その力が失われない限り、いつの時代にも必要とされるべきものです。消費者の食への関心の高まりにより、製品の提供されるあり方も、年代別に細分化されてきているように思います。例えば女性にはこだわり感のある凝ったものを、男性にはスピードや飽きがこないもの、子ども達には嗜好に合ったもので体に優しく、消化しやすいものなど…といったように。特にお菓子が大好きで、食べる機会が多い子ども達には、砂糖本来の甘味に満足できる味覚であって欲しいと思います。
菓子産業の課題として、原料問題が挙げられていますが、これらの原料を生産されている国内の農家を、ぜひ盛りたてていただきたいです。国内農業保護により外国から輸入される原料にくらべて割高になっているようですが、輸入されたもので安価なものを作るより、少し高くついても国内で原料から需給するほうが、これからの食社会における、本当の豊かさ、信頼できる未来につながっていくように思います。
見学に行った際、工場の方が熱心に説明してくださり、また質問や意見に耳を傾けてくださり嬉しかったです。今日も繰り返される試行錯誤のなかで、商品を提供していただいていることに感謝です。良い経験をさせていただきました。
女子栄養大学 山中 このみ
私は、初めてこのような会に参加しました。バスの中で資料をみて、日本は、1人1年当たり砂糖を約18`cも食べていると知りビックリしました。いつも家で使っている1`cの砂糖を18個分も食べていると思うとすごいと思います。それだけ、私たちにとって欠かすことのできないものなのだということを改めて感じました。しかし、他の国と比較してみると、オーストラリアでは約55`c、カナダでは約40`cという数字で、日本の砂糖消費量が少ないということを知りました。日本は、昔に比べて砂糖の消費量が減っています。現代では、肥満や糖尿病の生活習慣病が増えてきて、また、ダイエット思考といった傾向があり消費量が減っているそうです。
プレゼンで、この生活習慣病の原因が砂糖である、と思っている人が多いのではないか。ということをおっしゃっていましたが、私もそう思います。実際、私もそう思ってしまうところがありました。しかしそれは、その人の生活習慣が問題であるため、砂糖が直接原因というわけではないので、そのことを分かってほしいということでした。それを聞いて、三井製糖の方々の気持ちがとても伝わってきました。
話を聞いた後、工場を見学して一番印象に残っているのは、原料糖の山でした。本当に大きくて、色も薄い茶色をしているし、これが砂糖?という感じで、砂漠に来ているような気持ちになりました。試食してみると、いつも食べている砂糖よりも甘さ控えめで黒糖に似ている味がしました。すごく、甘いものなのじゃないのかな。と予想していたので、意外でした。工場の中は、とても暖かくて、砂糖の甘い匂いがして幸せな気分になりました。すべてにおいて、衛生管理が徹底していて、抜け目が感じられませんでした。消費者のことを第一に考えてくれている証拠だと思います。
森永製菓でもそうでした。消費者の安全を考え、衛生管理を徹底していました。また、新商品の開発もいろいろしていて、私たちの知らないところでは、様々な努力がされているのだ、ということを感じさせられました。
今回の見学を通じて、見学をする前とした後では、砂糖やお菓子に対する見方が変わったような気がします。作っている過程や、工場の方々の気持ちが分からないからいろいろな誤解をしてしまうと思います。他のたくさんの人たちにも見学してもらいたいと思いました。見学会に参加してよかったと思います
女子栄養大学 文化栄養学科 2年 吉岡 真希
見学の前に三井製糖の方にプレゼンをしてもらいました。プレゼンでは見学だけでは分からないこと、例えばや品質管理、など消費者に対しての安心な製品作りをしていることが分かりました。プレゼンが終わると今度は工場の見学がありました。工場の中が甘い匂いだったり、大きな機械で商品が管理されていたりと見るものすべてが新鮮だったのですが、私の中で一番印象深かったのが原料糖の山の山!!本当に驚きました。
見学が終わると昼食を食べ、その後に意見交換会があり、砂糖に対しての誤解や工場がもっとアピールしてもいいことなどさまざまな意見を交わしました。自分以外の消費者の中でもさまざまな意見がありましたが、砂糖に対してのあまり良くない固定観念や誤解している人はいたようでした。
プレゼンや工場見学をさせていただく内に砂糖の良さも見つけることができ、消費者代表だけではなく、このような講演などがあれば砂糖に対しての誤解も解けるのではないかなと感じました。
工場の人たちの暖かい見送りをうけて、森永製菓へと向かいました。森永製菓の工場では、入り口にはあの有名な「キョロちゃん」グッズが出迎えてくれました。
森永製菓工場でも、工場の目指しているものや目標等の話を聞かせていただいて見学と製造・生産の説明、そして意見交換会がありました。
ここでは靴や服の誇りをとる自動ブラシのようなものやエアーウォッシュの体験をさせていただきました。森永製菓の工場は三井製糖工場に比べ、人の手が多少多いように感じました。
意見交換会の後に個別に聞いたのですが、森永製菓の工場でも日々新しい「おいしい」という感動を消費者に届けるためにいろいろな努力をしていることが分かりました。
消費者に対しての配慮など見えないところでも私たちのために、そしてよりよい製品を作り出すために一生懸命いろんなことに挑戦してくださっていることがとても伝わり、とても良い勉強になりました。
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