12月の市場は、中東及び北アフリカ諸国でラマダン (断食) が終了したことに伴う新たな買い付け、さらに韓国及び台湾の買い付けがあったものの、全般的には大量の買い付けが期待できるロシア及び中国の買い付け待ちの閑散な商いとなって展開し、現物価格及び期近3月限価格は9セント台後半から10セント台後半の狭いレンジの中で保ち合う展開で推移し、依然として低水準ながらも堅調に推移した。
このような状況の中で、現物価格は、最高値が27日の10.71セント、最安値が14日の9.82セント、月平均は前月に比べて0.22セント高の10.23セントとなった。また、期近3月限価格は最高値が27日の10.24セント、最安値が14日の9.20セント、月平均は前月に比べて0.21セント高の9.72セントとなった。
新年の市場動向に関して、市場関係者筋は、(1)ブラジルは2度にわたる干ばつの被害に加え、さとうきびの配分がアルコール製造用に優先となったことから、輸出可能数量が半減する見込みである、(2)EUは輸出補助金の削減に伴い、この5年間で作付面積が13%減少しており、この傾向は今後も続くと見込まれる、(3)ロシア、中国及びインドネシアは国内需要に対して、国内生産が不足するため買い付けが必要となる見込みである、等の支援材料によって砂糖相場を押し上げ、上昇基調で展開するとの見方を示している。
