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さとうきびが南西諸島において基幹作物として果たすべき役割〜南西諸島におけるさとうきびの生産安定に向けた技術開発の読み方〜

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最終更新日:2010年3月6日

砂糖類情報ホームページ

[2009年2月]

【視点】
独立行政法人国際農林水産業研究センター
熱帯育種素材研究管理担当 杉本 明

はじめに

 平成21年、仕事始めの石垣島はよく晴れ、東の湾に初春の陽が光っている。沖縄一の高さを誇る 於茂登岳 おもとだけ に向かう道沿いにはさとうきびのほ場が多い。普及品種NiF8(さとうきび農林8号)のように、穂の出やすい品種のほ場では穂が輝き、どのほ場も葉の緑色がうすれていることから収穫が近いことがわかる。梢頭部が切除され、むき出しになった茎が並ぶほ場、刈り取られた茎が小さく積まれたほ場もある。台風13号、15号の影響で、昨年より少し遅い工場操業・原料収穫の開始である。

 さとうきびほ場には人が多い。数日後にはトラックが行き交い、工場敷地に水蒸気が立ちこめ、甘い香りが漂って人声が響く。島は活気に包まれ冬の風物詩が始まる。島の基幹産業としてのさとうきび生産の姿であり、同時に、長年にわたる生産縮小に苦しむ姿でもある。南西諸島の基幹作物として、さとうきびは現在と未来をどう生きるか。地域の持続的農業という枠の中でそれを考えてみたい。

1.さとうきびは南西諸島において基幹作物として存在する

 種子島と波照間島に北と南を挟まれた南西諸島の島々で、さとうきびは、農業者に占める栽培従事者の数、畑地面積に占める栽培面積などの重要性の意味で、その波及効果を考えれば、地域経済の基幹的活動を支える作物であると言える。ここでは、地域農業の基盤を構成する作物のことを、地域農業の基幹作物と呼ぶが、基幹作物という言葉には、制約的な側面もある。さとうきびは製糖工場という装置の設置と稼働のために大きな資本を要する産業であり、固定費を賄うには一定規模以上の経済的活動の維持が必要なため、活動量が大きく、安定した、地域の基幹作物としての位置づけ以外には存在し難い性格がある。伊江島や沖縄本島で見られたように、原料が一定規模以下に減少したときに、活動の縮小による連続性の維持という道を行かず、工場の閉鎖・統合の道を辿ることが多いことにもそれが現れている。きび酢製造や鹿児島県の黒糖製造などの小規模な活動展開があることも忘れてはならないが、さとうきびは、南西諸島において、地域の基幹作物として存在し続けることをまず始めに心したいと思う。

2.基幹作物に求められること

 基幹作物として存在するさとうきびに求められる重要事項は何か。すぐに浮かぶのは次のことである。まず(1)地域における経済的重要性(生産額、就労者数や波及効果が大きいこと)の維持である。次に(2)地域経済の基礎としての安定性、すなわち、経済の変動を最小限にしうる収益の安定性も欠かせない事項であろう。さらに(3)地域経済の基盤と言うからには、地域における価値生産の総量拡大に貢献する機能、すなわち、地域で展開される他の経済活動を支援する機能も重要である。さとうきびの生産額からその人口 涵養 かんよう 力を評価した場合、全島をさとうきびで埋めても、大きな農業人口の 涵養 かんよう が期待できないことからもそのことが分かる。

 台風・干ばつに代表される南西諸島の過酷な気象に適応性が高く、国民の基礎的なカロリー自給にとって重要な存在であることから、国策としても支えられているさとうきびについては、地域経済の基礎を支え、経済変動の防波堤として機能しつつ、他の活動と共栄して地域経済に貢献する存在と考えるのが妥当であろう。そのためにさとうきびに求められるものは何かについて以下に述べるが、その前に、南西諸島における持続的農業とはどんなものか、そのことに触れたい。

3.持続的農業の条件と基幹作物としてのさとうきびに必要な事項、その問題点

 南西諸島における持続的農業は、基礎的価値生産活動(さとうきび生産や畜産)に変動性の高い高価値生産活動(野菜や果樹生産)を加えることで成り立っている。基礎的な安心とその安心の上に立つ利益追求の姿とも言えよう。そのための条件の第一が、多様な作物の生産を可能にする生産環境を低コストで整えることであり、同時に、多様な作物の生産を可能にするように土地・施設・機械・労働力の高度利用技術・システムを整備することである。基幹作物にはこれら条件整備への貢献が求められる。

 そのことを、さとうきび生産に沿って整理すると、まず(1)農業経営の基盤としての収益が安定して見込めること、次に(2)他の作物・活動との結合の容易性を具えていること、さらに(3)生産環境の好適化、地力の維持・改良に有用であること、この3点に集約されよう。具体的にはどんなことであろうか。また、そのような観点から評価したときに、さとうきび生産の現状にはどんな問題があるのだろうか、そのことを考えてみたい。前述の3点について見ると、持続的農業の基幹作物してのさとうきびの課題は、(1)収量の向上と株出し栽培の改良(2)冬・春に集中した土地・機械・労働力需要の解消(3)畜産への資材供給を通した畜産系有機物の生産・流通・ほ場還元への貢献(4)島の環境保全に向けた土砂流出の最小化―と括ることができる。その視点からは現状のさとうきびについて、以下の問題点が浮上してくる。

 南西諸島のさとうきびの収量は、あまりに低く不安定である。夏に植えて約1年半後に収穫する「夏植え」栽培は、実際には2年に1回の収穫で土地利用の効率が低すぎるし、春に植えて翌春に収穫する「春植え」栽培は台風・干ばつの被害を受けやすく、収穫後の再生株を肥培管理して1年後に収穫する「株出し」栽培は収量が低く、その継続回数も少ない。

 10アール当たり収量を見ると、例えば、大規模機械化の先進地オーストラリアが8.9トン程度、世界一の生産量を誇る大規模生産のブラジルで7.4トン程度、株出しの継続は5回程度が常識である。

 日本の平均は5.6トンとそれよりはるかに低く、生産規模も小さい。宮古島や石垣島のように、2年に1回の収穫のたびに植付けを繰り返す、いわゆる夏植え1作型栽培が多くを占める地域もある。これらは、海外の代表的地域に比べていわゆる生産性がいかに低いかを示している。種子島以外のほとんどの島で、さとうきびほ場自体の地力が低く、有機物供給力が不十分なことも見逃すことのできない問題点である。低地力要因の深部には、株出しによる収量が低いことから頻繁な耕起・砕土を行うため、土砂流出の機会が多く土壌を疲弊させがちなこと、畜産との連携が希薄で畜産系有機物のほ場還元システムが未発達であることなどが挙げられよう。

 さらに、冬から春に固定された収穫期は、労働力需要や土地・施設・機械の需要を短期間に集中させ、収穫面積拡大の阻害要因となるほか、園芸や畜産との連携強化を阻害する要因にもなっている。秋から春のほ場・労働力の高度利用ができないことは、冬の野菜栽培が可能な亜熱帯地域の特徴を活用するには大きすぎる欠点であろう。

4.さとうきび生産の問題克服に向けた技術開発

 小さな生産規模、不安定で低い収量、低調な株出し栽培、低コスト化を図るための機械化推進の進展が難しいことによる高コスト体質、収穫期が冬から春に固定されていることによる園芸や畜産との連携の困難性、頻繁に繰り返される耕起・砕土による土砂流出の危惧など、南西諸島のさとうきび生産は問題の山である。それを克服する技術が開発されなければならないが、上記諸問題の重点を一点に整理し、多くの問題点を一挙に解決しうる画期的な技術はないものだろうか。

 株出し安定多収の第一義化を通した品種特性の変革による栽培改善、株出し栽培の強化を通した実質的収穫面積増加、収穫期間拡張・ハーベスタ稼働期間の長期化による収穫コスト削減、有機物供給力強化による地力改善、連年株出し栽培の実現による表層土壌の安定化、作業・土地利用時期分散や梢頭部飼料化期間の長期化による経営の柔軟性獲得などがその要点であるが、これをどう栽培技術として具体化するか、そこが問題である。その解を探すに際し、基本的な重要事項として意識すべきことを次に述べる。

 「厳しい自然環境下にある南西諸島にとって、さとうきびは頼りがいのある作物であるが、さとうきびにとって南西諸島は適地であるとは言い難い」。これが、南西諸島でのさとうきび生産技術開発を考える上での重要事項である。さとうきびは熱帯雨林気候の下で作物化され、世界各地に普及した今でも熱帯雨林気候の作物であり続けている。植え付け後・収穫後の出芽期・萌芽期に、さとうきびは30℃以上の温度を求める。南西諸島は冬・春が収穫期であるが、出芽期・萌芽期でもあるその時期は、最南部の石垣島でさえ気温20℃以下の日が多い。その時期のさとうきびは、いわば赤子である。赤子にとって南西諸島の冬はあまりに寒いのではないだろうか。しかも、生育旺盛期であるはずの夏には干ばつがある。さとうきびは、水と養分があれば高温強日射条件下ですくすくと生長するが、水が不足すると生長は激しく抑制される。熱帯雨林気候の申し子としてのさとうきびには、十分な温度、適切な養水分が常に必要である。南西諸島の自然環境を熱帯雨林地域と比べ、その差異を真摯に思うこと、その作業から、南西諸島に適応性の高いさとうきび生産技術が生まれてくるのだと思う。

5.さとうきび生産技術の開発〜九州沖縄農業研究センターの研究課題を読み解く〜

 南西諸島の北の入り口、種子島に九州沖縄農業研究センターのさとうきび育種場がある。そこでは、南西諸島におけるさとうきび生産の改善に向けた下記諸課題が追求されている。いずれも基幹作物としてのさとうきびが抱える諸問題を深部から解決するための技術開発である。ここでは、部外者である筆者がその課題の現在的な意義を解読する。

(1) やや低糖だが株出し多収性を備える品種の育成

 NiTn18、NiTn19、NiTn20、Ni23などは、南西諸島の厳しい自然環境に適した株出し栽培技術の開発を通して収量の向上を実現しようと育成された多収性品種である。高糖性より株出し多収性を優先し、NiF8など高糖性普及品種の砂糖収量が低い場合でも安定した砂糖収量を得ようとする技術である。それ故に多収となる条件ではその優位性の発揮は望みがたい。茎が良く伸びるため、NiTn19、Ni23以外は多収ほ場では倒伏が激しいし、台風時には折れやすいものが多い。試験関係者の評判は、「乱倒伏する」などと概して悪い。しかし、南西諸島の平均収量は5.6トンと少なく、株出しは低調である。5.6トンの平均収量とは3〜4トンのほ場の存在と、そのような少収条件でも比較的多収を得ることができる栽培技術が必要なことを示している。NiTn18は種子島の少収条件下での砂糖収量向上を目的に育成された品種である。NiF8が多収の場合には倒伏が激しいが、NiF8が5トン程度の場合でも8トン程度の収量が得られ、問題になるほどの倒伏は見られない。砂糖回収率は低いが面積当たりの砂糖収量、とりわけ株出しにおける砂糖収量がNiF8より明らかに多い。NiTn19は石垣島などが普及対象地域である。糖度上昇時期が遅く操業開始期の糖度は低いが、収量が安定し、株出しも比較的安定しているため同地域で普及している。NiTn20は沖縄本島中南部が主対象地域である。NiF8以上の早期高糖性を特徴とする上、茎の伸長、株出し萌芽性が優れるため、島尻マージほ場などNiF8の収量が比較的少ない条件下での早期収穫用に力を発揮するはずである。Ni23は与論島など、奄美大島地域を対象に、干ばつ害の出やすいほ場での安定栽培を目的に普及が始められた。黒穂病に弱く、台風時の折損が多いなどの弱点があるが、それを上回る安定多収性を備えるため、徐々に普及を拡げている。

(2) 夏植え型秋収穫栽培用品種の育成

 Ni22、NiN24などは、夏植え型秋収穫栽培(夏に植えて翌年秋に収穫する)用の先駆け品種である。この栽培法の詳細な説明は割愛するが、基本的には、萌芽の適温に近い季節に収穫して萌芽を促進し、梅雨以前の生育を改良して干ばつ・台風への抵抗力を向上させ、新植・株出しの両方で多収を実現しようとする技術である。また、他作物との連携強化に必要な、さとうきびの在圃(ほ)期間調整、労働力・機械の需要時期調整機能を向上させようとする技術である。ケーンハーベスタの稼働日数増加に必要な収穫期間の長期化を可能にする技術でもある。沖縄本島では10月収穫の成績があるが、石垣島では、基礎的で予備的な試験(小面積・反復無し)だが、秋植えの9月収穫(新植)で、Ni22、KY96T―547(夏植え型秋収穫品種として現在開発中)など、甘蔗糖度が基準糖度以上になる事例が見られ(株出しではより多くの品種が基準糖度に達する)、収穫後の萌芽も良好なことが示唆されている。原料開発は着々と進んでいる。もちろん実際の導入には解決すべき課題が多いはずであり、今すぐの導入には困難が伴うと思う。しかし、この技術は、前に述べた、基幹作物として備えるべき要点の多くを支えるものであり、南西諸島におけるさとうきび生産においては避けて通れぬ道である。一刻も早くその道に近づくよう、地域におけるシステム構築の準備を進める必要があると思う。

(3) 不良環境に適応性の高い多用途利用型高バイオマス量サトウキビの開発

 この課題は、いわゆるバイオマス研究でもなく、エタノール生産のための研究でもない。正しく、さとうきびの安定多収、砂糖収量向上のための技術開発であると思う。世界のさとうきび育種がたどってきた道は、労働力・養水分の多投入を前提に、たくましさを代償にして高糖性を獲得してきた道である。優良農地候補、かんがい用水、廉価な労働力が豊富にある時代はそれで良かったはずであるが、時代は変わった。優良農地は減少し、さとうきびを手厚く看護する労力の余裕もなく、節水・節資源・省力化の波は止めようもない。南西諸島における生産縮小も基本的にはこの大きな流れの中にあると思う。

 砂糖生産量の向上には、砂糖含率の向上より面積当たり茎収量を求める方が原料生産上は良策である。しかし、砂糖以外の成分を利用し得ない場合には砂糖の抽出コストが高くなり、経営として成立しない。砂糖以外の還元糖分をエタノール原料とし、多量のバガスを砂糖やエタノールの製造熱源とし、原料生産から利用・加工に至る全工程を統合して総合的技術・システムとして最適化する、すなわち、厳しい生産環境における砂糖生産の最適方法を新たな加工技術の基盤の上に構築すること、これがこの課題の意味である。関係者の努力で、株出し収量が多く砂糖収量・還元糖収量・繊維収量の多い系統が開発され、そのような新たな成分構成をもつ茎を原料とする搾汁・清澄化・結晶化・分離・エタノール製造など、一連の製造技術開発が進んできた。この技術は株出し栽培の改良による表層土壌の安定、土砂流出の最小化への貢献も期待される。「砂糖増産のための環境保全的な新たな道」としてこの技術を評価することも必要であろう。

(4) 耕畜連携の強化に向けた飼料用さとうきびの生産・利用技術・システムの開発

 南西諸島では子牛生産を中心とする畜産が盛んである。畜産の振興には飼料増産が必要なため、各地で飼料作物とさとうきびとのほ場競合が見られる。南西諸島には保水力・保肥力が低く有機物蓄積の必要なさとうきびほ場が多い。緑肥栽培による有機物生産は収入にならないが、畜産を通した有機物生産は地域への収入を伴う。このように、本来、畜産はさとうきびの良い連携相手である。地域の持続的繁栄には、競合を避け、両者が共栄する道を探ることが必要であるが、基幹作物であるさとうきびの側から、畜産系有機物の生産・流通・ほ場循環への技術・システム開発を提示しても良いのではないだろうか。

 南西諸島では、かつて梢頭部の飼料利用が広範に行われ、種子島では今も多い。酪農家も利用していることから、さとうきびの茎葉が基本的には良質な飼料であることがわかる。利用の隘路は収穫・集荷・調製の困難さである。梢頭部を収穫・集荷・調製する機械の開発も進められており、今は、畜産農家の需要に応えうる供給態勢、機械収穫・集荷を可能にする立毛を作ることが急務である。長すぎて乱倒伏した多収ほ場ではなく、適切な収量水準での安定生産、収穫期間の長期化がここでも重要である。

 九州沖縄農業研究センターの手で、日本初、世界でも珍しい、飛躍的な多収性を特徴とする飼料用さとうきび「KRFo93―1」が開発され、種子島で普及が始められた。飼料作物の多収化によってほ場競合を避けることを背景にしている。現在は、一歩進み、さとうきび生産と畜産とが共に利益を得る耕・畜の連携を構築しようと、ケーンハーベスタによる飼料用さとうきび収穫を要にした飼料生産・調製・配布のための技術・システム開発が進められている。製糖用さとうきびの収穫期間の外で飼料用さとうきびを収穫することでケーンハーベスタの稼働日数拡張を実現し、製糖用さとうきびの収穫委託料を下げようとする動機が伴っている。畜産農家には飼料の安定供給という利益が、さとうきび農家には収穫受託料の低減という利益が、地域にはハーベスタ利用の合理化と土地利用の高度化、畜産系有機物のほ場還元力向上による地力増進という利益を生み出そうとしている。一見するとさとうきび産業に不利なようであるが、実は、これも基幹作物としてのさとうきび振興の道の一つである。苦況にある企業にとっては受け入れ難く見える提案であるが、島の2大基幹作物の連携による、地域としての商品販売総量の拡大であり、畜産系有機物の循環利用によるほ場の地力向上を通してさとうきび生産の安定向上に至ろうとする道である。企業・個々の農家のみに負担をかけるのではなく、地域としての総体的な取り組みによって効果が現れるはずである。

おわりに

 持続的農業という枠、その基幹作物という観点で、さとうきび産業のあるべき姿を描いてみた。現在のさとうきびにとっては南西諸島は必ずしも適地ではないという、暴論にも映る考えも述べた。しかし、長期間引き続くさとうきび産業の苦況を考えたとき、このような、既存の価値観の転倒を伴う見方も必要と思える。「富は周縁から生まれる」、近代社会は「差異に基づく価値生産」、技術革新の社会である。現在が直面する課題と将来的課題を同時に実施するのが、地域、組織、産業の持続的振興の根拠であろう。本稿で述べたことは、現在進められている「さとうきび増産プロジェクト」を技術的に支えるものであると同時に、さとうきびの「周年収穫・多段階利用」、「生産環境改良のための地力改良型作物生産技術」など、将来における一層の高付加価値生産に向けた技術の基礎になるものでもある。現在を生きて未来に向かう。現在を生きるためにこそ未来を正確に見る。さとうきび生産技術にとって、過去と現在、そして未来は一体的にあるものと思われてならない。


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