[2003年11月]
【NY市場の動き】
9月のNY市場は、先物相場(10月限)が1日の6.20セントからファンド筋の投機的な売りによって、4日には1年ぶりの安値5.97セントを付けた。その後は、小規模な取引が続き、5セント台と6セント台を行き来する状況が続いた。下旬は10月限の納会を控え、同月限からの乗り換え取引が行われた中で小幅に値下げし、25日には5.86セントの最安値を付けたが、10月限の納会日である30日は6.20セントで終了した。市場の状況は、主要生産国のブラジルやインドの過剰供給と現物取引が低調であるため、引き続き弱含みの展開が予想される。当月の平均は、前月の6.71セントから6.02セントと0.69セント下がった。
9月の現物相場は、1日の6.81セントから9日に6.47セントの最安値を付けたが、その後は6セント台後半を維持し29日は7.06セントと1ヵ月ぶりに7セント台で終了した。当月の平均は、前月の7.30セントから6.70セントと0.60セント下がった。
また、9月の1日当たり平均推定出来高は、前月の2万5,993枚から3万6,199枚へと増加し、1日の最高出来高は、安値を付けた4日の6万1,145枚であった。
なお、英国ED&Fマンは9月19日、砂糖の市場動向について、ブラジル等主要産地での在庫拡大が相場を圧迫する一方、需要は引き続き弱いとする報告を発表した。その中で、「在庫の積み上げ圧力が産地で高まるにつれ、ニューヨークの砂糖先物相場の価格は再び下落に向かっており、ファンド筋は1万5,000枚の売り越しにシフトしている」と指摘するとともに、在庫が引き続き市場を圧迫するだろうとしている。
特に、ブラジルの在庫については年末の西半球の需要が290万トンであるのに対し、既に300万トンになっているとしている。
(単位:セント/ポンド)
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NY砂糖市場の動き
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〔特産流通部〕