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地域だより[2008年10月]

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最終更新日:2010年3月6日

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[2008年10月]




札幌事務所



平成20年度てん菜そう根病抵抗性検定試験並びに
同予備試験の現地調査について



 平成20年9月8日(月)、9日(火)、社団法人北海道てん菜協会の主催により、平成20年度てん菜そう根病抵抗性検定試験並びに同予備試験の現地調査が、道立北見農業試験場、日本甜菜製糖株式会社(帯広市上清川)、ホクレン農業協同組合連合会(斜里町川上)、北海道糖業株式会社(本別町勇足)の各試験ほ場において、農業団体、試験研究機関、てん菜糖業者などの参加のもと実施された。

 てん菜のそう根病とは、かびの一種であるポリミキサ・ベーテによってうつされるウィルス病で、一度汚染されると絶滅させることは不可能に近く、特に根中糖分を著しく低下させる。そう根病防除に有効な手段がないことから、抵抗性品種の開発が最も重要な技術とされている。

 そのため、そう根病抵抗性品種登録の際に必要とされている特性検定試験が実施されており、その過程は、各糖業者の試験ほ場において予備試験(1年以上)が行われ、選抜後、道立北見農業試験場において、特性検定試験(3年以上)が実施される。

 今年の道立北見農業試験場で行われた特性検定試験の検定品種として、北海系統品種の北海98号、輸入品種系統8品種(H137、H139、HT29、HT30、HT31、KWS5R16、KWS8K27、KWS8R83)の計9品種と標準品種のモノホマレ、特性検定基準3品種のシュベルト、モノヒカリ、モノミドリ、対照4品種のユキノヒデ、リッカ、きたさやか、リゾマックスとなっている。

 各糖業で行われている予備試験では、いずれのほ場にも抵抗性品種の判定を容易にするため、特性検定基準品種のうち、抵抗性が最も低いモノミドリ(現在一般のほ場では栽培されていない)が栽培されているので、肉眼で比較しやすくなっている。また、各糖業では、検定品種の他に、標準品種のモノホマレ、特性検定基準品種のモノミドリ、対照品種として各糖業が開発して優良品種に登録されている品種を栽培し、抵抗性の比較を行っている。

 なお、同試験は、そう根病汚染ほ場(隔離ほ場)で独立した試験として実施されることとなっており、各糖業者の予備試験を含め、試験ほ場に入るときは使い捨てのオーバーシューズ(ビニール製)を履き汚染土壌が流出しないように注意して現地調査を実施している。

 今年の発症程度は、平年並みであるが、そう根病の出方が試験区毎に均一であり、各品種の特徴が良く出ており、試験精度は良好との印象を持った。今後のてん菜の安定生産、品質向上、低コスト化に向けて、さらなる抵抗性の強い品種の出現が期待される。(西脇、戸田)


(道立北見農業試験場のそう根病汚染ほ場)

(そう根病の症状が進行し葉が黄化したてん菜)
(場所:帯広市上清川のほ場(日本甜菜製糖株式会社))


<参考>

 北海道で栽培されているてん菜の品種は、まず予備試験(1年以上)で、輸入品種の中から有望な品種として選抜されたもの及びいろいろな遺伝子を組み合わせて新しく品種開発した中から有望な品種として選抜された国産品種を、各試験場や各糖業で品種検定試験(3年以上)を行いながら、耐病性、抽苔ちゅうだい (花をつけるためのとうが立つこと、二年草のため通常は二年目にとうが立つ)の有無などの特性検定試験(2年以上)、気性・土壌の異なる地域の適応性についての現地検定試験(2年以上)などを経て、試験結果の優れた優良品種として認定されたものである。

 優良品種として認定されるまでの検定試験の期間は、3年間の品種検定試験のなかで、特性検定試験と現地検定試験が同時並行で行われるが、予備試験の1年間と品種検定試験の3年間で、早くても4年間という長い年月がかかる。







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