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「農政改革大綱」について

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/国内情報


農林水産省から
[1999年3月]


農林水産省大臣官房企画室企画官 辻 貴博



[背景・検討経緯]
 ●農政改革の必要性  ●農林水産省を中心とした検討の進展
[今後の取組方針]
[農政改革大綱・農政改革プログラムの概要]
 1.国内農業生産の維持・増大  2.消費者の視点を重視した食料政策の構築
 3.農地・水等の生産基盤の確保・整備  4.担い手の確保・育成
 5.農業経営の安定と発展  6.技術の開発・普及
 7.農業の自然循環機能の発揮  8.農業・農村の有する多面的機能の十分な発揮
 9.農業団体の見直し


背景・検討経緯

農政改革の必要性

 近年、我が国経済社会を取り巻く情勢は厳しさを増し、各分野において構造改革が進められているが、農政もまたその例外ではない。食生活の高度化・多様化が進む中で、我が国の食料自給率は一貫して低下しており、今後、世界的に食料の需給がひっ迫していくとの指摘もある中で、国民に対する食料の安定的な供給が困難となることが懸念される事態となっている。他方、転用等による農地の減少、農業生産の担い手の減少・高齢化は、我が国食料供給力の弱体化を招いている。また、農業・農村は、食料供給の他に、洪水防止、水資源のかん養といった多面的な機能を果たしているが、深刻化する農村地域の過疎化・高齢化により、農村の活力は低下しており、こうした多面的機能の十分な発揮が困難となっている。
 9年4月に「食料・農業・農村基本問題調査会」が設けられ、現行農業基本法に代わる新たな基本法の策定を含む農政全般の改革についての検討が求められたのは、こうした背景によるものであった。

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農林水産省を中心とした検討の進展

 10年9月17日、食料・農業・農村基本問題調査会は、総理に答申を提出し、21世紀を展望した食料・農業・農村政策の基本方向を提示した。それを受けて、農林水産省では、与党・関係団体と一体となって、答申を受けた農政改革の具体化に向けた検討をスタートさせた。
 検討に際して、自由民主党総合農政調査会農業基本政策小委員会は、農林水産省から個別テーマごとの検討状況についての説明を聴取するとともに、生産者団体、消費者団体等からのヒアリング、国内外の現地調査等を行い、改革の具体策に関する関係者の合意形成に向け議論を深めていく上で、極めて重要な役割を果たした。
 12月8日、自民党農業基本政策小委員会と農林水産省は、相前後して、これまでの議論を集約し、農政改革大綱・農政改革プログラムを決定・公表した。両者の大綱・プログラムは、同内容のものとなっているが、これは、政府・与党・関係団体が一体となって検討を進めてきたという経緯を考えた場合、当然のことであった

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今後の取組方針

 農政改革大綱・農政改革プログラムの決定をもって、農政改革は検討の段階を終え、推進の段階を迎えることとなる。具体的には、大綱に盛り込んだ施策につき、プログラムにおいて明示された実施スケジュール、実施手法(法令の制定、改廃、計画策定等)、実施手順(研究会の設置等)に沿って、着実に実施に移していくこととなる。特に、大綱にうたわれた今後の政策の理念や施策の基本的方向については、早急に法制的な整理を行った上で、新基本法案として法文化し、今国会に提出すべく、現在検討を急いでいるところである。
 また、農政改革の推進にあたっては、国民の声、現場の実態を踏まえて行っていくことが重要であると考えられることから、あらゆる機会を捉え、大綱・プログラムの内容につき国民の各界各層の理解を求めていくこととしており、本年1月から2月には、農林水産省の課長クラスを全都道府県に派遣し、地方公共団体や農業団体等の農政担当者はもとより、青年農業者をはじめ、農村現場で実際に営農に携わる方々と意見交換を行ったところである。
 また、大綱・プログラムについては、定期的(概ね5年ごとを想定)にその検証・見直しを行うこととしているが、これは、情勢の変化に柔軟に対応し、また、透明性の高い効率的な政策の推進を図ることを期したものである。

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農政改革大綱・農政改革プログラムの概要

 以下、農政改革大綱・プログラムの概要を簡単に紹介する。なお、全文については、農林水産省ホームページ(http://www.maff.go.jp/)に掲載されているので、参照されたい。

1.国内農業生産の維持・増大

(1) 国内農業生産を基本とした食料の安定供給の確保と食料安全保障
 国民の必要とする食料を安定的に供給するとともに、不測の事態における食料安全保障を確保するため、国内農業生産を食料供給の基本に位置付け、可能な限りその維持・拡大を図っていく。そのため、農業構造の変革等による生産性の向上等を図っていくとともに、関係者の努力喚起及び政策推進の指針として食料自給率の目標を策定し、その達成に向け、関係者が一体となって取り組んでいくこととし、[1]生産サイドにおいて、主要な農産物ごとの生産努力目標の策定とその達成を目指した生産を展開していくとともに、[2]消費サイドにおいては、食生活の見直しに向けた国民的運動の展開を図っていく。
(2) 輸入・備蓄の確保と不測の事態における危機管理体制の構築
 限られた国土資源しか有しない我が国の現状を踏まえ、国内農業生産を基本とした食料供給を目指す一方で、円滑で安定的な食料輸入と主要食料の適正・効率的な備蓄を図っていく。また、不測の事態においても、必要な食料を供給できるよう、危機管理体制を構築する。

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2.消費者の視点を重視した食料政策の構築

(1) 食生活における安全性・品質の確保と食品の表示・規格制度の改善強化
 消費者の安全と安心を確保するため、製造段階でのHACCP手法の導入促進をはじめとした食品の安全性・品質確保対策を充実・強化するとともに、生産者と消費者の交流促進、食教育の充実等幅広い活動を展開する。
 また、消費者ニーズヘの対応、国際規格との整合性の確保等の観点から、JAS法の抜本的見直し等により、食品の表示・規格制度の改善・強化を図るとともに、遺伝子組換え食品の表示ルールを確立し、その適正な実施を図る。
(2) 食品産業の経営体質の強化と食品流通の効率化
 国民への食料供給に重要な役割を果たしている食品産業について、食品産業と国内農業との連携強化、技術力の向上、金融・税制上の支援措置の継続的実施等による食品産業の経営体質の強化を図る。
 また、食品流通の効率化を図るため、卸売市場の機能・体制を改善・強化することとし、卸売市場法の見直し等を行う。

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3.農地・水等の生産基盤の確保・整備

(1) 優良農地の確保等
 農業生産にとって最も基礎的な資源である農地を良好な状態で確保するため、優良農地の確保に関する国の方針の明確化と農村における計画的な土地利用の徹底を図ることとし、「農業振興地域の整備に関する法律」を改正する。また、市町村における農地の有効利用計画の策定等により、近年の農地の減少の大きな要因となっている耕作放棄の解消に向けた取組みを強化する。
 また、効率的・安定的な農業経営を育成するための農地の流動化については、これまで法的制度の枠組みはほぼ体系的に整備されていると考えられることから、地域における運用の見直しによる現行制度の効果的な活用を図ることとし、市町村ごとに農地の流動化目標を策定する等農地の利用集積に向けた市町村の主体的な取組みを推進していく。
(2) 農業生産基盤の整備
 かんがい排水施設や大区画ほ場等の農業生産基盤の整備・確保にあたっては、地域の立地条件に即し、環境の保全に配慮して行うこととする。また、土地改良施設の適切な整備・更新を図るとともに、公的管理の充実を検討する。併せて、社会経済情勢の変化を踏まえ、土地改良制度の総合的見直しを行う。

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4.担い手の確保・育成

(1) 新規就農の促進
 多様な就農ルートに応じ、きめ細かな新規就農・就職支援を行うため、情報提供体制の強化、研修の充実等を行う。また、リース農場制度の活用や新たな経営継承システムの構築等を通じて、離農農家の農地等が新規就農者に円滑に継承されるようにするとともに、大学教育における農業教育のあり方についての検討、小中学校における農業体験学習への取組みの促進等により、農外からの就農意欲の喚起を図る。
(2) 多様な担い手の確保
 地域農業の維持・継続を確保するため、集落営農の活用や農協・市町村等公的主体による農業生産活動ヘの参画等を図る。
(3) 農業経営の法人化と法人経営の活性化
 農業生産法人の活性化を図るため、農業生産法人の事業要件・構成員要件・業務執行役員要件を見直すとともに、農業生産法人の一形態としての株式会社による農業経営への参入を認めることとする。ただし、株式会社の経営参入につき指摘されている様々な懸念を払拭する措置等につき、今後十分な検討を行い、関係者が納得できる形で具体化することとし、11年夏頃までに結論を得る。
(4) 農村女性の地位の向上
 農村における女性の農業経営・地域社会への参画を促進するとともに、少子高齢化の進展等も踏まえ、農村女性が持てる能力を十分に発揮できる条件整備を進める。
(5) 高齢農業者の役割の明確化と福祉対策の推進
 高齢者が技術や能力を活かし、生きがいを持って農業活動ができる環境づくりを進めるとともに、高齢者を地域ぐるみで支える福祉体制を構築する。

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5.農業経営の安定と発展

(1) 国内農業生産の維持・増大に資する価格形成の実現と経営安定措置の実施
 需要に即した国内農業生産の維持・増大を図るため、農産物の需給事情等が価格に適切に反映されるよう価格政策全般を見直すとともに、それに伴う価格の大幅な変動が、意欲ある担い手の経営に大きな影響を及ぼすことのないよう、担い手の所得確保対策を講じる。
 また、個々の品目ごとではなく、担い手の経営全体をを捉えた経営安定措置の導入については、品目別の価格政策の見直し状況、経営安定措置の実施状況等を勘案しつつ検討する。
(2) 経営政策の充実
 効率的・安定的な農業経営を育成できるよう、その施策の内容につき資本装備、雇用確保、技術向上等経営全般にわたる支援策として体系的に整備する。併せて、意欲ある担い手の育成等の観点から、農業災害補償制度の見直しを行う。

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6.技術の開発・普及

 農業生産力の飛躍的向上、農産物の品質・安全性の向上等のため、技術の開発・普及を重点的に展開していく。このため、国全体の技術開発目標を明確化し、研究戦略に基づき、重要分野に重点化する。また、普及事業の見直しを実施し、対象者の重点化、担い手となる個々の農業者の経営実態等に即したきめ細かい普及活動を展開する。

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7.農業の自然循環機能の発揮

 農業が本来有する自然循環機能が十分に発揮され、農業の持続的な発展が図られるよう、新たな法制度の整備等により、望ましい農業生産方式への計画的な転換、家畜ふん尿の適切な管理、有機性資源の循環利用の促進等を行う。

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8.農業・農村の有する多面的機能の十分な発揮

(1) 農業・農村の有する多面的機能の理解の増進と適正な評価
 洪水防止、水資源のかん養等の農業・農村が有する多面的な機能が国民に正しく理解され、適正に評価されるよう、情報提供や普及活動を展開する。
(2) 農村地域の総合的・計画的な整備
 農業・農村の有する多面的機能が十分に発揮されるようにしていくため、計画的な土地利用と生産・生活基盤が一体となった総合的な農村整備を推進する。また、現行の農業構造改善事業に代わる新たな事業として、農業・農村の発展基盤の整備を図るための総合的な事業を創設する。
(3) 都市住民のニーズに対応した農業・農村の振興
 都市住民にゆとりと安らぎの場を提供し、農業・農村への理解を促進するため、グリーン・ツーリズムの定着、市民農園の広範な普及を図る。また、新鮮な農産物の提供等の都市住民のニーズに対応するため、都市農業の適切な振興策を講ずる。
(4) 中山間地域等への直接支払いの導入等
 中山間地域等の活性化を図るため、特色ある農林業等の振興や農林地の一体的な保全整備等による定住の促進を推進するとともに、中山間地域等における耕作放棄の発生を防止し公益的機能を確保するため、12年度からの直接支払いの実現に向けた具体的検討を行う。

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9.農業団体の見直し及

 農業協同組合系統組織、農業委員会系統組織、農業共済団体、土地改良区等各団体の役割を明確化するとともに、組織の簡素化・合理化、事業運営の効率化を実現する。

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