チョコレート・ココアと砂糖
日本チョコレート・ココア協会
古代のチョコレートは砂糖ぬき
チョコレート・ココアの主原料であるカカオ豆は、メソアメリカ文明(マヤ・アステカ文明)で、紀元前1100年頃 〜 500年頃には裁培されていました。
アステカ時代(紀元1500年頃)のカカオの飲み物「ショコラトル」は、カカオ豆を磨り潰してペースト状にし、バニラ・コショウや薬草、時にはのみ口をマイルドにするトウモロコシの粉を加えたもので、砂糖は入っておらず、今日では想像もつかないものです。
チョコレートに砂糖を
1519年、スペイン人がアステカを征服し、1528年に「ショコラトル」をスペインに持ち帰りました。当初は誰も興味を示さなかったのですが、砂糖を加え、バニラ、ナッツなども入れて、甘い飲み物=チョコレートとなりました。チョコレートは、王家同士の婚姻などを通じ、フランスをはじめ欧州各地に伝わりました。
チョコレートの粒子を細かく
その頃のチョコレートは、ココアバターという植物油脂が多く入っているため、苦く、渋く、少しくどい飲み物でした。1828年、オランダでカカオ豆からココアバターを搾油する技術が発明され、飲み易いココア粉となり、今日の隆盛の礎となりました。
1847年にイギリスで食べるチョコレートの成形法が発明され、1876年にはスイスでミルクチョコレートが考案されて苦さが無くなりました。
1800年代末に、レファイナーという機械が発明されました。ざらざらして、おいしさの中にも少し抵抗感のあったチョコレートが、レファイニングによって砂糖の粒子が細かくなり、分散も良くなって画期的に進化しました。また、コンチェという機械の発明で、とろけるようなチョコレートの舌触りが完成したのです。