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地域だより[2009年4月]

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最終更新日:2010年3月6日

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[2009年4月]




那覇事務所



久米島で農業生産技術セミナー開催される

 さとうきびの増産と生産の安定化を図るには、土づくりと土壌病害の防止が不可欠である。久米島町では、環境保全型農業の推進のため新しくたい肥センターが設置されて6月から、たい肥の販売を予定している。それに併せ、3月9日、久米島町農村改善センターにおいて沖縄農業研究会の主催で農家40名を含む60名が参加した農業生産技術セミナーが開催されたのでその内容を紹介する。

 はじめに、主催者である沖縄農業研究会副会長の琉球大学農学部上野教授によるあいさつがあり、久米島での農業生産技術セミナーの開催が5〜6年ぶりであること、南大東島で行われたプリンスベイトの実験結果を初公表することなどを述べた。

 続いて、糖業者、行政、学術機関4者から講演が行われた。各講演の要旨は以下のとおりである。

(1) 今期の生産実績の経過報告

(久米島製糖株式会社 吉永原料課長)

 製糖終了予定は4月6日。当初の生産予想は58,400トンであったが、2月現在で64,150トンに変更。単収は6,850キログラム。糖度は13.87度と県内最下位である。

 21年産の春植えからベイト剤10アールあたり2袋分を久米島町と共同で全額補助することとしたので活用して欲しい。

(2) 久米島町堆肥センター施設概要

(久米島町農林水産課 平良課長)

 平成20年11月から稼動を始め、現在発酵中。施設面積5,047.65平方メートルのうちたい肥化施設は2,014平方メートル。ブロワ設備(たい肥に空気を送り込む設備)を4台導入しており、年間2,500トンの製造を目指す。価格設定については今後の運営を考慮しながら検討していく。

 原材料については、牛ふんの他、製糖工場からのバガス、トラッシュ、ケーキやルビダムから出る伐採木を利用しており、今後も未利用の資源を掘り起こしながら原料確保に努める(家庭から出る伐採木、台風後の木の枝、下水処理場からの汚泥、ホテルなどから出る食物残さ、野菜類の出荷調整残さなど)。

(3)たい肥施用の効果と経済性〜石垣島と伊是名島の事例に〜

(琉球大学農学部 菊地香助教)

 伊是名島では集中脱用施設が整備されたことに伴い、はく葉作業が軽減され、収穫関連作業の簡素化が進んだ一方で、トラッシュが畑に還元されなくなったことにより地力が低下している。石垣島を対象に行ったアンケート結果では、農家は生産増加のためにたい肥による地力向上に対する意欲はあるものの、たい肥の利用状況は低いものとなっている。たい肥の価格をいかに落とせるかが大きな課題である。

(4)ベイト剤の施用がさとうきびの生育および収量に及ぼす効果

(琉球大学農学部 川満芳信教授、河ア俊一郎)

 ハリガネムシ対策として農薬登録されているベイト剤がさとうきびの生育、品質などに与える影響を南大東島で実験した結果を報告。ハリガネムシを防除するとともにさとうきびの生育本数や茎径、地下部の生育などにも大きな影響を及ぼしていることが判明し、適切な施用によりさとうきびの増産にも効果があることが分かった。

 講演後の質疑では、農家などからベイト剤の施用法に関する質問が出るなど、ベイト剤に対する関心の高さがうかがえた。

 閉会にあたり、平良久米島町長が今回の講演会の内容を参考にして、単収アップにつなげて欲しいとあいさつした。

 たい肥センターの稼働により自然循環型の農業に一歩近づいた久米島であるが、今後のたい肥の安定的な供給には農家や地域の理解が不可欠である。今回の講演会によってたい肥利用の重要性と効果について農家や関係者が理解をし、今後たい肥の利用が増えれば、さとうきびの安定的な増産につながるだろう。さらに現在各地で注目され普及が図られているベイト剤については、久米島町や久米島製糖株式会社による補助により利用促進が行われるとのことであり、今後の久米島のさとうきびの増産や品質向上が期待されるところである。(新田)





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