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中種子町・南種子町における担い手育成の取組

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類ホームページ/国内情報

今月の視点
[2008年3月]

【生産地から】

種子島農業支援センター

1.はじめに

 平成17年3月に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」の重要な施策である品目横断的経営安定対策が平成19年度から導入されたことにより、これまでの全農家を対象とした品目毎の価格支援対策が、担い手対象者(認定農業者・集落営農)の経営全体に絞った価格支援対策に転換されることとなった。
 一方、当地域の基幹作物であるさとうきび、でん粉原料用さつまいもについては、品目別経営安定対策において、受託組織等が存在しない地域であっても、3年間に限った特例措置により、担い手育成組織への参加農家が支援対象になっているが、これまでになかった要件が付されることとなった。このような政策が施行されることから、当地域においても、政策による「担い手」を育成する必要が生じてきたため、関係機関の実務者で構成する「中種子町及び南種子町担い手育成総合支援協議会」を発足し、担い手の育成目標等を定めた「アクションプログラム」を平成19年5月に策定したところである。

2.種子島農業支援センターの設立

 担い手育成・支援方策等を展開・実現していくためには、それぞれの機関が個々に取組むのでは、(1)取組みの展開や方策の情報が確実に農家、地域住民に伝わりにくい、(2)各機関が有している情報等の共有化が困難である、(3)地域全体としての支援方策の展開が困難となる等の状況が考えられるため、関係機関が一体となり、地域ぐるみで迅速に取組むことが、より確実で、より効果的であると考えた。そこで、中種子町、南種子町、JA種子屋久くまげ地区本部を母体とした、『種子島農業支援センター』を設立し、農業を種子島の基幹産業として発展させていくための施策の一環として、担い手育成支援の取組みを進めることとした。
 

  • 設立年月日 平成18年10月2日
  •  
  • 職員数 4名

  •  中種子分室:町職員1名、JA職員1名
     南種子分室:町職員1名、JA職員1名

    (1) ワンフロア化
     設立前には、中種子町農林水産課、南種子町農林水産課では、認定農業者制度の啓発、認定志向農業者支援等の業務を行い、種子屋久農協くまげ地区本部では、JA版担い手育成戦略の作成、種子島地域担い手育成総合支援協議会への参加、経営安定対策の啓蒙等の業務を行っていた。これら業務の窓口を1つ(ワンフロア化)にまとめ、各機関の情報を共有しながら、今後の担い手育成業務を行うこととした。具体的には、中種子町役場、南種子町役場内にそれぞれ種子島農業支援センターの分室を設置し、種子屋久農協の職員がその分室に駐在し、分室ごとに業務にあたっている。
     主な業務内容は、(1)認定農業者の確保・育成、(2)農業経営の法人化、(3)集落営農の組織化・法人化、(4)担い手の経営改善などであり、これらは、中種子町、南種子町の農業集落を担う担い手の育成だけでなく、中種子町、南種子町の農業集落の維持発展を支援するものである。  

    種子島農業支援センターの機構図

    (2) 担い手育成の取組
    (1)認定農業者の育成
     認定農業者の育成のための支援センターでの取組みは、(ア)認定農業者への誘導、(イ)農業経営改善計画書の作成に向けた支援及び農業経営改善計画の作成支援、(ウ)認定農業者の経営発展への支援などである。
     認定農業者に誘導すべき農業者をリストアップし、個別相談等により認定農業者への誘導を図っている。また、再認定への誘導も併せて取組んでいる。中種子町が認定した認定農業者は154名、南種子町が86名であり、うち法人は中種子町が3組、南種子町が2組となっている(表参考)。また、設立から平成19年10月までに、両町で新・再認定も含めた125名の農業経営改善計画書の作成支援も実施している。認定農家への誘導では、品目別経営安定対策の導入に伴い、例年に比べ、希望者が多くなった。
     認定農業者へのフォローアップとして、認定3年目の農家を対象に、関係機関と連携し、巡回指導を実施している。現状や課題点の聞き込みを行い、農業改善計画の達成につながるよう指導を行っている。農業改善計画の確実な達成が求められおり、フォローアップ活動による巡回指導を積極的に実施していきたい。
     課題点として、中種子町及び南種子町については、高齢化が進んでいるため、5年後、10年後を見据え、新規就農者の確保・育成についても、今後検討していく必要があると考えている。

    (2)集落営農の組織化・法人化の推進
     集落・組織のリーダー、当支援センターの事務局員、各関係の担当職員を対象とした集落営農研修会を実施し、集落営農の組織化へ向けた地域リーダー等の育成と集落営農への意識を高め、将来は法人化への移行も検討することとしている。今後急速に高齢化が進むなか、地域の農業を維持し、活性化していくためには集落営農を設立し、田畑の集積や農業機械の共同購入を行い、品目別経営安定対策にも対応できる営農組合の設立を実施していく必要があると考えている。
     しかし、集落営農を実施している地域は水稲地帯が多く、畑作での集落営農は先進地がないため、当地域での設立には時間がかかることが課題でもある。さらには、経営の一元化などを農家が理解し、受け入れることができるかも課題の1つである。こうしたなか、中種子町において平成19年7月に町山崎営農組合を設立した。現時点では、品目別経営安定対策の要件をクリアするまでには至っていないが、設立するに先立ってアンケート調査等を実施し、さらに集落での話し合いを実施したことで、今後の農業経営をどうするか、集落をどうするかという意識づけができたことは大きな前進だったと思われる。

    表 過去5年間の認定農業者数

    3.今後の取組み

    (1) 集落リーダーの選出と集落営農の推進
     平成19年6月に設置した中種子町担い手育成総合支援協議会での集落営農推進会議では、集落リーダーも参加し、今後の集落のあり方等の検討会を随時開催し、リーダーの選出や集落営農推進を図っていきたい。また、中種子町担い手育成総合支援協議会が策定した、アクションプログラムの達成に向け、関係機関とさらに連携し、今後の地域農業の維持と発展に、少しでも寄与していきたいと考えている。

    (2) 共同利用組織及び受託組織の構築等
     基幹作業の受委託に対応できる組織を作るため、ハーベスタの無い地域へは機械導入の誘導、既存の組織については株揃え機の導入を図り、基幹作業の受委託に対応できる組織作りに取組んでいるところである。
     また、経営安定対策においては、収穫作業面積が基本であるため、それをクリアするためには収穫作業機械等の導入が必要となり、導入時の補助事業の活用や既存の機械の更新時の対応策も早急に検討する必要があると考えている。
     今後は種子島農業公社と連携し、農作業受託型の集落営農組織の設立に努めていきたい。


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